*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ SS 総評 ・*:.。. .。.:*・゜゚・*
【まおゆー@管理人】
PSYREN、単行本も全巻揃え、連載中はジャンプを読むのを楽しみにしていた覚えがあります。
日輪"天墜"に始まり、ドルキ様とおしゃべりしようじゃねえかに終わる作品、素敵すぎます乙。
1: ◆FLVUV.9phY:2014/06/26(木) 01:12:24.34 ID:FsYyZ0AYo
私は目が醒めると同時に、変身し飛び跳ねた。
病棟用の硬質ベッドが嫌な音を立てて軋む。
けれど、そんなことに構っている暇などなく、勢いのままに私の体は五階の窓を突き破った。
左足を前方へと突出して、腕を交差させて顔を守る。勿論ガラス片からだ。
窓ガラスが砕け散る。私の目に荒廃した世界が広がる。
ほんの数年前までは適度に緑が茂る美しい街並みだった見滝原の街は、ほぼ全域が荒野と化していた。
ガラスの割れる甲高い音が辺りに響き渡る。
普段ならば、それだけで看護師の一人や二人が大慌てで駆けつけてくるだろうが、どうせそんな暇はない。
なぜなら、――――。
五階と表記された四階の窓から私の体が飛び出したその瞬間、
北軸およそ千メートル、東軸およそ七百五十メートルに及ぶ見滝原総合病院が吹き飛んだ。
爆発、爆発、爆発。
建物の外側から、内側から有無を言わさぬ強烈な爆裂音と炸裂音。
そして、コンクリートが倒壊する轟音。それらが混ざり合い怒涛のごとく鳴り響く。
空中で爆風をもろにくらい大きく私の体が煽られる。
宙を動く術を持たない私は着地姿勢を大きく崩し、頭から地面へと突っ込む形になった。
大丈夫、落ち着いて対処すればなんてことわないわ。心の中で深呼吸をしながら冷静に能力を発動する。