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  澪「究極の選択!!」

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜   SS 総評   ・*:.。. .。.:*・゜゚・*

       

【まおゆー@管理人】
この作品は唯「究極の選択!!」の続編ですのでそちらを先にお楽しみください。
ループする究極の2択。標的はついに澪に。はたして澪はどんな選択をするのか…
ドキドキしながら楽しませてもらった。今作もいいドラマを見ているかのよう。放課後乙タイム!


1:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:35:05.95 ID:myUEOrwl0

澪「ここどこ?」

気がつくと私は真っ白な空間に一人でいた

澪「家にいたはずなのに」

澪「一体なんなんだ?」

澪「・・・」

澪「怖くなってきた」

澪「うう・・・」

澪「・・・あれ?こんなところに扉が」

澪「さっきまで無かったのに・・・」






5:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:39:09.62 ID:myUEOrwl0

澪「なんだ?この扉」

澪「何か書いてある」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「どういう事だ?」

澪「あ、また扉に文字が」

『明日は晴れ』

『明日は雨』

澪「なんだ?これ」

澪「う~ん、とりあえず晴れの扉を開けてみよう」

澪「えい」ギィィ

・・・・・・・・・





7:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:43:06.57 ID:myUEOrwl0

澪「ん」

澪「私の部屋・・・」

澪「変な夢だったな」

澪「今日の天気は、っと」

澪「晴れ・・・か」

澪「・・・」

澪(なんだったんだろう、あの夢)

澪母「ごはんよー」

澪「あ、今行くよママー」

澪(まあ気にしても仕方ないか)





8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:47:06.95 ID:myUEOrwl0

学校

澪「おはよう」

律「おーっす」

紬「おはよ~」

律「もうすぐクリスマスだなー」

澪「今年は浮かれてる余裕ないぞ、受験なんだから」

律「分かってるって」

さわ子「はいみんな席についてー」

和「起立、礼、着席」

ガタガタ





10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:51:14.35 ID:myUEOrwl0

憂「おはよう、今日も寒いね」

梓「うん・・・」

憂「梓ちゃんどうしたの?」

純「先輩たちの受験が心配で夜も眠れないんだってさ」

梓「そ、そんなことないもん!」

梓「・・・ちょっと寝不足なだけで」

憂「そっか、けいおん部の皆さんは受験なんだよね」

梓「律先輩が特に心配だよ・・・」

憂「大丈夫だよ、きっと」





12:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:55:07.86 ID:myUEOrwl0

澪の自宅

澪「ふう、今日はここまでにしようかな」

澪「ちょっとだけエリザベスを・・・いやいや駄目だ」

澪「受験が終わるまで我慢!」

澪「さて、じゃあそろそろ寝ようかな」

澪「・・・」

澪「・・・」スヤスヤ

澪「・・・」

澪「あれ?」

澪「またこの夢?」

私はまた、真っ白な空間にいた





15:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 00:59:08.83 ID:myUEOrwl0

澪「怖い・・・なんなんだよ~・・・」

澪「あ、また」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「早く目を覚ましてよ私・・・」

『明日のティータイムは紅茶』

『明日のティータイムは白湯』

澪「白湯って」

澪「・・・なんか気が抜けたな」

澪「ほんとに白湯が出たら面白いかも」

澪「という事で白湯の扉を」ギィィ

・・・・・・・・・





16:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:03:08.07 ID:myUEOrwl0

澪「・・・起きたのか」

澪(それにしても二日連続で同じ夢を見るなんてどうなってるんだ?)

澪(もしかしてお化けの仕業なのかな・・・)

澪(お化けが私にとり憑いて・・・)

澪「ひいっ!」

澪「・・・」

澪(とりあえず気にしないでおこう)

澪(・・・ほんとに白湯が出たらどうしよう)





17:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:07:09.61 ID:myUEOrwl0

放課後、部室

紬「それじゃお茶入れるわね」

澪「ありがとムギ」

澪(なんだ、ちゃんとお茶じゃないか)

澪(心配しすぎだったみたいだ、同じ夢を二日連続で見るくらいよくある事で・・・)

紬「あっ」

律「どうしたムギー?」

紬「えっと・・・」

澪(え?)

紬「お茶切らしてたみたい・・・」

澪「・・・」





22:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:11:36.76 ID:myUEOrwl0

紬「お湯を沸かした後で気づいて・・・」

律「ムギが悪いんじゃないんだから気にする事ないって」

梓「そうですよ!白湯でも寒い日にはごちそうですよ」

律「なんかおばあちゃんみたいな事言うんだな梓」

梓「べ、別にいいじゃないですか」

澪「・・・」

紬「ごめんね澪ちゃん、今すぐ取ってくるから・・・」

澪「あ、いやそんなんじゃないんだよ」

澪「私白湯大好きなんだ!」

紬「ごめんねみんな・・・」

律「だから気にするなってば」

梓「毎日ありがとうございますムギ先輩」

紬「・・・うふふ、こちらこそありがとう」

澪(まさかほんとに白湯が出るとは・・・)





28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:15:34.22 ID:myUEOrwl0

自宅

澪(3年間で白湯が出た事は今日が初めてだった)

澪(まさかあの夢は本当にお化けの仕業?)

澪(うう・・・いやだよ怖いよお・・・)

澪(寝るのが怖い・・・)

澪「・・・」

澪「・・・」スヤスヤ

澪「・・・」

澪「また・・・怖いよ助けてよお・・・」





32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:19:07.90 ID:myUEOrwl0

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「でもこの選択肢自体はあんまり現実世界に影響がないから・・・」

澪「それだけがせめてもの救い・・・」

『秋山澪の父親が風邪をひく』

『秋山澪の母親が風邪をひく』

澪「・・・」

澪「なんだよこれ・・・」





35:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:23:11.54 ID:myUEOrwl0

澪「パパとママのどっちかが風邪・・・?」

澪「この扉を開けたら本当になっちゃうの?」

澪「・・・」

澪「私の選択次第で」

澪「パパとママが・・・」

澪「パパ・・・」ギ・・・

澪「ママ・・・」ギ・・・

澪「こんなの選べるはずないよ・・・」

澪「私には」

澪「選べない!」

澪「どっちかなんて選べない!」バン!バン!

