2:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:20:35.70 ID:5vR8bHVD0
凛「とりあえず、どうしたら良いかな?」
奈緒「ノープランなのかよ」
加蓮「モバPさんとか赤羽根Pさんで、コクる練習でもしたら良いんじゃないかな」
凛「………どうやれば良いかわかんなし、加蓮お手本見せて?」
シーン……。
奈緒「なに陰険な応酬してんだよ! ったく、これだからクール系は……」
凛・加蓮「「奈緒もクールじゃん」」
奈緒「ぅぐっ……」
4:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:21:23.34 ID:5vR8bHVD0
加蓮「とりあえず、直接相談とかしてみれば良いんじゃない?」
凛「Pさんに?」
加蓮「うん。気になる人がいるの~って」
奈緒「まぁ、そいうのってありがちだよな」
凛「そっか……うん、やってみる」
加蓮「がんばってね、凛」
奈緒「(へぇ、急に協力的じゃん)」ヒソヒソ
加蓮「(とりあえず凛で様子見)」ヒソヒソ
奈緒「クール……ってか怖っ!」
――
5:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:22:45.88 ID:5vR8bHVD0
夜(ファミレス)
P「ファミレスなんかで悪いな」
凛「ううん、ファミレス嫌いじゃないよ?」
P「そうか? なら良いんだけど……で、相談って言うのは?」
凛「うん。あのね、ちょっと気になる人がいて」
P「んぐっ!? ゲホッ、ゴホッ!」
凛「……大丈夫?」
P「ご、ごめん。それは凛が気になってるってことで良いんだよな?」
凛「う、うん」
6:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:25:25.83 ID:5vR8bHVD0
P(この様子からすると、既に気になるってレベルじゃないような……)
凛「それでね、どうしたら良いかなって」チラッ
P「えっと、それは、その人と付き合いたいっていうことか?」
凛「ううん。まだそんなに具体的な感じじゃないんだけど……」
P(“まだ”か……でも、凛のことだし、色々考えた上での相談なんだろう)
凛「プロデューサー?」
P「もし、凛が本気でその人のことが好きなら、俺は凛の気持ちを尊重する」
凛「え、それって――」
7:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:27:32.18 ID:5vR8bHVD0
P「その時が来たら、俺からも社長や皆を説得するよ!」
凛「えっ!? あ、いやっ……」
P「でも、アイドルのことも考えてみてほしいんだ。凛は才能もあるし――」
凛「ちょっと待っ……たないで」
P「え?」
凛「つ、つづけて」
P「あ、ああ……凛は才能もあるし、もったいないって思うんだ!」
8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:29:57.27 ID:5vR8bHVD0
凛「………プロデューサーから見て、私才能ある?」
P「ああ!」
凛「そうなんだ、ふぅん……♪」
P「モバPも赤羽根Pも、凛は才能あるって言ってたぞ!」
凛「え、ちっ、ちがっ……」
P「うん?」
凛「~~っ………なんでもない」ガックリ…
P「そ、そうか? まぁ、話を戻そう」
10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:37:50.31 ID:5vR8bHVD0
P「とにかく、よく考えて決めるんだ。あ、でも、相手は芸能関係の人なのか?」
凛「え?」
P「いや、そうなるとうちの事務所だけの問題じゃなくなるからさ」
凛「えっと、それは……」
P「ごめんな。本来ならこんなこと聞くべきじゃないんだけど」
凛(うぅ、こんな形で……)
P「あ、もし俺に言い辛かったら――」
凛「その……事務所の人なんだ」
11:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:39:38.45 ID:5vR8bHVD0
P「は?」
凛「だから、うちの事務所の人……」チラッ
P「えっ!うちの人なのか!?」
凛「……///」コクコク
P(そっ、そんな……一体、誰なんだ………ハッ!まさか!)
凛(プロデューサー黙っちゃった……うぅ、サイアク……)ズ~ン…
P「し、しかしな凛。相手にも家族がいるわけだし、何より年の差がっ!」
12:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:45:14.38 ID:5vR8bHVD0
凛「…………何言ってるの?」
P「いやいや、恋愛に年の差なんか関係ないとは思うけどさ!」
凛「ちょ、ちょっと待って!」
P「え?」
凛「誰だと思ってる?」ジロリ
P(うっ………どうやら、俺の予想は違ったらしい……)
P「な、なーんだ、そうだよな!さすがにそれは……あははは!」
13:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:46:30.58 ID:5vR8bHVD0
凛「言って」ギロッ
P「は、はい……えっと、社長かなぁ~っと」
凛「はぁあっ!?」ガタン!
