3:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:07:38.91 ID:ZoKsv/v60
ほむら「・・・・・」ムクリ
QB「起きたかい?暁美ほむら」
ほむら「!!」バッ
QB「そう驚かないでくれ」
QB「僕は君とあ――」
ほむら「待ちなさい」
ほむら「どうしてお前が、私の名前を・・・」
QB「ああ、そういえば僕はまだ君を知らないんだったね」
6:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:09:33.85 ID:ZoKsv/v60
ほむら「・・・」
QB「そう睨まないでくれ」
ほむら「いいからさっさとタネを明かしなさい」
QB「そうだね・・・」
QB『またやり直すのかい?』
ほむら「!」
QB『そうやって逃げ続けてきたんだね』
ほむら「それは・・・さっきの時間での・・・」
QB「僕の言葉だね」
7:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:10:43.69 ID:ZoKsv/v60
ほむら「・・・そう、お前も戻ってきたのね」
QB「それが、どうもただ戻っただけじゃないらしい」
QB「過去の君のループ総ての記憶もある」
QB「そして遥か昔、僕らが人間と接触し始めた頃からの記憶も、総て鮮明に」
ほむら「そんな事がありえるの・・・?」
QB「おかげで頭がガンガンするよ」
8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:11:54.09 ID:ZoKsv/v60
QB「そうだ、君に頼みがあって来たんだ」
ほむら「却下よ」
QB「・・・早いね」
ほむら「今までの総てを見てきたのならわかるでしょう」
QB「確かにそう簡単にはいかないと思っていたけど・・・」
QB「それでも、どうしても頼まれてほしいんだよ」
ほむら(・・・これはもしかしたら、使えるかもしれないわね)
ほむら「いいわ、内容にもよるけど、そこまで言うなら協力しましょう」
9:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:13:15.65 ID:ZoKsv/v60
QB「本当かい!ほむら!」
ほむら「ええ、ただしひとつ条件があるわ」
ほむら「これ以上、魔法少女を生み出さないこと」
ほむら「呑めないなら、私も協力しかねるわ」
QB「!!・・・・・・それは」
ほむら「まだ内容も聞かされてないのだから、自然と条件も厳しくなるわよ」
ほむら「まずは内容を教えなさい」
QB「・・・・・・ワルプルギスの夜を、救ってほしい」
10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:14:37.17 ID:ZoKsv/v60
ほむら「救う?倒すんじゃなくて?」
QB「そう、僕はどうしても彼女を救いたい」
QB「さあ、条件を再検討してくれ」
ほむら「無理ね、ワルプルギスが絡むなら安いくらいよ」
ほむら「あとは、訳も教えなさい。そこまで執着する訳も」
QB「・・・いいだろう」
11:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:16:05.10 ID:ZoKsv/v60
QB「・・・ワルプルギスは、もとは少女という魔法少女だった」
QB「少女は母を殺され、魔法少女となり」
QB「・・・その手で父と親友を殺した」
QB「そして魔女を吸収しながらワルプルギスへと成長していき」
QB「母を殺した者のいる国を滅ぼした」
ほむら「だからといってそこまで執着する理由にはならないでしょう」
QB「どうやらあの時の個体は少々感情の概念を持っていたようなんだ」
QB「だから今の僕には、感情が少しはわかる」
12:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:17:33.17 ID:ZoKsv/v60
ほむら「執着する訳はわかったわ」
ほむら「それで、あなたは条件を呑むのかしら?」
QB「せめてまどか以外とは契約しても・・・」
ほむら「ダメよ、美樹さやかと契約されでもしたらまどかに大きく影響するわ」
QB「・・・わかった、いいだろう」
ほむら「・・・・・・」
QB「ほむら?」
ほむら「・・・・・・よかった」ガクッ
