10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 05:35:54.60 ID:Ne+UV/KD0
マミ「…で、本当は何しに来たの?」
ほむら「さっきの通りよ、私は家政婦ほむら、あなたの家の家事を任せてもらうわ」
マミ「ど…どうしたの?家で家事をするなんて急に…」
ほむら「ワルプルギスの夜を倒してから私が時間が止められなくなったのは知ってるわよね」
マミ「ええ」
ほむら「アイツを倒してからもう2ヶ月経ったわ…」
マミ「時間が経つのは早いわね」
ほむら「ええ…時間停止能力のない私の魔法少女としての力は大きく衰えたわ…
しかしそんなことは二次的な問題…
問題は…この二ヶ月で家の食料が底を着いたわ」
11:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 05:45:52.53 ID:Ne+UV/KD0
マミ「…なら買いに行けばいいじゃない」
ほむら「お金があればね…親が残しておいてくれたお金は全て物資調達に使ってしまったし…
時間停止もできないからどこからか食材を盗むことも出来ない…」
ほむら「家にある食材で最初はなんとかやりくりしてたけど
…先々週、一般的に言われる食べ物がなくなったわ」
マミ「………」
ほむら「それからは調味料やコーヒーの豆を食べたりして飢えを凌いでいたんだけど…
それで持つのも一週間。もう塩しか残ってなかったわ…」
ほむら「しかし神はまだいた…
仕方がないので塩を舐めていたら喉が渇くので水を飲む
また塩を舐めていたら喉が渇くので水を飲む…
するとどうでしょう。見る見る内にお腹がいっぱいに!!
水と塩の無限ループ!!黄金旋律を発見したわ!!」
マミ「………」
ほむら「しかし三日後、空腹で体が動かず寝ていた時のことだった
突然酷い吐き気を催した…出たのは胃液だけだったわ…
固形物を摂取していないせいで内蔵が弱ったのね…」
13:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 05:56:11.17 ID:Ne+UV/KD0
ほむら「死が間近に迫るのを感じた私は動かない体を必死に動かし外へ出た…
無駄な体力を使わないために家で寝てばっかりだった私の数週間ぶりの外出だったわ」
ほむら「眩しい日差しに耐えながら、必死に食材を探したわ…
しばらく歩くと河川敷についたわ…見渡す限りの原っぱ…」
ほむら「青々しい草木を見た私は…気づけば雑草を食べていた
周りは私を笑っていたでしょうね…そんなこと気づかずに無我夢中で草を食べたわ
頬を伝う涙に気づいたのはお腹がいっぱいになった頃だったわ」
マミ「………」
ほむら「しかしその夜、急激な腹痛が私を襲った。やはり雑草は体によくはなかったのだろう…
草は駄目とわかり再び食材を探しに出かけた私の足元には…生命力に満ち溢れたムカデが」
マミ「わかったわよ!!雇えばいいんでしょう!!」
ほむら「え…本当!?」
マミ「はぁ…じゃあ今もお腹が空いてるでしょう?ご飯作ってあげるから待ってなさい」
14:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 06:02:10.83 ID:Ne+UV/KD0
ほむら「はむっ はふはふ」
マミ「あらあら、そんなにがっつかなくてもご飯は逃げないわよ」
ほむら「……ぐすっ」ポロポロ
マミ「…本当にお腹が空いていたのね…よしよし」
ほむら「……ありがとう。ご馳走様。おいしかったわ」
マミ「?全然食べてないけど…」
ほむら「何日も固形物を食べてなかったせいかお腹に入らないの…ごめんなさい」
マミ「気にしなくても良いわ。これから少しづつ慣らしていきましょう。ね?」
ほむら(ここが天国か)
20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 06:30:43.99 ID:Ne+UV/KD0
ほむら「…じゃあさっそく何かしようとおもうのだけれど」
マミ「…別になにもしなくていいわよ?」
ほむら「えっ?だって私を雇ってくれるって」
マミ「そうね…じゃあこうしましょう
じゃんけん ぽん!」パー
ほむら「!?」グー
マミ「私の勝ちね。じゃあ明日の夜ご飯は暁美さんに作ってもらうわ
明後日は私、次の日はまた暁美さん。ってローテーションよ
作らない方はその日の掃除を担当ね。朝ごはんはどうしようかしら」
ほむら「で…でも」
マミ「雇い主は私なんだから
これは決定!!さ、買出しに行きましょう。
今日は二人でとびっきりおいしいご飯をつくりましょう?」
ほむら「………うん」
23:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 06:39:59.56 ID:Ne+UV/KD0
マミ「そういえば暁美さん。嫌いな食べ物ってある?」
ほむら「…贅沢を言うつもりはないわ。何でも食べるわよ」
マミ「…本当に?」
ほむら「……ブロッコリーが少し…」
マミ「よく言えました。素直が一番よ?これから一緒に生活するんだから、
お互い言いたいことは隠さず言うこと。いいわね?」
ほむら「…ええ、でも………
私が押しかけたのにこんなこと言うのはおかしいけど
本当にいいの?ご飯を作るだけだなんて…もっとなにか」
マミ「いいのよ。私の大切な後輩だもの
それに命の恩人でもあるわけだし、ね?」
ほむら「………」
マミ「じゃあ今日の献立はなににしようかしら?