・・・・・・・・・





37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:27:08.78 ID:myUEOrwl0

澪「あっ」

澪「私、両方の扉開いちゃったかも・・・」

澪「どうなるんだ・・・?」

澪「とりあえずリビングに行ってみよう」トタトタ

澪「おはようパパ、ママ・・・」

澪母「おはよう澪ちゃん・・・」

澪父「おお、澪は無事か・・・良かった」

澪「どうしたの二人とも!?」

澪母「二人仲良く風邪ひいちゃって・・・」

澪父「まいったな・・・」

澪「わ、私看病するよ!」

澪母「いいのよ、私たちでなんとかするから」

澪母「澪ちゃんは心配しないで学校行ってらっしゃい」





38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:28:54.37 ID:mRvA7Hqz0

そういうパターンもありか……





39:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:29:04.08 ID:MgQL4kpu0

新パターンだな





41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:30:40.74 ID:pt7VAIdt0

ほう……





42:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:31:13.60 ID:myUEOrwl0

澪「でも・・・」

澪(やっぱりあの夢は本当だったんだ)

澪(私のせいで二人とも風邪ひいて)

澪(のんきに学校なんて・・・)

澪母「大丈夫だから、ね?」

澪「う、うん」

澪(あの夢で選んだ選択は現実になる)

澪(しかも今日の夢は直接人に危害を加える選択だった)

澪(じゃあ明日は?明日はもっと・・・)

澪「・・・」





44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:33:18.82 ID:KtRrFUtY0

ここからが本番…





45:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:35:14.32 ID:myUEOrwl0

澪「ただいま」

澪母「おかえり澪ちゃん」

澪「風邪良くなったみたいだね」

澪母「うん、もう大丈夫よ」

澪「良かった・・・ほんとに良かったよママ」

澪母「ふふ、大げさね」

澪(私のせいだからな・・・)

澪(今日は学校に居てもずっと上の空だったし)

澪(部室にも寄らないで帰ってきちゃった)

澪(寝るのが怖い・・・)





46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:38:10.82 ID:myUEOrwl0

澪「どうしよう」

澪「もう寝ない方がいいのかも」

澪「でも寝ないと集中力がなー」

澪「・・・」

澪「・・・」スヤスヤ

澪「・・・」

澪「寝ちゃったのか・・・」





47:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:41:09.10 ID:myUEOrwl0

澪「これ以上酷い選択は止めて・・・」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「・・・」

『岡田春菜がケガをする』

『佐々木曜子がケガをする』

澪「佐々木さんに岡田さん・・・」

澪「どっちかがケガってそんな・・・」

澪「ん?」

澪「扉の文字が消えていく・・・?」

『岡田春菜が』

『岡田』

『』

『平沢唯をこの世界に連れ戻す』





48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:42:42.84 ID:Qik+6ri/0

なんだと!





49:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:42:57.20 ID:Fqprfv1fO

はえーYo!





50:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:43:11.55 ID:mRvA7Hqz0

なに!?
急展開!!





51:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:44:10.42 ID:myUEOrwl0

澪「なんだこれ?」

『平沢唯をこの世界に連れ戻す』

『佐々木曜子がケガをする』

澪「選択肢が・・・変わった?」

澪「この世界に連れ戻すってどういう・・・」

澪「お化けが出てくる・・・ってわけじゃなさそうだけど」

澪「なんで急に選択肢が変わったんだ?」

澪「いや」

澪「そもそも平沢唯って一体誰なんだ・・・?」





54:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:47:10.15 ID:myUEOrwl0

澪「知り合いに平沢唯って子はいないし・・・」

澪「誰かの知り合い?」

澪「あ、梓の友達に平沢さんっていたような」

澪「いや、まず『この世界に連れ戻す』って意味が分からない」

澪「・・・」

澪「でも片方が佐々木さんにケガをさせてしまう扉なら」

澪「こっちの平沢唯の扉を開けたほうがいいんじゃないかな」

澪「実害は・・・無さそうだし」

澪「よく分からないけどこっちなら多分誰も困らない・・・はず」

澪「ちょっと不気味だけど」

澪「平沢唯を・・・」

澪「この世界に・・・」

澪「連れ戻す・・・」ギィィ

・・・・・・・・・





56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:50:33.03 ID:myUEOrwl0

唯「・・・え?」

私の名前は平沢唯です

唯「なんで私まだ夢の世界にいるの?」

私はこの夢の世界から・・・ううん、全部の世界から消えた・・・はずなのに

なんでここにいるの・・・?

