3:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:34:54.58 ID:zi53zb700
幼「ホントだって!」
男「だって、幼の家は借家とかじゃないじゃん!」
幼「だから、お父さんが本社に転勤になるんだって」
男「えーあー…じゃ幼はいかないんだろ?」
幼「行くよ。お父さんがいうにはこれからあっちに落ち着くことになるって
4:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:36:22.01 ID:zi53zb700
男「」
幼「なにー?私と離れ離れになるのそんなに寂しいのー?」
男「んなわけあるか!!!帰る!!!」
幼「…」
男「今日、エイプリルフールじゃないよな?」
男「でも嘘だよな…これからだってずっと一緒だよな…」
7:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:37:29.79 ID:zi53zb700
母「男!起きなさい!!」
男「なんだよーもう少し寝かせろよー幼…」
母「幼?何寝ぼけてんの!!幼ちゃんなら先に学校行っちゃったわよ!!」
男「…母さん?あれ?(いつも幼が起こしに来てたのに…)」
母「いい加減、しっかりしないと幼ちゃんに愛想尽かされちゃうわよ。ほら、しっかりしなさい!!」
男「…」
8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:38:44.15 ID:zi53zb700
男「幼、今日は起こしに来なかったな…」
男「なんで…?」
女「おはよう!男君!」
男「!なんだ女か…」
女「な!女か…とは何さ!」
男「いやごめんごめん」
女「今日は幼ちゃん一緒じゃないんだね?夫婦ケンカでもした?」
10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:39:50.67 ID:zi53zb700
男「は?夫婦喧嘩とかやめてくれ!今日はアレだ!…なんか先に行っちゃったんだよ」
女「ふーん。やっぱりなんかあったんだ?」ニヤニヤ
男「話を聞いてください」
女「まあいいよ。今日は私と登校しようか!!」
男「うん…」
女「元気ないなあ!」
11:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:41:06.86 ID:zi53zb700
学校
女「幼ちゃん、鞄かけてあるけど教室にいないね?」
男「さあ?大方隣のクラスにでもいってるんだろう。あいつ友達多いし」
ガラガラ
男「な、幼…」
教師「今日は皆に話がある。幼さんがお父さんの仕事の都合で東京に引越しすることになった」
13:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:43:08.06 ID:zi53zb700
外野「いいなー東京ー!!」
教師「いいなーTOKYO!!」」
男「…」
教師「しかし、1学期一杯はこの学校の生徒であることに変わりない。あと2週もないが皆、幼さんとの思い出を作るように」
幼「父の仕事の都合で転校することになりました。少ない時間ですがよろしくお願いします」
男「幼…本当に、行っちゃうんだな…」
14:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:45:15.06 ID:zi53zb700
放課後
幼「男、一緒にかえろ」
男「…今日は用事があるから」
幼「そう?なら後で家行くね!」
男「うん…」
男「なんだよ…幼全然寂しそうじゃねー…」
女「よ!」
男「ん」
女「…男君、幼ちゃんが転校すること知ってたの…?」
15:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:46:51.23 ID:zi53zb700
男「ま、昨日知ったばっかりだけどな」
女「(やっぱり)」
女「で、幼ちゃんに告白しなくていいの?」
男「ば、馬鹿!なんだよいきなり!!」
女「幼ちゃんの事好きなんじゃないの?」
18:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:48:48.16 ID:zi53zb700
男「いや、馬鹿!そんなことはあるはずが…」
女「素直じゃないなー」
男「あるんだなぁ…」
女「お!男らしい!!それでこそ君だ!!」
女「それじゃあ告白しかないね!!」
男「バカいえ!!そんなん今更できるか」
女「えーやっぱ女々しいなあ。名前交換しようか?」
20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:49:34.11 ID:zi53zb700
男「…」
女「幼ちゃん、きっと東京いったらさぞかしモテるだろうなぁ」
男「だったらそれまでの話しだろ。大体お前はどうなんだよ」
女「え?私?んー…」
男「人におせっかい焼く前に自分の事考えろよな?じゃ俺こっちだから」ヒラヒラ
女「そんなこといっても…私の事なんて目にも入ってないじゃない…」
22:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:51:25.22 ID:zi53zb700
男「幼…行っちゃう。でも告白なんて…」ガチャ
幼「おかえりー!遅かったね!」
男「あれ?なんでいるの?」
幼「もう、しっかりしてよ。今日遊びに行くっていってたじゃん」
男「あ、そうだっけ。でもなんでエプロンなんて着ているのかしら?」
25:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:52:41.89 ID:zi53zb700
母「男!喜びなさい!今日の御飯は幼ちゃんが作ってくれたのよ!」
男「それでか!!家事位しろよ!!」
母「…それだけじゃなくってこれから2週間!ずっと幼ちゃんが家事やってくれるって!」
男「幼…一体なにがあったのか俺に説明しろ」
幼「なにもないよー。なんか家事したくなったから」ニコニコ
27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:54:06.92 ID:zi53zb700
男「(なんつー言い訳だ…大方親父のボーナスでバイト代出して自分はグータラしようって母の魂胆丸見えだぜ)」
男「(ま、幼がいいならそれでいいけど)」
幼「そんなわけで、今日のご飯はとんかつとプリンでーす」
男「おお」
幼「おいし?」
男「うむ」
幼「やった」ニコニコ
28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:55:35.09 ID:zi53zb700
男「幼…あのさ、転校のことだけど」