暁美さんの体の具合も鑑みて、ここは雑炊あたりかな?」
ほむら「…ありがとう」ボソッ
マミ「ん?何か言った?」
ほむら「ふふっ、なんでもないわ」
30:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 06:51:58.86 ID:Ne+UV/KD0
マミ「やっと帰ってこれた…お…重かった…」
ほむら「はぁ…はぁ…これは…買いすぎよ」
マミ「だって…はぁ…二人分なんて買ったことないもの…勝手がわからないのよ
帰ってきたばっかりで一服つきたいところだけど、さっそくご飯をつくりましょうか」
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マミ「特製雑炊…完成よ!!」
ほむら「ええ…」
マミ「にしても暁美さんがここまでお料理できないなんて…
一人暮らしって聞いてたからもう少しできると」
ほむら「う、うるさいわね!これでも練習したのよ!?」
マミ「…3回も食材じゃなく手を切ったのに?」
ほむら「……」
マミ「これから覚えたら良いじゃない。じゃあ冷えちゃう前に食べましょう」
ほむら「ほむぅぅ…」
31:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 06:54:00.68 ID:KrxSwWtb0
ほむほむ可愛いほむうぅぅ…
32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 06:54:29.62 ID:lF6YXf5M0
犬っぽいな
34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 07:06:43.04 ID:Ne+UV/KD0
ほむら「…おいしい。私じゃこんなにおいしく作れないわ」
マミ「なにいってるのよ。あなたも一緒に作ったのよ?」
ほむら「殆どあなたがつくったようなものじゃない…
にしても本当においしいわ、調味料も家で使ってるのとかわらないのに…」
マミ「あなただって練習すればおなじくらいおいしいものを一人でつくれるようになるわよ
そうね…暁美さんがご飯を作る日は一緒につくりましょうか」
ほむら「えっ…で…でもそれじゃあ私その日なにも…」
マミ「ん?きになるんだったら別のことをやってもらおうかしら」
ほむら「ええ、なんでもいってちょうだい」
マミ「んー………じゃあ、その日は肩でも揉んでもらおうかしら
最近肩こりがひどくって」
ほむら「…チッ」ジー
マミ「…その舌打ちと胸への視線はなによ。
しょうがないでしょ。好きでおおきくなるわけじゃないんだから」
ほむら「世の中不公平だわ」
37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 07:15:41.66 ID:Ne+UV/KD0
ほむら「ご馳走様でした。とってもおいしかったわ」
マミ「そうね。じゃあお風呂沸かしてくるわね」
ほむら「あ、私がするわ。」
マミ「あら?じゃあお願いできる?わからないことがあったら聞いてね」
ほむら「ええ」
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ほむら「そろそろ沸いた頃ね。止めてくるわ」
マミ「じゃあ暁美さん先に入ってきたら?」
ほむら「いえ私はいいわ。そろそろ時間も遅いし帰るから」
マミ「? 時間もなにも、暁美さんは家で住むんだから関係ないでしょ?」
ほむら「えっ!?私は家政婦としてきてるんだから住むなんて迷惑…」
マミ「いろいろかなり今更ね。じゃあ雇用条件として家に住むこと!これでいいでしょ」
ほむら「で…でも」
マミ「いいからさっさと入ってきなさい。ほら、お風呂溢れちゃうわよ」
ほむら「………」
41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 07:34:21.23 ID:Ne+UV/KD0