P「ちょっ!」
ザワザワ…。
凛「ご、ごめん」スゴスゴ…
P「ふぅ、夜だし客が少ないと言っても、気を付けないとダメだぞ」
凛「うん、ごめんなさい……っていうか、プロデューサーが悪いんじゃん」
14:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:50:26.93 ID:5vR8bHVD0
P「ごめんなさい」
凛「はぁ……っていうか、なんで社長だって思ったの?」
P「お、怒らないでくれよ?」
凛「内容による」
P「くっ」
凛「ほら、早く言いなよ」
P「……凛って、ちょっとオジセンぽいなって」
凛「…………………………っ///」プイッ
16:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:54:30.56 ID:5vR8bHVD0
P(目ぇそらしちゃったよ!?)
P「や、やっぱり社ちょ――」
凛「それはない」キッパリ
P「そ、そうか」
P(でも、凛がオジセンで社長じゃないとすると、年齢的に次は俺だけど……)
P「うーん、俺はオジサンじゃないしなぁ」
凛「えっ! そんなことないって、プロデューサーは立派なオジサンだよ!」
P「えええっ!!?」ガーン!
17:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:55:56.75 ID:5vR8bHVD0
P「オレ、オジサン……?」
凛「うん、絶対オジサンだって!」←必死
P「いやいやいや!これでもギリギリ二十代だぞ!?」←必死
凛「私から見たら完全にオジサンだしっ」
P「ぐはっ!!!」グサッ!
P「ハ、ハハ……そうだよな、JKからすれば俺は既にオジサン……」
凛「うんっ」グッ!
18:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:56:59.96 ID:5vR8bHVD0
P「アンチエイジングはじめようかな……」ズ~ン…
凛「あ、あれ?」
P「はぁ……で、結局、凛の気になる人って誰なんだ?」
凛「えええっ!!?」ガーン!
P「な、なんだぁ!?」
凛「ありえないよ、プロデューサー……」
P「えっ!? ま、待ってくれ、俺にもう一度チャンスをくれ!」ガシッ、ギュ…
凛「(あぅ……て、手ぇ……///)」ゴニョゴニョ…
19:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 00:59:49.33 ID:5vR8bHVD0
P「頼む、凛――」キリッ
凛(こ、こんなときに限って、無駄に凛々しい顔するし……)
凛「わかったから……手、はなして?」
P「おっと、これは失敬」
凛(びっくりした……)
P「よーし、次は当てちゃうぞぅ!」
凛「はぁ……」
――
20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:00:53.69 ID:5vR8bHVD0
数時間後(渋谷家前)
P「それじゃあ、また明日な」
凛「うん、送ってくれてありがとう」
P「ムフフ、赤羽根Pじゃなくてごめんな~」ニヤニヤ
凛「そ、そんなことない!っていうか、誤k――」
P「んじゃ、おやすみぃ~☆」
ブロロロ~……。
凛「………話を聞いて」
――…。
23:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:02:51.93 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
凛「――っていう感じだった」
加蓮「ぷはっ……くふっ……コ、コントぉ?」
奈緒「ぶふぉっ……くくっ……し、死ぬうぅ」
凛「………」イラァ…!
加蓮「はぁ、はぁ……わかったよ。次は私が行ってみる」
凛「は?」
奈緒「へ?」
24:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:03:40.47 ID:5vR8bHVD0
加蓮「だって、凛もお手本見せろって言ってたしぃ」シレ~
凛「……うん、そうだね。頑張って、加蓮」
奈緒「(おい、良いのか?)」ヒソヒソ
凛「(あの鈍さは、ちょっとやそっとじゃどうにもならないよ)」ヒソヒソ
奈緒「(でもさぁ~)」ヒソヒソ
凛「加蓮が帰ってきたら笑ってやるんだ……ふふ」
奈緒「こえーよ!!」
――
25:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:08:35.22 ID:5vR8bHVD0
夜(ファミレス)
加蓮「私ね、気になってる人がいるの」
P「なんだとぅ!?」ガタンッ!
加蓮「どうしたら良いかなぁ……」チラッ
P「いけません!」キッパリ
加蓮「えっ!」
加蓮(り、凛の話と違うよ!?)
26:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:09:24.73 ID:5vR8bHVD0
P「加蓮ちゃんには刺激が強過ぎます」
加蓮「はっ、はぁあ!? なに言ってんの!?」
P「加蓮……俺は、君のことが心配で心配でたまらないんだ……」
加蓮「Pさんっ……」キュン…
P「本当なら、加蓮を滅菌のガラスケースにでも入れて置きたいくらいなんだ!」
加蓮「そ、それは異常……」
P「いいや!こうしてる間にも、加蓮の身体目的の病魔が忍び寄ってるかも!」ワナワナ…
加蓮「いや、身体目的って……」
27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:11:22.27 ID:5vR8bHVD0
加蓮「っていうか、いつから病気の話になったの?」
P「とにかくダメです。加蓮ちゃんは恋愛禁止!」
加蓮「めちゃくちゃだよっ!」
P「議論の余地はありません」
加蓮「私だって、色々やりたいこととかあるんだよ?」
P「この前した放課後デートとかか?」
加蓮「それもそうだけど……(その先とかも……///)」ゴニョゴニョ…
P「む!加蓮、顔が赤くないか?」
29:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:14:46.24 ID:5vR8bHVD0
加蓮「べ、別に赤くないっ///」カァ~
P「この話はやめよう」
加蓮「え?」
P「やっぱり加蓮にはまだ早かったみたいだ」
加蓮「意味わかんないよ!」
店員「お待たせしました。スパゲティアラビアータとオムライスになります」
P「お、来た来た。とりあえず食べよう、な?」
加蓮「もうっ……」プクゥ!
30:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:16:46.94 ID:5vR8bHVD0
食後。
加蓮「ごちそうさま。さ、話のつづきしよっか」
P「その前に加蓮、口を空けてくれないか」
加蓮「え、なんで」
P「頼むよ、良いものあげるから」
加蓮「………ぁ~」
P「そぉいっ!」
ズボッ!
加蓮「もごぉっ!!?」
加蓮「ッ…っ……ぁ、あぃこぇ?」
P「のど飴(大)だよ。外は空気が乾燥してるからな」
32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:18:04.69 ID:5vR8bHVD0
P「もう八時だし、良い子と加蓮は帰る時間だろ?」
加蓮「ほ、ほんあぁっ」
P「それと今夜は冷えるから、コレを装備するんだ!」
――モコモココート、フワフワニットキャップ、ロングマフラー、ビッグマスク。
加蓮「ひょっ! むぐぐ……!」グルグル~
P「あ、コートとマフラーで簀巻き状態になっちゃった……まぁ、良いか」
加蓮「むむぐ~!(あと、マスクとマフラーの所為でじゃべれないから!)
P「よ~し、車で家まで送るぞ~!」
加蓮「むぐ~!(ほどいて~!)」
33:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:19:56.18 ID:5vR8bHVD0
数十分後(北条家前)
P「ドアの前まで送るからな。どっこいしょっと!」ガシッ!
加蓮「むぐぐぅー!(か、担ぐなぁ~!)」ジタバタ!
P「すまない加蓮。高くて怖いかもしれないけど、我慢してくれ」
加蓮「む~む~ぐ~!(どんな心配の仕方!?お~ろ~し~てぇ~!)」
P「あはは、加蓮もすっかり元気になったよなぁ」
加蓮(え……)
P「本当に、良かったよ――」シミジミ…
加蓮(Pさん………Pさんっ、私っ…!)
加蓮「むーむんむむぐむむむぐ!」←告白中
P「あはははっ!何言ってるかわかんねぇw」
34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:20:36.08 ID:5vR8bHVD0
加蓮「むぐぅっ!!」ガーン
P「さ、着いたぞ。ぽちっとな♪」
ピンポーン♪
加蓮「むぐぐ!?(押すの!?)」
加蓮母『はい、どちらさまでしょう』
P「夜分遅くにすみません。765プロのPですが、お嬢様を送らせて頂きました~」
加蓮母『あら、いつもすみません。今開けますね~』
――。
35:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:22:13.47 ID:kDujDp0LO
まだ凛の方が善戦したな…
36:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:22:52.36 ID:5vR8bHVD0
翌日(レッスンスタジオ)
加蓮「――って感じ」
凛・奈緒「「………」」
加蓮「……笑えば?」
奈緒「いや、ごめん。笑えない」
凛「加蓮かわいそう……」
加蓮「くっ………(ぐすん…)」
37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:24:07.79 ID:5vR8bHVD0
奈緒「っていうか、お母さんが出て来て大丈夫だったのか?」
凛「娘が簀巻きにされてたら驚くよね」
加蓮「最初は少し驚いてたけど“暖かそうで良いわね~”だって……」
奈緒「え゛?」
凛「加蓮のお母さんって、過保護だって言ってたよね?」
加蓮「そうなんだけど、最近は私よりPさんの方が信用されてる気がする……」
奈緒「おいおい、さすがにそれはないだろ」
凛「言い過ぎだよ」
38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:24:54.79 ID:5vR8bHVD0
加蓮「でも、お父さんもお母さんも“Pさんのやることに間違いはない!”って」
凛「あれ?」
奈緒「んん?」
加蓮「どうしたの二人とも?」
凛「それとまったく同じ台詞、うちの親も言ってた」
奈緒「う、うちもだ」
凛奈緒加蓮「「「………」」」
40:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:27:05.21 ID:5vR8bHVD0
凛「え、新興宗教?」
加蓮「Pさんが教祖様?」
奈緒「なにそれこわい」
凛「(……入信しようかな)」ボソ…
加蓮「ッ!!」
奈緒「ええっ!?」
凛「じょ、冗談だから」
41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:28:29.49 ID:5vR8bHVD0
加蓮「………はぁ、とにかく私はそんな感じだった」
奈緒(今、すげぇ凛のこと睨んでた)
凛「じゃあ、次は奈緒の番だね」
奈緒「よし!って、なんでだよ!」ズビシッ!