唯「どうなってるの?」

私は夢を見ていました

私はその夢の中の選択で大事な人たちを・・・消していきました

消えた人たちは最初から世界に存在しなくなってしまいます

何人も、何人も消えていきました

そして最後の選択で私は私を消したのです

私が消える代わりに今まで消えた人が元に戻る

最後にその扉を開けた・・・はずでした

唯「消えてない・・・?」





58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:51:52.17 ID:+KypAx050

おぉ





59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:53:09.29 ID:myUEOrwl0

唯「どうして消えてないの?」

唯「あの時・・・」

―――唯(じゃあね、みんな)―――

―――唯(じゃあね、憂)―――

唯「確かに私は消えたはずなのに・・・」

唯「一体どうなってるの?」

唯「消えたみんなは元に戻ったの?」

唯「わかんない・・・」

唯「それに、なんで扉が無いの?」

唯「この世界に来ると必ず扉が出てきたのに」

唯「全然出てこない」

唯「もうなんにも分かんないよ~・・・」





63:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:56:14.35 ID:myUEOrwl0

唯「ただこの夢が終わってないって事は」

唯「消えた皆は元に戻ったって事でいいのかな?」

唯「でも私は消えてないし・・・」

唯「う~ん」

いくら考えても答えは出ません

それに選択の扉も出てこないので、私はただこの夢の世界で立ち尽くす事しか出来ませんでした

唯「はあ・・・」

澪「うう・・・また来ちゃった」

唯「ん?」

澪「え?」

唯「あ・・・」

澪「ひっ・・・だ、誰?」

唯「澪ちゃん!」





68:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 01:59:06.83 ID:myUEOrwl0

唯「澪ちゃん!どうしてここに?」

澪「えっどうして私の名前を・・・」

唯「え?澪ちゃん何言って・・・」

澪「そもそもこの世界になんで人が・・・あ」

澪「もしかしてあなた・・・」

澪「平沢唯さん?」

唯「・・・」

澪ちゃんは私の事を覚えていない・・・?

どうして?

・・・なるほど、なんとなくだけど分かってきた

やっぱり私は消えたんだ

現実の世界から





70:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:02:07.19 ID:myUEOrwl0

唯「あの~」

澪「ひっ!」

澪「・・・平沢唯さんですか?お、お化けですか?」

唯「・・・ぷっ」

唯「あははは、お化けって澪ちゃん」

澪「うう・・・」

唯「私は平沢唯だよ、お化けじゃないから安心して」

澪「良かった・・・でもあなたは一体誰なんですか?なんでここに?」

唯「それは・・・」

それは私にも分からない

ただ分かる事は、私は現実世界からは消えてしまった

でも夢の世界からは消えなかった

それしか分からない

一体どうなってるの・・・?





72:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:05:12.36 ID:myUEOrwl0

唯「えっと・・・」

澪「あ、扉が」

唯「えっ?ほ、ほんとだ!扉が出た!」

唯(でもどうして急に扉が?さっきまで全然出なかったのに)

澪「今度は何だ?」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

唯(どんな選択が・・・)

『平沢憂が消える』

『鈴木純が消える』

唯「!!」

澪「消える・・・?」





73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:06:03.58 ID:4UnFVvdA0

ついに消える選択が・・・





76:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:07:14.57 ID:Qik+6ri/0

唯ちゃんの前でこの選択肢か…俺が代わりに消えてやるのに





77:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:07:55.58 ID:CMv8b+XX0

これは・・・





78:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:08:10.59 ID:myUEOrwl0

澪「消えるってなんだ?」

唯「澪ちゃん」

澪「あ、えっとえっと」

澪(もうなんなんだよ~・・・頭がこんがらがってきた)

澪(今度の選択は『消える』?『消える』ってなんだ?)

澪(あとこの平沢唯さん。一体誰?なんでここに?私が連れ戻したのか?)

澪(連れ戻したってどこから?ああもう何が何やら)

唯(澪ちゃんも相当困惑してる)

唯(でも私も何が何やら)

唯「お、落ち着いて状況を整理しよう」

澪「は、はい」





83:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:11:08.97 ID:myUEOrwl0

澪「・・・というわけで・・・」

唯「・・・ふむふむ・・・」

唯(なるほど、今は澪ちゃんが夢を見てる張本人なのか)

唯(それで『私をこの世界に連れ戻す』って扉を開けたから)

唯(私は帰ってこれた・・・この世界にだけ)

唯(まあ現実世界では消えたままみたいだけど)

唯(扉が出なかったのも夢を見てるのが澪ちゃんだから)

唯(澪ちゃんが来ないと扉は現れない・・・)

唯(そして澪ちゃんは今回初めて『消える』扉を開ける)

唯「なんとなく分かったよ」

澪「私は全く分かりません・・・そもそも平沢さんは一体何者なんですか?」

唯「う~ん、なんて言ったらいいのか」





84:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:14:25.11 ID:myUEOrwl0

唯(澪ちゃんは私が消えてる世界にいるから)

唯(私の事はまったく知らないんだよね)

唯(『消える』扉もまだ開けた事がないからそんな事態信じられない・・・当然だよ)

澪「平沢さんの事を信じてないわけじゃないんですけど、やっぱり・・・」

唯「うん、信じられないのは分かるから気にしないで」

唯「でもこの選択肢を見て」

『平沢憂が消える』

『鈴木純が消える』

唯「消える、っていうのはほんとに消えちゃうの」

唯「世界に最初から存在しない事になっちゃうの」

澪「そんなバカな事が・・・」

唯(ほんとはこんな事したくないんだけど・・・)

唯「・・・試しに扉を開いて現実世界に戻ってみて」

唯「口で説明するのは限界があるから・・・」

唯(私最低だ・・・)





86:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:17:27.68 ID:myUEOrwl0

澪「この扉を開いたら、どちらかが消えるんですか?」

唯「・・・うん、最初から居なかった事になるんだよ」

澪「二人とも梓の友達で・・・あ、でも平沢憂ちゃんって」

唯「私の・・・」

唯(妹だ、って言っても今は信じてもらえないよね)

唯「ううん、なんでもない」

澪(何かあるのかな?どっちも平沢って名字だし)

澪「じゃあ、鈴木さんの扉を・・・」

唯「・・・」

唯(今嬉しいって思っちゃった・・・私ってほんとに最低・・・)