マミ「ったく、無理やり押しかけてきたのに変なところに気をつかうんだから…
それにしても暁美さんって結構可愛いところあるのね」
マミ「これから二人で生活ね……ふふっ、これから楽しみね。
お料理教えたり…一緒に買出ししたり………」
マミ「だれかとこんなことするなんて久しぶり…もうお母さんとお父さんが逝ってから何年もたつのね…」
マミ「………いけないいけない。暁美さんの着替えを用意しなくっちゃね」
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マミ「お風呂はお気に召した?」
ほむら「マンションの割には凄く広い湯船ね。足が伸ばせて気持ちよかったわ。でも…」
マミ「でも?」
ほむら「この服胸の部分がぶかぶかなんだけど…嫌がらせかしら」
マミ「だから仕方ないっていってるじゃないの!!もう…じゃあ私もはいってくるわ」
42:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 07:44:10.75 ID:Ne+UV/KD0
マミ「もう…暁美さんったら……でも…」
マミ「…妹がいたら…こんな感じなのかな…でも暁美さんは妹って感じがしないわね…」
マミ「っと、何裸でボーッとしてるのかしら、風邪を引いちゃうわ」
チャポン…
マミ「って熱っつううう!?!?!?な、なによこれ!?あきらかに40度台じゃないわ!!
江戸っ子も大泣きする熱さよコレ!!」
ガララ
マミ「ちょっと暁美さん!!って…」
ほむら「スー スー」
マミ「寝ちゃってるわね…何も掛けないで寝たら風邪引くわよ」スッ
ほむら「ん…あれ、寝ちゃって…」
マミ「あら、おこしちゃったわね、ごめんなさい」
ほむら「………その自慢の乳を自慢しに来たの?」
マミ「!?あっ…も、もう!!」
44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 07:52:55.87 ID:Ne+UV/KD0
マミ「あ…熱かった…」
ほむら「熱い方が気持ちいいじゃない」
マミ「限度があるわよ!限度が!!」
ほむら「ほむぅ…」
マミ「はぁ…もういいわ。明日は学校だしもう寝ましょう…
ベッドはダブルサイズだから窮屈じゃないとおもうけど…」
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ほむら「…なんだか変な気分ね」
マミ「どうしたの?」
ほむら「誰かといっしょに寝るなんて初めてだから…」
マミ「何気に恥ずかしいことを言うわね…」
ほむら「あら、あなたは誰かと一緒に寝た経験があるの?」
マミ「ないわよ!それにそんな誤解を生みかねない言い方はやめて!」
48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 08:05:43.17 ID:Ne+UV/KD0
マミ「はぁ…先が思いやられるわ…」
ほむら「ほむぅ…」
マミ「…でも、最初はどうなることかと思ったけど、今思えば暁美さんが来てくれてよかったわ」
ほむら「?」
マミ「私も親を亡くしてからずっとひとりだったから…やっぱり寂しい時はあるもの
あなたが一緒に住んでくれるのはとてもうれしいわ」
マミ「これからはあなたがいるから…私、ひとりぼっちじゃないもの」
マミ「ねぇ暁美さん、家政婦なんて関係なくこれからもずっと一緒に_______」
ほむら「スー スー」
マミ「……ふふっ。可愛い寝顔ね…」
マミ「さっ、私も寝ないとね。おやすみ、暁美さん。いい夢をみてね」
おわり
49:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 08:08:30.51 ID:g27XQXgF0
乙w
こういうの好きよ
51:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/23(金) 08:32:25.07 ID:Orz8ueK40
こういう話読むのひさしぶりでよかった
乙マミほむ
【 関 連 記 事 】