ほむら「これで・・・まどかは・・・」
13:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:19:04.86 ID:ZoKsv/v60
早乙女「転校生を紹介します」
ほむら「暁美ほむらです、よろしくお願いします」
生徒「前はどこにいたの?」
ほむら「東京のミッション系の学校よ」
ほむら「緑が多くて綺麗な学校だったわ」
生徒「へ~、そうなんだぁ!」
ほむら「今度写真持ってくるわね」
QB(まどかを救える事が確約されて、肩の荷が降りたようだね)
QB(クラスにきちんと溶け込めているじゃないか)
16:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:20:58.28 ID:ZoKsv/v60
ほむら「ごめんなさい、薬を飲まなきゃいけないから保健室に行くわね」
生徒「あ、じゃあ案内してあげる」
ほむら「これから何度もお世話になるだろうから、保健係にお願いしたいのだけれど」
生徒「ああ、そうだね・・・鹿目さーん!」
まどか「なあにー?」
生徒「暁美さんを保健室に連れてってあげて」
まどか「うん、いいよ。いこっか暁美さん」
ほむら「・・・ええ」
18:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:22:15.05 ID:ZoKsv/v60
まどか「暁美さんって、ほむらっていうんだよね」
ほむら「ええ、そうよ」
まどか「かっこいい名前だよね!ぴったりだと思う」
ほむら「なら、ほむらでいいわ」
まどか「え?」
ほむら「暁美さんじゃなくて、ほむらと呼んで」
まどか「うん、じゃあほむらちゃんも私のこと、まどかでいいからね」
ほむら「わかったわ、まどか」
19:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:23:34.38 ID:ZoKsv/v60
さやか「お、戻ってきたなーまどかー」
まどか「紹介するね、友達のさやかちゃん」
ほむら「よろしく、美樹さん」
さやか「あんま堅くしないでよ」
さやか「さやかでいいよ、ほむら」
ほむら「そうね、よろしくさやか」
さやか「こちらこそよろしく!」
QB(変に気負わないほうが上手くいくみたいじゃないか、ほむら)
QB(もっとも、あれだけの経験をしてきて、気負うなというほうが無理だけどね)
22:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:25:20.02 ID:ZoKsv/v60
ほむら「喫茶店なんて初めてよ」
まどか「そうなんだ、コーヒーとかがおいしいんだよ」
さやか「あれ、そういや仁美は?」
まどか「仁美ちゃんはお茶のお稽古だよ」
ほむら「人の話を聞かないのね、さやかは」
さやか「うっ・・・ま、まぁ飲もっか!ほらほら!」
ほむら「まったく、すぐに話をそらして・・・」ズズッ
まどか「どう?」
ほむら「おいしいわ・・・」
24:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:26:50.19 ID:ZoKsv/v60
QB「ほむら、その子達はだ――」
ほむら「!」ゴスッ
QB「いてっ!」
まどか「・・・ほ、ほむらちゃん?」
さやか「ナニ・・・?ソレ・・・」
QB「僕はほむらの友達でQB、よろしくね」
ほむら「QB、ちょっとこっち来て」ガシッ
QB「ん?どうしたんだい、ほむら」
ほむら「ちょっと待ってて、まどか、さやか」
まどか「う、うん」
26:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:28:13.25 ID:ZoKsv/v60
ほむら「こんな所で何をしてるの?」
ほむら「魔法少女はもう生み出さないって約束したわよね」
QB「別にまどかとさやかを魔法少女にする気はないよ」
ほむら「だったらなんで・・・」
QB「ふたりとコンタクトをとらないとは約束してないじゃないか」
ほむら「・・・くっ、わかったわよ、そのかわり変なことをしようものなら」
QB「わかってるよ、少女を救うためだ」
27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:29:43.77 ID:ZoKsv/v60
ほむら「お待たせ、改めて紹介するわ、私の――」