澪「開けますね・・・」ギィィ

・・・・・・・・・





90:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:20:14.59 ID:myUEOrwl0

唯「行っちゃった」

唯「澪ちゃんに信じてもらえないと話が始まらないとはいえ」

唯「試しに開けてみて、なんて・・・」

唯「人の命を・・・ううん、人の存在を何だと思ってるの?私は・・・」

唯「酷すぎるよ・・・」

唯「せっかく世界が元に戻ったのに」

唯「また消えていくなんて」

唯「一体なんなの?この夢は」

唯「はあ・・・どうしたらいいんだろう」

唯「そもそもどうして選択肢が変わって『私を連れ戻す』なんて扉が・・・」

唯「考えても分かるわけないか・・・」

唯「こんな夢の事なんて・・・」





95:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:23:25.61 ID:myUEOrwl0

唯「まだかな澪ちゃん」

澪「・・・」

唯「あ、澪ちゃん」

澪「・・・」

唯「・・・消えたんだね、鈴木さんが」

澪「・・・」コクン

唯「これで・・・私の言う事信じてもらえたかな?」

澪「・・・」コクン

唯「じゃあもう一度話そう、今度は全部理解してもらえるまで話すよ」

澪「・・・」





96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:23:38.89 ID:NyLOxY4P0

純ちゃん…





101:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:26:10.59 ID:myUEOrwl0

唯「・・・というわけなんだよ」

澪「じゃあ平沢さんも私と同じ夢を見てて、最後は自分を消して・・・」

澪「消えたみんなを元に戻した・・・」

唯「うん」

澪「それを私が・・・連れ戻した」

唯「うん」

澪「信じられないような話だけど、今日鈴木さんが消えて・・・」

澪「信じるしかないみたいですね」

唯「うん」

澪「・・・」

唯(つらいよね、やっぱり・・・)





105:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:29:12.11 ID:myUEOrwl0

唯(なんとかしてちょっとでも元気づけなきゃ)

唯「ねえ澪ちゃん」

澪「はい」

唯「私いくつに見える?」

澪「・・・はい?」

唯「ねえねえいくつに見えるかな?」

澪「えっと・・・」

澪「同い年くらいですか?」

唯「うん正解!同い年だよ!だから敬語はやめよう!」

澪「え、でも・・・」

唯「いいからいいから」

澪「わ、わかった」

唯「えへへ」





108:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:32:28.17 ID:myUEOrwl0

唯「私けいおん部だったんだよ」

澪「えっ!?」

唯「信じられないのは分かるよ、覚えてないんだもんね」

澪「そう、だったのか・・・」

澪「ごめん、思いだせなくて・・・」

唯「仕方ないよ、私は消えてるんだから」

澪「そっか、私たち一緒にバンド組んでたんだ」

唯「うん、とっても楽しかった!」

澪「そう言われると照れるな」

唯「澪ちゃんは恥ずかしがり屋さんだもんね」

澪「・・・ほんとに、どうして思い出せないんだろう」

澪「きっと平沢さんとは仲が良かった・・・んだよね?」

唯「うん!とっても!」

澪「覚えてる平沢さんが羨ましいな」





109:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:35:10.53 ID:myUEOrwl0

唯「私と澪ちゃんとりっちゃんとあずにゃんの4人で、いろんな事したんだよ」

澪「・・・え?」

唯「・・・そうだよね、澪ちゃんにとってはけいおん部は3人で・・・」

澪「い、いやそうじゃなくて」

澪「ムギは・・・?」

唯「?」





110:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:35:56.74 ID:pt7VAIdt0

>>109
おお、やっと紬の話に!!!





111:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:36:14.71 ID:pcWeNW+QO

そうか、ムギが居ない世界の唯だもんな





115:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:38:50.66 ID:myUEOrwl0

唯「ムギ・・・ってなんの事?」

澪「いやムギだよ琴吹紬、キーボードで作曲担当で」

澪「いつもお茶を入れてくれる優しい・・・」

唯「な」

唯「何言ってるの澪ちゃん・・・」

唯「琴吹紬?キーボード?っていうかお茶?なんでお茶?」

唯「何の事・・・?」

澪「なっ・・・え?なんで?」

唯「誰?琴吹紬・・・ちゃん?」

澪「・・・」

澪「そっか・・・」

唯「・・・」





118:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:41:23.15 ID:myUEOrwl0

澪「平沢さんがいた世界では、ムギが消えてたんだ・・・」

唯「!・・・そんな事って・・・」

澪「私が知ってる放課後ティータイムは私、律、ムギ、梓」

唯「放課後ティータイムって何?」

澪「私たちのバンド名だよ」

唯「私の知ってるバンドは・・・名前なんてなかったよ」

唯「私、澪ちゃん、りっちゃん、あずにゃんの4人」

澪「あずにゃんってのは梓?」

唯「あ、うん」

澪(あずにゃんって何だ)

唯(あずにゃんって誰も呼ばないんだ、私がいないと)

唯(琴吹紬をムギってのもどうかと思うけど)





120:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:44:34.54 ID:myUEOrwl0

澪「つまり平沢さんの前には、ムギが夢を見ていた」

澪「ムギも自分を消して世界を元に戻した・・・」

唯「その・・・『ムギちゃん』がいない世界で今度は私が夢を見て」

唯「次は私が消えた世界で澪ちゃんが夢を見る」

澪「なんなんだ一体・・・」

唯「終わりが来ないって事・・・?」

唯「この夢は誰かから誰かに移って」

唯「永遠に誰かを苦しめ続けるの・・・?」

澪「悪夢だな・・・本当の」

唯「そんな・・・この夢からは永遠に解放されないの?」

澪「・・・」





123:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:47:10.36 ID:myUEOrwl0

唯「・・・」

澪「とりあえず今回の選択肢を見てみよう」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「・・・」

『琴吹紬が消える』

『中野梓が消える』

唯「『ムギちゃん』かあずにゃんのどっちかが消える・・・」

澪「一体どうすればいい・・・?」

唯「・・・」





126:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:50:08.06 ID:myUEOrwl0

唯「澪ちゃん」

澪「なに?」

唯「『私を連れ戻す』選択肢が出た時、何故か扉の文字が変わったって言ったよね」

澪「うん」

唯「なんでかな?」

澪「えっ?」

唯「なんでそんな事が起こったんだろう」

澪「それは・・・分からないよ」

唯「澪ちゃん、この夢の世界で何か変わった事とかしなかった?」

澪「変わった事?」

唯「扉を開ける以外に・・・なんでもいいから」

澪「扉を開ける以外には何も・・・」

澪「・・・あっ!」





130:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:53:07.18 ID:myUEOrwl0

澪「私、その選択の一日前の夢で」

澪「両方の扉を開けた!」

唯「!」

澪「起きたら両方の選択肢が反映されてて」

澪「そしたら次の日の夢で扉の文字が変わって・・・」

唯「それだよ!」

澪「えっ?」

唯「私は今まで『二つの選択』の意味を取り違えてた」

唯「今までは『Aの扉を開ける』か『Bの扉を開ける』かが二つの選択だと思ってた」

唯「でも違うんだよ」

唯「澪ちゃんが両方の扉を開けて、さらにどっちも現実に反映されたって事は」

澪「『二つの選択』の本当の意味は違う・・・!」





131:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:56:12.15 ID:myUEOrwl0

唯「それがまだ何か分からないけど」

唯「本当の意味にたどり着けたらもしかして・・・」

澪「すべて元通りに?」

唯「うん!もしかしたらだけど・・・」

澪「じゃあ考えないと!本当の『二つの選択』の意味を!」

唯「両方の扉を開ける事が出来たなら」

唯「『扉を一つ開ける』か『扉を二つ開ける』かが本当の選択?」

澪「でもそれじゃ何も変わらなかったし・・・」

唯「でもこの選択をしたら次また扉の文字が変わるかも」

唯「やってみる価値はあるよ・・・けど」

澪「・・・」

唯「これを試したら二人一気に消える・・・」





135:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 02:59:15.60 ID:myUEOrwl0

唯(本当の『二つの選択』の意味を探すには)

唯(試すしかない・・・けど)

澪「・・・やるよ、私」

唯「澪ちゃん」

澪「平沢さんの話じゃこのまま誰かが消え続けるだけ」

澪「なんとかしないと結局皆消えちゃう・・・だから」

澪「ここはやるしかない」

澪「私が・・・この夢からみんなを救うんだ」

澪「平沢さんの事も救う・・・!」

唯「澪ちゃん・・・」

澪「心配しないで、私・・・大丈夫」

澪「ちゃんと皆を消した罪は背負っていくから」

唯「・・・ごめんね、ありがとう」





138:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:02:07.35 ID:myUEOrwl0

澪「それじゃあ行くよ」

唯「うん」

唯「待ってる」

澪「ああ、また戻ってくるから」

唯「・・・」

澪「・・・んっ」バン!バン!

・・・・・・・・・





139:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:05:06.71 ID:myUEOrwl0

唯「・・・」

唯「どうなるのかな」

唯「あんなこと言ったけど」

唯「この夢からほんとに解放されるの?」

唯「『二つの選択』の本当の意味なんてあるの・・・?」

唯「澪ちゃん・・・」

唯「ごめんね、つらい思いさせて・・・」





141:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:08:30.43 ID:myUEOrwl0

唯「・・・」

澪「・・・」

唯「あ、澪ちゃん、どうだった?」

澪「両方消えてたよ・・・」

唯「そっか・・・」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「・・・」

『田井中律が消える』

『真鍋和が消える』

澪「ここで選択肢が変わったんだけど・・・」

唯「・・・」

澪「・・・変わらない」

唯「そうだね・・・」





143:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:11:14.57 ID:myUEOrwl0

澪「くそ・・・!」

唯「澪ちゃん・・・」

澪「大丈夫、大丈夫だから探そう」

澪「『二つの選択』の本当の意味を」

唯「・・・うん」

唯「じゃあ今度は私が扉を開けるよ」

澪「平沢さんが?」

唯「『澪ちゃんが扉を開ける』か『私が扉を開ける』かでまた扉の文字が変わるかも」

澪「・・・やってみるしかないんだよな」

唯「うん・・・正解なんて見当もつかないから・・・」

澪「思いつく限りの事は試してみよう」

澪「出来る事は全部やるんだ・・・!」





149:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:14:35.93 ID:myUEOrwl0

それから私たちは思いつく限りの方法で扉を開けた

『秋山澪が扉を開ける』か『平沢唯が扉を開ける』かでは和ちゃんが

一つの扉を『一人で開ける』か『二人で開ける』かではさわちゃんが

扉を『表から開ける』か『裏から開ける』かでは憂が

扉を裏から『一つ開ける』か『二つ開ける』かでは澪ちゃんのお父さんとお母さんが

それぞれ消えてしまった

私たちはあるかどうかも分からない正解を信じて扉を開け続けた

しかしどんな選択をしても扉の文字は変わらなかった

そうして状況は何も変わらないまま、澪ちゃんの大切な人たちが全員消えた

でも・・・





152:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:17:45.98 ID:myUEOrwl0

澪「・・・」

澪「学校行こ・・・」

澪「お父さん、お母さん」

澪「ごめんなさい」

澪「・・・行ってきます」

澪「行って・・・きます」

澪「・・・」

―――行ってらっしゃい、澪ちゃん―――

澪「!」バッ

澪「・・・」

澪「行ってきます」





154:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:20:10.48 ID:myUEOrwl0

学校

律「おーす澪」

澪「おはよ・・・律」

律「どうしたんだよ澪、最近おかしいぞ?」

澪「いや、なんでもないんだよ」

澪「なんでも・・・」

律「ったく、なんでもない訳ないだろ。なんて顔してんだ」

澪「はは・・・」

律(なんだってんだ澪のやつ)