加蓮「はいはい、もうそういうのいいから」
凛「そうだよ、結局やることになるんだから」
奈緒「はぁあ!?いやだよ!あたしは絶対やらないからな!」
――
43:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:31:19.66 ID:5vR8bHVD0
夜(ファミレス)
奈緒(どうしてこうなった……)
P「いきなりファミレス連れて行けなんて、流行ってるのか?」
奈緒「べっ、別に、ちょっと行きたくなっただけだって」
P「まぁ、良いけどさ」
奈緒「……あ、あのさ」
P「相談なら乗らないぞ~」
奈緒「んなっ!?」ガーン
44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:32:34.48 ID:5vR8bHVD0
P「あははっ、冗談だよ」
奈緒「(ったく、なんであたしのときだけ……)」ブツブツ
P「それは、奈緒がツンデレカワイイからだな」
奈緒「なっ、なに言ってッ――っていうか聞こえてたのか!?」
P「バッチリ聞こえてた。奈緒って、ついつい意地悪したくなる可愛さなんだよ」
奈緒「か、かわっ!?」
P「むふふ」
奈緒「へ、変態っ!」カァ~///
45:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:33:50.44 ID:5vR8bHVD0
数分後。
P「うん、このハンバーグ美味いな」
奈緒「へぇ~、Pさんのはトマトソースなんだな」
P「良かったら食べてみるか?」
奈緒「いいの?」
P「ああ、美味いぞ。ほら、あーん」
奈緒「ええっ!?そっ、それはいいって!!」
P「早くしないとソースが垂れるぞ?」ニヤニヤ
奈緒「そ、それは……お店にも迷惑だよな。しっ、仕方ないな~。あ~ん…///」
46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:35:10.22 ID:5vR8bHVD0
数分後。
奈緒「でさ、凛も加蓮も、もうグチョグチョでさぁ~」
P「へぇ~、あの二人が以外だなぁ」
店員「失礼します。お済のお皿、お下げしてよろしいでしょうか?」
P「はい、お願いします。あ、そうだ奈緒?」
奈緒「へ、なに?」
P「デザート食わないか?」
奈緒「え、いいの?」
P「ああ、PV撮影も終わったしな。すみません。注文良いですか?」
47:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:36:21.91 ID:5vR8bHVD0
数分後。
P「ふぅ、食った食った」
奈緒「うん、お腹いっぱいだ」
P「というか、あんなデカイパフェ食べて大丈夫か?」
奈緒「全然へーき、余裕だって!」
P「そうか? よし、ぼちぼちドライブでもしながら帰るか!」
奈緒「おー!」
――。
48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:43:12.61 ID:5vR8bHVD0
翌日、事務所。
奈緒「――って、あたしなにもしてねぇー!!」
凛・加蓮「「………」」
奈緒「フ、笑ってくれよ、二人とも……」
凛・加蓮「「えい」」ムギュ~~ッ!
奈緒「いひゃひゃひゃひゃっ!!!」
加蓮「まったく、何もしてなくないじゃん」パッ
凛「ほんとだよ。奈緒が一番楽しんでる」パッ
奈緒「うぅ、ほっぺいたぃ……」メソメソ…
50:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:44:41.40 ID:5vR8bHVD0
凛「っていうか、そもそも私の企画だったのに……」
奈緒「まぁ、結局全滅だったよな、あたしら」
加蓮「なんか自信なくなってきた……」
P「おはようございます」
美希「あ、ハニー!おはようなの!」ガバッ!