QB「友達のQBだよ」
ほむら「・・・下僕のQBよ」
QB「ひどいよ、ほむら・・・」
まどか「よ、よろしくねQB」
さやか「ほむらの下僕ということは、さやかちゃんの下僕でもあるのかな?」
ほむら「ええ、好きに使っていいわよ」
さやか「よっしゃ!じゃあコレ捨ててきてもらってもいい?」
QB「だから下僕じゃないんだってば」
さやか「冗談だって、よろしくQB」
29:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:31:10.09 ID:ZoKsv/v60
QB「ところでほむら、マミとはどうするんだい?」
ほむら「いつかみたいな最低な出会いは避けられた」
ほむら「友好的な付き合いになるでしょうね」
QB「僕が気になるのはその出会いだよ」
ほむら「引っ越してきたばかりの魔法少女を演じるわ」
QB「・・・いつ以来なんだい?マミと仲良くできるのは」
ほむら「三周目以降はずっと対立していたわ」
ほむら「・・・久しぶりに、マミさんって呼べるのね」
31:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:32:28.67 ID:ZoKsv/v60
QB「マミ、いるかい?」
マミ「あら、QB」
マミ「昨日見なかったから心配したわよ」
QB「ごめんよ、ちょっと用があってね」
QB「この街に新しい魔法少女が引っ越してきたんだ」
マミ「本当に!?」
QB「うん、とてもいい子だよ」
QB「きっとマミとも気が合うだろう」
マミ「そう、よかった・・・」
32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:34:32.62 ID:ZoKsv/v60
ほむら「・・・インキュベーターはまだかしら」ババババッ
魔女「ギャアアアアアア!」ヒュッ
ほむら「!、しまっ――」
ドォンッ!
マミ「危ない所だったわね」
ほむら「マ・・・あなたは?」
マミ「私は巴マミ、この街の魔法少女よ」
マミ「先にちょっと片付けちゃうわね」
マミ「ティロ・フィナーレ!!」ズドドン!
魔女「ギャアアアアアア!!」
34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:35:58.37 ID:ZoKsv/v60
マミ「あなたが新しい魔法少女ね」
ほむら「ええ、さっきはありがとうございました」
QB「間に合ってよかったよ」
マミ「本当にね」
ほむら「あの、もし迷惑でなかったら」
ほむら「マミさんと一緒に行動してもいいですか?」
マミ「もちろん!これからよろしくね、暁美さん!」
35:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:37:32.52 ID:ZoKsv/v60
さやか「ふーん、魔法少女ねー」
QB「そうさ、ほむらにもマミにも協力してもらっているんだ」
まどか「かっこいいね」
マミ「そんないいものじゃないわよ」
ほむら「・・・残念だけれど、まどかもさやかもなれないわよ」ギュー
QB(つねらなくてもわかってるよ)
さやか「なんでさ」
QB「ふたりには素質があまりないんだ」
QB「たとえなったとしても魔女一匹倒せず野垂れ死ぬ程しかね」
まどか「そうなんだ・・・」
36:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:39:10.62 ID:ZoKsv/v60
ほむら「少女さんを救う具体案は考えついたかしら?」
QB「残念ながら、まだだよ」
ほむら「・・・提案なんだけど、ただ倒すだけでも十分なんじゃないかしら」
QB「君は何を言ってるんだい?倒しなんてしたら元も子もないじゃないか」
ほむら「でも、ワルプルギスは他の魔女とは違う」
ほむら「それに私達はワルプルギスを倒した事がない」
ほむら「賭ける価値は、あると思う」
QB「勝てる算段はあるのかい?」
ほむら「それはあなた次第よ」
ほむら「ワルプルギスの情報をどれだけくれるかにかかってるわ」
37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:40:45.36 ID:ZoKsv/v60
QB「あと数週間でワルプルギスの夜がくる」
QB「いくらマミがいるとはいえ、ふたりで倒せるのかい?」
マミ「ワルプルギスが、見滝原にくるの?」