律(こいつのこんな顔、初めて見たぜ)





159:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:23:15.52 ID:myUEOrwl0

放課後

律「しかし私たちのけいおん部ももう終わりか~」

澪「・・・」

律「結局二人しかいないまま3年間過ぎちゃったんだな」

律「ま、あたしは澪と二人でも楽しかったけど・・・」

澪「・・・」

律「・・・ごめん、やっぱ楽しくなんてなかったよな」

澪「え?」

律「二人きりなんて、ろくに演奏も出来ないし・・・ごめんな澪」

律「あたしのわがままでけいおん部に誘っちゃって・・・」

澪「そんなことない!」





160:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:26:21.97 ID:myUEOrwl0

澪「私は・・・楽しかったよ!」

澪「律と・・・」

澪(ムギと梓とさわ子先生と・・・)

澪(それに平沢さん・・・も)

澪(私は・・・)

澪「律と二人きりだったけど・・・楽しかった」

澪「最高の思い出だよ・・・」ポロポロ

律「え!?泣いてるのか!?」

澪「ちがっ・・・」ポロポロ

律「ごめんごめん、ちょっと意地悪しすぎたって!」

澪「そんなんじゃないんだ・・・こっちこそごめん」

律「う、うん」





164:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:29:12.92 ID:myUEOrwl0

澪「なあ律」

律「ん?」

澪「私、律と一緒にけいおん部やれて良かった」

律「え?いきなりなんだよ」

澪「律と出会えて・・・良かった」

律「な、なんだよそれ・・・急に真剣な顔して」

澪「律」

律「ん?」





166:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:32:06.60 ID:myUEOrwl0

澪「もし私がいなくなったら・・・どう思う?」

律「はあ?何言い出すんだよ」

澪「あ・・・そうだよな、ごめん」

澪「・・・」

律「・・・」

律「澪が何悩んでんのか知らないけど、きっとそれはあたしにも相談出来ないような悩みなんだろ」

律「無理に聞こうとは思わないけどさ、もし話せるときが来たら話してくれよ」

澪「・・・」

律「あたしたち・・・その・・・なんて言うかさ、一番仲良いっていうか」

律「・・・親友・・・ってやつだろ?」

澪「律・・・」





168:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:35:24.70 ID:myUEOrwl0

律「ちょっとくらい頼ってくれてもいいんだぞ・・・」

澪「・・・うん」

澪「ありがとう、律」

律「・・・へへっ、やっと笑ったな」

澪「えっ」

律「久々に見たぜ、澪の笑ってる顔」

澪「律・・・」

律「さ、そろそろ帰るか」

澪「うん」





172:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:38:13.92 ID:myUEOrwl0

律「それじゃあな」

澪「あ、あのさ」

律「ん?」

澪「手、繋いでいいかな?」

律「な、なんだよどうしたんだよ今日の澪」

澪「駄目・・・?」

律「・・・駄目な訳ないだろ、ほら」

澪「・・・」ギュッ

律「・・・」ギュュ

澪「・・・りっちゃん」

律「え!?な、なんだよその呼び方」

澪「昔はそう呼んでただろ」

律「・・・そうだけどさ」





174:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:41:11.05 ID:myUEOrwl0

澪「りっちゃん」

律「なんだ澪」

澪「りっちゃんも昔みたく呼んでよ」

律「ええ~」

澪「お願い」

律「・・・」

律「・・・澪ちゃん」

澪「うん」

澪「りっちゃん!」

律「わっ、元気になった」

澪「また明日!」

律「・・・ああ!また明日!」

また、明日―――





178:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:45:01.20 ID:myUEOrwl0

でも

澪ちゃんはりっちゃんだけは消さなかった

最後まで一緒に居たい、そう言って・・・

つまり

この後に待っているのは

最後の選択だけになってしまった





180:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:48:45.41 ID:myUEOrwl0

澪「・・・」

唯「澪ちゃん・・・」

澪「・・・」

『あなたにはこれから二つの選択をしていただきます』

『あなたの望む扉を開けてください』

澪「・・・」

『消えた人間全員が戻ってくるが、秋山澪が消える』

『この夢を終わりにする』

唯「そんな・・・」

澪「最後の選択・・・か」





185:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:51:32.66 ID:myUEOrwl0

唯「なんで・・・?」

唯「やっぱり正解なんてないの?」

唯「私たちのやってきた事は無駄だったの?」

唯「そんなのってないよ・・・」

澪「平沢さん」

唯「え?」

澪「私はみんなを戻すよ」

唯「えっ・・・」

澪「決めてたんだ、最初から」





187:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:54:18.28 ID:myUEOrwl0

澪「ほんとは律とずっと一緒にいたい」

澪「ずっとずっと・・・死ぬまで一緒にいたかった」

澪「でもそれは律だけじゃない」

澪「私は私の身勝手で消した人たち皆と一緒にいたかったんだ」

澪「でも私はそんな世界をみんなから奪った」

澪「私に出来る事は、その世界をまたみんなの元へ返す事だけ」

澪「平沢さんに最後の選択の話を聞いた時から」

澪「最後になったらこうするって決めてた」

唯「そんな・・・」

澪「平沢さんの事は思いだせないけど、私のいない世界では皆と仲良くな」

唯「澪ちゃん・・・」ポロポロ

澪「・・・」





191:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 03:57:06.77 ID:myUEOrwl0