幼「…うん?」
男「なんでもない。おいしいよ」
31:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:57:37.18 ID:zi53zb700
女「さいきんご機嫌だねー!」
男「気のせいだろ?」
女「…なんだかなー」
32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 20:59:06.13 ID:zi53zb700
1週間後
男「只今。ってなにその荷物は」
母「あ、おかえり男。1週間ほどお父さんの所いってくるから」
男「え?今から?」
母「うん、だから家のことは泊りがけで幼ちゃんがやってくれるから2人仲良くね」ガチャ
母「…」
35:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:02:48.48 ID:zi53zb700
男「」
幼「男ー今日は何が食べたい?」
男「んーなんでもいいよ」
幼「なんでもいいって困るなあ。私の料理食べれるのあと数えるくらいしかないんだよ」
男「んな大げさな」
幼「とにかく!なんでも作るから!男が本当に食べたい物教えて!!」
男「考えとく!」
幼「もー」
36:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:05:05.84 ID:zi53zb700
男「それでカレーとプリンか」
幼「結局文句いうの!?」
男「いや、文句って言うか…お前ホントにプリン好きな?」
幼「んーえへへ」ニコニコ
男「まあ旨いけど」モグモグ
38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:08:03.95 ID:zi53zb700
男「あ、洗い物手伝うよ」ジャー
幼「ありがと」ガシャガシャ
男「…」ジャー
幼「なんだか…新婚さんみたいだね」ジャー
男「そうかしら」ジャー
幼「あのさ…男、覚えてる?小さい頃の約束」
男「覚えてないな」
幼「もうー!!」パリーンパリーん!!!
男「洗い物の次は割れ物掃除か…」
幼「…すみません
39:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:13:10.59 ID:zi53zb700
男「さて寝るか」ガチャ
男「ってなんで俺のベットで寝てるんだね君は…」なでなで
幼「」すうすう
男「約束…覚えてるよ。忘れるはずない」
40:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:17:11.40 ID:zi53zb700
男「子供が考えることなんて単純だな…きっとそこには打算も駆け引きもないからだろうな」
男「好きだ…幼。いつかきっと迎えにいくからその時まで待っててくれ」
男「そしたら、その時はお前をきつく抱きしめていいか?」
男「さて、俺はリビングでもいくか」
幼「…」ツウー
44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:20:19.22 ID:zi53zb700
教師「今日で幼さんは最期の登校になった。では幼さんからあいさつ」
幼「みなさんサンクス」
外野「ああー寂しいよー、また会おうねー!」
教師「幼ちゃんのパイ●イ舌氏めたいよー」
男「…」
女「…」
46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:22:25.38 ID:xQD809Zv0
えっ……?
47:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:22:44.18 ID:zi53zb700
男「幼、一緒に帰ろうぜ」
幼「ごめん!!ちょっと用事あってさ先に帰ってて」
女「話しってなに?幼さん」
幼「女さん、あのね…」
女「」
49:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:24:50.98 ID:zi53zb700
女「おっす!」
男「…はよ」
女「くっらいなー全く幼ちゃんが転校してもう半年経つよー?いい加減元気だそうよ」
男「ああ、まさか幼に拒絶されるとは思わなかった」
女「会うたび言ってるよあんた…。今頃東京で元気に暮らしているって!」
女「それに男君には私がいるじゃん」
50:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:27:54.92 ID:zi53zb700
男「それがせめてもの救いだ」
女「それより今日さ、うち来ない?誰もいないんだー!ご飯作ったげる!」
男「…ご馳走になろうかな」
女「何が食べたいー?」
男「プリンで」
52:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:29:41.90 ID:zi53zb700
女「…」
男「どした?」
女「いやいや!プリンね!わかった!ってゆかーデザートリクするか?」
男「思い出の味なのさ。お袋のな」
女「…実家住みだろが!」
55:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:32:21.42 ID:zi53zb700
女「さあ召し上がれ」
男「おお、これは見事な料理だね」
女「そうだろそうだろ」
男「うん!旨い!幼なんかのよりずっと旨いよ」
女「そ、そう?元気でた?(なんかテンションおかしくないか?)」
女「ってこれチューハイ!!(男君酔ってる!?)」
56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:35:32.46 ID:zi53zb700
男「うん。大体幼なんて、思わせぶりなことした挙句、俺を振った」クドクド
男「それだけならまだしも、転居先も、連絡先も教えなかった」クドクド
女「(泣き上戸だったのか…)」
男「俺嫌われてたのかな?やっぱ…」ポロポロ
58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:37:57.99 ID:zi53zb700
男「なんて、な…デザート食べますわ」パク
女「…味はどう?」
男「!!!」
男「これ…幼の…」
女「(この顔…!もう見れないよ…)」
59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:40:41.36 ID:zi53zb700
女「男、落ち着いて聞いてね。幼ちゃんはね、お父さんの転勤で東京に行ったわけじゃないの」
男「え?」
女「幼ちゃん…難しい病気だったんだ。でもそれ男に隠して…入院してる…」
男「」ドタドタがシャーん!!女の家出発!!