ほむら「そうらしいです」
ほむら「なので誰かこの辺で魔法少女の心当たりありますか?」
マミ「・・・いないこともないわ」
マミ「隣町の子なんだけど」
QB「佐倉杏子か、いいんじゃないかな」
QB「彼女は近接タイプだ、十分な戦力補強になる」
ほむら「それじゃあ今からでも行きましょう」
マミ「・・・そうね」
38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:42:21.98 ID:ZoKsv/v60
QB「やあ杏子、久しぶりだね」
杏子「なんだ、QBか」
QB「なんだとは失礼じゃないか」
杏子「まあ気にすんなよ」
杏子「それで何の用?」
QB「君に会いたがっている子がいるんだ」
杏子「物好きなヤツもいるんだな、誰?」
QB「暁美ほむらと巴マミさ」
杏子「マミか・・・」
39:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:44:03.40 ID:ZoKsv/v60
ほむら「はじめまして、佐倉さん」
杏子「ん、それで何の用だ?」
ほむら「じきにワルプルギスが来るわ」
ほむら「それを倒すのに協力してほしい」
杏子「なるほどな、確かにワルプルギスともなると風見野も危ねえ」
ほむら「じゃあ・・・」
杏子「でも、ノーだな」
ほむら「どうして?」
杏子「・・・マミには協力できねえよ」
マミ「!」
41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:45:35.75 ID:ZoKsv/v60
ほむら「そのことでも話があるわ」
ほむら「ふたりとも、仲直りしてくれないかしら」
ほむら「そうしなければワルプルギスは倒せない」
杏子「・・・無理だ、アタシは悪いことをしたとは思ってない」
マミ「・・・そんな訳ないでしょ」
杏子「何?」
マミ「楽しみに取っておいたプリンを勝手に食べたじゃない!」ガタッ
杏子「食わなかったお前が悪いんじゃねえか!」ガタタ
43:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:47:00.40 ID:ZoKsv/v60
ほむら「・・・・・・あの」
マミ「暁美さんもひどいと思うわよね!」
杏子「お前も仕方ないと思うよな!」
ほむら「・・・はぁ」
ほむら「バカらしすぎるわ・・・ふたりとも」
ほむら「佐倉杏子!他人の物を勝手に食べるのは悪い事よ、覚えておきなさい!」
杏子「お、おう・・・!」
ほむら「巴マミ!そんな小さい事をいつまでもズルズルと、もう子供じゃないでしょう!」
マミ「は、はい!」
44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:48:29.19 ID:ZoKsv/v60
マミ「でも、暁美さん」
ほむら「なに?まだ恥をさらすつもり?」
マミ「い、いえ・・・」
杏子「なあ、マミ・・・」
杏子「その・・・悪かったよ」
マミ「・・・こちらこそごめんなさい、つまらない事で」
ほむら「まったく世話のやける」
ほむら「それで杏子はどうするの?」
杏子「アタシも協力するよ、ここをめちゃくちゃにされるのは気に食わない」
46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:49:45.01 ID:ZoKsv/v60
QB「ようやくワルプルギスに対抗できるようにはなったかな」
ほむら「そうね」
QB「・・・本当に、倒すのかい?」
ほむら「ええ、私はその可能性に賭けるわ」
ほむら「もっとも、倒せればだけれど」
QB「そうだね、僕もできる限り協力するよ」
QB(それでも、本当に少女を救えるのか・・・)
QB(僕は僕で他の方法を探そう)
48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:51:00.89 ID:ZoKsv/v60
マミ「じゃあ始めましょうか、第一回ワルプル対策会議」
ほむら「まずはこの資料を見てちょうだい」ドサッ
杏子「マミ、頼んだ」タタッ
マミ「逃げないの」ガシッ
ほむら「これはワルプルギスの進行ルートの予測図よ」
マミ「まるで台風の予報円ね」
ほむら「一般には台風扱いだもの」
ほむら「これを元に作戦を練るわ」
50:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:52:41.39 ID:ZoKsv/v60
杏子「ティロ・フィナーレ連発するのは?」
マミ「ソウルジェムがもたないわよ」
マミ「マジンガーZで受け止める?」
ほむら「ダイアナンミサイル撃ち込むわよ」
杏子「ねぇくせに・・・いてっ」パシッ
ほむら「ふざけてないで考えなさい」
ほむら「ザ・ワールド!」ズギャアアァン
杏子「俺だけの時間だぜ」
ほむら「Dioに用はないわ、私はDIO派なの」
マミ「WRYYYYYYYYYY!!」
51:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:53:57.42 ID:ZoKsv/v60
ほむら「じゃあまとめるわ」
ほむら「まずは私が時を止め、マミがソウルジェムを浄化しながらティロ・フィナーレ連発」
ほむら「時を動かし瞬間的に大ダメージを与えると同時に杏子のロッソ・ファンタズマ」
ほむら「これを繰り返して倒しましょう」
マミ「それじゃ残りの時間でグリーフシード集めを頑張りましょうか」
杏子「そうだな」
53:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:55:02.79 ID:ZoKsv/v60
QB(考えろ、考えるんだ・・・)
QB(どうしたら救える、何をするのが正しい)
QB(そもそも魔女化した少女を救うなど可能なのか?)
QB(あの時、まどかと杏子はさやかを救えなかった)
QB(だとしたら僕の声も届かないだろう・・・)
QB「・・・どうしたらいい」
55:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:56:09.20 ID:ZoKsv/v60
QB「やあほむら、いよいよ明日だね」
ほむら「ええ、今回は無事に倒せるかもしれないわ」
ほむら「そっちは何か考えついた?」
QB「・・・何もだよ」
QB「だから僕も君達に賭ける・・・」
ほむら「・・・わかったわ」
QB(まだ一日ある、考え出さなきゃダメだ・・・)
56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:57:16.49 ID:ZoKsv/v60
ほむら「来たわ・・・」
ワルプルギス『アハハハハハハ!』ゴオォ
マミ「・・・大きい」
マミ「こんなにも強大だったの?」
杏子「でも、やるしかねえよ!」
ほむら「ええ・・・いくわよ!」
57:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/20(火) 23:58:26.56 ID:ZoKsv/v60
QB「・・・僕には本来、感情なんてなかったんだ」
QB「この世界が特別なだけで・・・」
QB「そう、一時の気の迷いに過ぎないんだ」
QB「だから僕は・・・」
QB「・・・・・・ごめんよ、ほむら」
58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:00:07.47 ID:GJprYY0K0
マミ「ティロ・フィナーレ!!」ズドォン!
マミ「さすがに、もうきついわ」
ほむら「20発もあれば大丈夫よ、グリーフシードはあのビルにあるわ」
ほむら「・・・杏子!」
杏子「わあってるよ!」
ズドドドドドドン!!!
ワルプルギス『アハハハッ!?』グラッ
杏子「くらえぇ!」
杏子「ロッソ・ファンタズマ!」ドォォン!
59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:01:41.06 ID:GJprYY0K0
ほむら「次で、四回目・・・」
マミ「・・・ダメ、もうグリーフシードが・・・」
杏子「くっそぉ!アタシらでもダメなのかよ!!」
ほむら「あと・・・少しなのに・・・」
杏子「!、マミ危ねえ!!」バッ
マミ「えっ」
ドガァァァン!
ほむら「くっ、ビルが・・・!」
ほむら「・・・マミ?杏子?」
60:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:03:01.46 ID:GJprYY0K0
ほむら「・・・そんな」
ほむら「私ひとりじゃあ・・・」
ドガァァァン!
ほむら「でも、まだ死ぬ訳には・・・!」
ヒュンッ!
ほむら「ビルなんて、時を止めれば!」ガチッ
ほむら「あ、砂時計が・・・」
ドガァァァン!
62:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:04:30.70 ID:GJprYY0K0
ほむら「うう・・・」
ほむら「もう・・・ダメね・・・」
ほむら「でも、やり直す必要はない」
ほむら「この世界のまどかは、魔法少女じゃない・・・」
ほむら「私はやっと・・・まどかを守れた・・・」
まどか「ほむらちゃん!」タッタッタ
ほむら「まどか・・・?」
まどか「大丈夫?ほむらちゃん!」
ほむら「うそ・・・どうして」
ほむら「どうしてそんな格好をしているの・・・?」
63:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:05:53.86 ID:GJprYY0K0
まどか「QBが教えてくれたよ」
まどか「本当は私に、すごい才能があったってこと」
まどか「でも危ないからって嘘ついてくれたんだよね」
ほむら「ちがう・・・そうじゃない・・・」
まどか「ううん、わかってるよ」
まどか「私がほむらちゃんの代わりに、少女ちゃんを救うよ」
ほむら「ま・・・どかぁ・・・」
まどか「それじゃあ、ちょっと待っててね」
ほむら「・・・・・・まどか」
65:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:07:33.05 ID:GJprYY0K0
ほむら「・・・出てきなさい、インキュベーター!!」
QB「・・・ほむら」
ほむら「黙りなさい、私の名前を呼ばないで・・・!」
ほむら「どうして?もう、魔法少女は生み出さないって・・・」
QB「こうする他なかったんだよ」
ほむら「ふざけないで!」
ほむら「ふざけないでよ・・・!」
QB「・・・」
66:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:08:57.66 ID:GJprYY0K0
ほむら「私にとってこの世界は、やっと見つけた唯一の希望だったの・・・」
ほむら「それなのに、お前は!!」
QB「・・・まどかは『総ての魔女と魔法少女の救済』を願った」
QB「君は救われる、まどかによって」
ほむら「救われるわけないでしょう!?」
ほむら「まどかが契約した時点で、もう救いなんてないのよ・・・」
QB「それをまどかが望んだんだ」
ほむら「うるさい!」
68:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:10:15.74 ID:GJprYY0K0
ほむら「・・・今までの私では信じられないけど・・・」
ほむら「私はこの世界のお前は信用していたわ」
ほむら「それなのに、お前は・・・」
ほむら「お前はぁ・・・!!」ガシッ
QB「・・・僕を殺すかい、君にはその権利がある」
QB「いや、僕は君に殺されるべきだろう」
ほむら「殺しても、わいてくるくせに・・・」
69:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:11:32.97 ID:GJprYY0K0
ほむら「こうなった以上、もうここに残る理由はない・・・」
QB「・・・また、守りにいくのかい?」
ほむら「さあ?」
ほむら「今はただ、ここに居たくないだけ・・・」
QB「そうか・・・」
ほむら「・・・涙を流すくらいなら、最初からしないでよ・・・憎たらしい・・・」シュンッ
QB「・・・・・・」
70:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:12:41.48 ID:GJprYY0K0
QB「僕が、泣く?」
QB「・・・本当だ、泣いている」
QB「もし、僕に感情が芽生えたとしたのなら」
QB「何故、少女を救えた喜びがないんだ」
QB「何故、ほむらへの罪悪感しかないんだ・・・」
QB「・・・これが、この苦しみが感情?」
QB「僕がこれだけ苦しいなら、魔法少女達は・・・?」
71:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:14:49.64 ID:GJprYY0K0
ほむら「・・・!」ガバッ
ほむら「・・・・・・」
ほむら「インキュベーターは居ない」
ほむら「だとしたら、この世界はいつも通り・・・」
ほむら「なら、やれる事をやるだけ」
ほむら「私は、私なりのやり方で・・・まどかを・・・」
ほむら「もう誰も・・・信じない・・・」
-END-
72:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:17:22.82 ID:F1X61JBz0
乙乙乙
73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2011/12/21(水) 00:19:08.01 ID:KLgiBYKy0
おつ
【 関 連 記 事 】