澪「この夢は」

澪「最後に自分が消える扉を選ぶ人のところにしか来ないんだよ」

澪「ムギや平沢さんみたいな優しい人のところにしか」

澪「私も、そんな人になりたい」

澪「きっと今までもそうして世界は続いてきた」

澪「誰かが一人、いない世界」

澪「そんな世界で私たちは生きていくのかも知れないな」

唯「澪ちゃん・・・」ポロポロ

澪「これが世界の正しい姿なんだよ、きっと」

唯「そんな・・・」ポロポロ





194:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:00:07.47 ID:myUEOrwl0

唯「やだよ・・・」ポロポロ

澪「泣いてくれるんだね、平沢さん」

澪「平沢さんの事、思いだしたかったな」

澪「きっととっても大切な友達だったんだろうって思う」

澪「記憶にはないけど・・・」

澪「5人の放課後ティータイムか・・・」

澪「きっと今よりもっと楽しくて、演奏もすごくて・・・」

澪「5人で笑ってみたかったよ・・・」

唯「うっ・・・うう・・・」グスグス

澪「じゃあ、さようなら平沢さん」

―――また明日!―――

―――ああ!また明日!―――

澪(ごめんね、りっちゃん)

澪(明日は)

澪(会えない)





197:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:03:21.81 ID:myUEOrwl0

澪「私の選択は―――」

唯「待って!」ガシッ

澪「!?」

唯「待って澪ちゃん!」

澪「平沢さん、離して・・・!」

唯「きっとあるはずだよ!何か方法が!」

澪「・・・もう無理だよ!」

澪「こうするしかないんだ!」

唯「やだ!」

唯「私も夢を見てた時、すごくつらくて!すごく怖くて!」

唯「誰にも相談できなくて!一人で悩んで!」

澪「・・・」

唯「・・・寂しくて、悲しくて」

唯「でも・・・消える扉を選ぶしかなかった・・・」





200:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:06:08.63 ID:myUEOrwl0

唯「でも今は違う」

唯「一人じゃない」

唯「どんなに怖くても、一人じゃないから」

唯「なんとかなるって思える」

唯「澪ちゃんも私を信じて」

唯「きっと正解はあるよ」

澪「・・・」

澪「私だって・・・」

澪「ほんとは皆と一緒にいたい・・・」

澪「消えたくない・・・」

澪「でもこうするしか・・・」

澪「こうするしかないだろ・・・」

澪「・・・うわぁ~・・・わぁ~ん」ボロボロ





206:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:09:06.42 ID:myUEOrwl0

澪「うわぁ~・・・あ~ん」ボロボロ

唯「澪ちゃん・・・」

唯(一番つらいのは澪ちゃんなんだよね・・・)

唯「・・・」

唯「・・・?」

唯「・・・!」

唯「澪ちゃん!」

澪「えっ・・・?」グスグス

唯「ちょっと静かにしてて」

澪「えっ・・・何?」

唯「・・・っ!」

唯「わーーーーーーー!!!!」

澪「うわっ!」





208:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:11:55.78 ID:y5em2aRgO

なんだなんだ





209:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:12:06.70 ID:BcxG546/0

ついにおかしくなったのか





210:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:12:33.17 ID:myUEOrwl0

唯「・・・」ワー

唯「・・・」

唯「・・・」ワー

唯「・・・やっぱり」

澪「ど、どうしたんだ?」

唯「この空間に」

唯「あるんだよ」

唯「扉がもうひとつ」

澪「!!」





211:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:13:04.04 ID:CWbhTvse0

なん…だと?





212:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:13:28.51 ID:ciK5MGSw0

どんだけ耳良いんだよwwwww





213:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:14:00.55 ID:Fqprfv1fO

流石絶対音感
ソナー機能まで持ってるとは





218:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:15:28.75 ID:myUEOrwl0

澪「でもなんでそんな事が・・・」

唯「私耳だけは良くてね」

唯「さっきの叫び声が、この部屋のどこかで反射して返ってきたんだ」

澪「やまびことか、こだまみたいな感じか・・・」

唯「それはもちろんこの二つの扉からじゃない、もっと遠くから返ってきた」

澪「でもこの空間は360度真っ白でこの二つの扉以外何もないし・・・」

唯「でもあるんだよ、もうひとつ」

澪「まさかそんな・・・」

唯「こっちだよ!」

澪「う、うん」

唯「わーーーーー!!」

唯「・・・」

唯「こっち!」





220:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:16:32.02 ID:bb7dwX9N0

超展開





221:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:17:06.83 ID:CWbhTvse0

唯すごすぎ





225:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:18:07.74 ID:myUEOrwl0

唯「・・・」

唯(あるんだ、もう一つ)

唯(もうすぐそこに)

唯「いてっ」ゴチン

唯「え?何もないのにぶつかった・・・」

唯「あ・・・」

澪「これは・・・」

唯「扉だ・・・」

澪「裏から見ると透明だけど」

唯「こっちからは見える・・・!」

澪「この角度からしか見えないようになってたのか・・・!」

唯「そっか・・・」

唯「『目の前の扉を開ける』か『隠し扉を開ける』・・・」

澪「これが本当の『二つの選択』・・・!」





229:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:21:10.24 ID:myUEOrwl0

唯「でもこの扉」

唯「何も書いてない・・・」

澪「そんな・・・」

澪「それじゃこの扉を開けたらどうなるか分からないって事?」

澪「ひどい・・・せっかくここまで来たのに」

澪「これじゃ開けたくても開けられない・・・!」

澪「どうして・・・最後の最後で・・・」

澪「うう・・・」

唯「・・・」





235:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:24:08.64 ID:myUEOrwl0

澪「どうすれば・・・」

唯「でも」

唯「もうこの扉に賭けるしかないよ」

唯「私たちはもうこの扉を信じるしかないんだよ」

澪「・・・」

唯「確かに不安だけど」

唯「きっと大丈夫」

唯「・・・行こう」





239:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:27:22.45 ID:myUEOrwl0

澪(この扉がほんとに正解なのか?)