女「…行っちゃったし、言っちゃった…」
66:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:45:01.76 ID:zi53zb700
女「このプリンね、幼ちゃんが作り方教えてくれたの。小さい頃初めて男にご馳走したものなんだって?」
女「幼ちゃんとっても嬉しそうに話してた。お父さんが甘いもの食べれなくって泣きそうになったとき」
女「男が幼ちゃん泣かないようにって、お腹壊しそうなるような量食べて…」
女「おいしいっていってくれたんだって。言ってた」
69:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:49:12.35 ID:zi53zb700
女「幼ちゃん、男のお嫁さんになれないからって、せめて男の好きだったもの残しておきたいからって…」
女「私に教えてくれたの」
女「でも、私じゃダメだった。ずっと男の顔暗いまんま…でも最期にあんな元気になってくれて良かった…」
女「男…私、男が好きだったよ」
70:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:51:05.59 ID:zi53zb700
ドア「開いた!!!」
男「女!!」
女「戻ってきたの!?」
男「おいしかった!!」ガチャ!!
女「…ばーか」ポロポロ
ドア「閉まってない!!ケツ抜け」
71:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:53:56.25 ID:zi53zb700
男「かあさん!!幼は!!!」
母「!(その顔…)」
母「これ持って今すぐいきなさい!幼ちゃんに伝えたい事があるんでしょ!!」地図と住所と巻物
男「!わかった!」
男「リニアモーターカー!!!!エアロトレイン!!」
母「!あの子新幹線を越えてリニアモーターカーの術を習得したというの?」
74:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:55:22.34 ID:xQD809Zv0
おい!
75:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:55:29.92 ID:stC7/RNs0
あれ?
89:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:58:27.31 ID:W/VNsYg70
トーマス的な?
90:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:59:34.62 ID:HYvRAIUK0
え、こいつら電車だったん
73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:55:05.21 ID:zi53zb700
東京
幼母「!?リニアモーターカー?いえ、あれは男ちゃん?」
男「幼に!幼に会わせて下さい!!」
幼母「で、でも!」
男「俺は幼に伝えなくてはいけないことがあります」
87:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 21:57:37.01 ID:zi53zb700
幼「リニアモーターカー!?」
幼「いえ、男!?なんでここに?」
男「幼、なんで俺のこと…」
93:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:00:57.15 ID:zi53zb700
幼「だって…私には先がないんだもん!!」
幼「長く、一緒にいられないの!!でも少しだけでいいから…あなたと暮らしたかった」
幼「だから、男の母さんに頼んだ。少しだけでも、幸せを味わいたかった」
幼「少し形は違ったけど、約束守れて嬉しかった…」
94:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:03:48.83 ID:zi53zb700
幼「男、寝てる私を優しくなでながらいってくれたよね?いつか迎えに来てくれるって」
男「…」
幼「でも、私にはそのいつかが永遠に訪れないの。あなたとの約束、守れない…」
幼「だから…」
95:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:05:11.69 ID:zi53zb700
男は幼馴染をきつく抱きしめた。そしてその抱擁によって約束は果たされた。しかし、
きつく抱きしめたことによって幼馴染は圧死した。今、男は刑務所にいるらしい…
>>1はリニアモーターカーで崩れた世界を立て直すことが出来なかった
完
97:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:05:57.85 ID:RBE27pGe0
は?
98:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:06:05.30 ID:AtdfEW9y0
え?
99:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:06:11.22 ID:qWCY7fuH0
おい
96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/08/13(月) 22:05:51.31 ID:W/VNsYg70
いや、おかしい
元スレ:幼馴染「引越しするんだ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344857621
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