澪(この扉を開けたら)

澪(消えた人も元に戻らないで、私も平沢さんも消えちゃう・・・)

澪(そんな最悪の結末だってあるんじゃないのか?)

澪(怖い・・・怖いよ)

澪(せっかく平沢さんと友達になれたのに)

澪(ここでお別れになっちゃうかも知れない)

澪(それに・・・)

澪(またりっちゃんに会えるかも、って思ったら)

澪(消えたくないって気持ちがこんなに強くなるなんて)

澪(いやだ・・・)

澪(平沢さん・・・怖くないの?)





244:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:30:34.73 ID:myUEOrwl0

澪「平沢さん・・・」

唯「・・・唯でいいよ!」

唯「私、すでに澪ちゃんの事澪ちゃんって呼んでるし!」

澪(・・・)

澪(なんだろう・・・)

澪(記憶にないはずの、思い出せないはずの言葉が)

澪(なんでか分からないけどとっても懐かしい気がする)

澪(もう・・・)

澪(・・・大丈夫)

澪「・・・ゆ、唯」

唯「うん!」





248:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:32:37.48 ID:myUEOrwl0

澪「・・・私、唯と出会えて良かった」

澪「ちょっとの間だったけど、友達になれて・・・心強かった」

唯「私も澪ちゃんに出会えて良かったよ!」

唯「現実世界でも、夢の世界でも出会えて良かった!」

澪「この先に何があっても、ずっと友達でいてくれる?」

唯「うん!ずっと友達だよ!」

澪「・・・ありがとう」

唯「こちらこそ!」

唯「・・・それじゃいい?」

澪「・・・うん!」

唯澪「・・・」

唯澪「私たちの選択は―――」

ギィィィィィ・・・





249:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:35:29.64 ID:myUEOrwl0

いつもと変わらない朝

でも今日はちょっと特別な日

12月25日、今日はクリスマスだ

憂「ふわぁ・・・ご飯作らなきゃ」

憂「クリスマス・・・か」

憂(小学校3年生の時だっけ)

憂(お母さんが、ほんとはサンタさんはいないって教えてくれたの)

憂(あの時は泣いちゃったんだよね)

憂(サンタさんか・・・)

憂(でもサンタさんがいない、なんてほんとは誰にも分からないよね)

憂(いない、って勝手に思ってるだけで)





251:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:38:15.31 ID:myUEOrwl0

憂(ほんとはちゃんといて)

憂(私たちの知らない間にプレゼントをくれてるのかも)

憂(誰も気づかない、誰にも気づかれないけど)

憂(誰も知らないところで素敵なプレゼントを―――)

憂(ってちょっとメルヘンだったかな)

憂(それに)

憂(私の、私にとってのサンタさんは)

憂(今までいろんなプレゼントをくれたもん!)

憂「ふふ・・・」





254:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:40:42.43 ID:myUEOrwl0

学校

憂「おはよう、今日も寒いね」

梓「うん・・・」

憂「梓ちゃんどうしたの?」

純「先輩たちの受験が心配で眠れない夜が続いてるんだってさ」

梓「そ、そんなことないもん!」

梓「・・・ちょっと寝不足なだけで」

憂「そっか、実は私もちょっと・・・」

純「梓も憂も心配性なんだから」

梓「中でも特に心配な先輩が・・・」

憂「え、誰の事?」

梓「え?いやいや別に・・・」

純「あはは」





257:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:42:43.61 ID:myUEOrwl0

律「おーっす」

紬「おはよ~」

律「今日はクリスマスだなー」

和「受験なんだから今年くらいは勉強しなさいよ」

律「分かってるって」

さわ子「はいみんな席についてー」

ガタガタ

タッタッタッタ・・・

ガラッ

澪「すみません、遅れました」





260:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:44:38.72 ID:myUEOrwl0

律「お、澪が遅刻か」

澪「間に合っただろ!」

紬「澪ちゃんおはよ~」

澪「あ、おはよう」

和「ほら早く席に・・・」

さわ子「まったく」

澪「す、すいませ」

タッタッタッタ・・・

澪「・・・」





265:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:46:38.54 ID:myUEOrwl0

さわ子「やれやれ、やっと来たわね最後の一人が」

律「ったく」

紬「うふふ」

和「いつまでたっても・・・」

ガラッ

唯「はあ・・・はあ・・・」

澪「・・・」

澪「唯」

唯「あ、澪ちゃん!」

澪「・・・おはよう!」

唯「うん!」

唯「おはよう!」

何一つ欠けていない世界

今度こそ本当に

いつもと変わらない朝が来た





266:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:47:03.03 ID:jY8ODZGI0

よかったあああああああああ





267:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:47:04.86 ID:myUEOrwl0

唯「究極の選択!!」
おしまい





282:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:53:44.32 ID:myUEOrwl0

唯「究極の選択!」で完結で良かったんですけど
唯が消えた世界のまま終わるのが悲しくてハッピーエンドが書きたかったんです

こんな時間までほんとすみません
おやすみなさい





283:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 04:56:27.77 ID:jY8ODZGI0

良かったよー
いい夢みろよ





284:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 05:00:19.31 ID:aZMD9QHs0


ハッピーでホント良かった…





288:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 05:35:00.40 ID:pi8pEWLn0

すげー発想力





296:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 07:37:32.05 ID:OV470uzs0

まさにgood job





311:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 10:40:25.55 ID:d+QtkwTR0

楽しかったぞ
澪ちゃんを残してくれてありがとう





312:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/25(日) 10:59:23.75 ID:ZTiHqmPm0

いいSSだった!










  

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映画化希望!
[ 2013/01/08 06:49 ] [ 編集 ]
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