P「うおっ、美希!? いきなり飛び付くなって!」
美希「ごめんなさいなの~♪」スリスリ
凛奈緒加蓮「「「………」」」
51:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:45:23.83 ID:5vR8bHVD0
凛「……見た?」
加蓮「うん、抱き付いてた」
奈緒「さすがパッション系、ドストレートだったな」
凛「私達に足りないのはあれだよ」
加蓮「抱き付いたり、甘えたり?」
奈緒「あ、あたしは無理だ!やらないからな!」
凛「私もキャラじゃない」
加蓮「急にあんなことしたら、救急車呼ばれちゃいそう……」
春香「おはようございます!プロデューサーさんっ♪」
52:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:47:22.69 ID:5vR8bHVD0
P「ああ、おはよう春香」
春香「今日はクッキーを焼いてきたんです」
P「へぇ~、相変わらず春香はすごいなぁ」
春香「えへへ、良かったら食べてください」
P「お、良いのか? なんか毎回悪いなぁ~」
春香「いえいえ、一人じゃ食べきれないですし」
P「うーん、それじゃ、今度お礼も兼ねてなんか奢るよ」
春香「ふふっ、楽しみにしてますね!」
凛奈緒加蓮「「「………」」」
53:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:50:07.53 ID:5vR8bHVD0
凛「……見た?」
加蓮「うん、お菓子あげてた」
奈緒「さすがキュート系、女子力高いイベントだったな」
凛「私達に足りないのはあれだよ」
加蓮「手作りお菓子の差し入れ?」
奈緒「あ、あたしは無理だ!できないからな!」
加蓮「料理できない……」
凛「私はキャラじゃない、と思う」
あずさ「プロデューサーさ~ん」
56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:54:11.19 ID:5vR8bHVD0
P「あずささん、おはようございます」
あずさ「おはようございます~。あっ――」コケッ
P「ちょっ!」バッ
――ドタプ~ン!
あずさ「あらあら、ごめんなさいプロデューサーさん……」
P(とっ、咄嗟に抱きとめてしまった……顔に当たっているぅっ///)
P「むぐっ………い、いえっ、それより怪我はなかったですか?」
あずさ「あ、はい。プロデューサーさんこそ、どこか打ちませんでしたか……?」サワサワ
P「うひっ!? お、おかげさまでやわらkっ……大丈夫デシタッ!」カチコチ…
凛奈緒加蓮「「「………」」」
57:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:55:57.34 ID:5vR8bHVD0
凛「チッ……見た?」イライラ
加蓮「最低、顔赤くなってた」イライラ
奈緒「さすが変態プロデューサーだなッ!」イライラ
凛「……でも、あんな照れたプロデューサーってはじめて見た」
加蓮「うん。それに、ちょっと試したいことできたかも」
奈緒「なんだよそれ?」
P「お~い、りんなおかれん~。何話してるんだ~?」ホクホク
凛奈緒加蓮「「「………」」」イラァ…!
58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 01:59:49.50 ID:5vR8bHVD0
凛「なにその顔、デレデレしてだらしないよ」イライラ
奈緒「変態!」ムカムカ
加蓮「私達、今大事な話してるからあっち行ってて」ツーン
P「ぬあっ!?俺のりんなおかれんがグレたっ!?」
凛奈緒加蓮(((俺の……///)))←チョロイ
加蓮「い、今は女の子同士の話なのっ」
奈緒「Pさんは聞かないでくれよ!」
凛「ごめんね、プロデューサー……」
59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:00:32.49 ID:5vR8bHVD0
P「え~、仲間に入れてくれよ~、凛~」
凛「っ!……もう、仕方ないなぁ……」
奈緒「ちょっと待てぃっ!」
加蓮「もう、なんだかんだ言って凛が一番Pさんに甘いんだから」
凛「ご、ごめん」
加蓮「ダメだよ、プロデューサー」
奈緒「ほら、あっち行った行った」
P「ちぇー」スタスタ…
60:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:02:00.73 ID:5vR8bHVD0
奈緒「……で、試したいことってなんだよ」
加蓮「さっきのを参考にしてみたらどうかなって」
凛「さっきのって……星井さんや天海さん、あずささんのを?」
加蓮「うん。たとえば、お菓子を差し入れするとか」
奈緒「てか、他の二つは難易度高すぎだろ!」
凛「……じゃあ、私お菓子作ってみる」
加蓮「天海さんを参考にするんだ」
奈緒「まぁ、凛ならお菓子とかも作れそうだよな」
61:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:04:34.81 ID:5vR8bHVD0
凛「頑張るよ。だから、奈緒は星井さんで、加蓮はあずささんね」
奈緒「はっ?」
加蓮「え?」
凛「ん?」
奈緒「いやっ、ちょっと待てよ!どうしてあたしまで!?」
加蓮「そ、そうだよ。それに、どうして私があずささんなの?」
凛「サイズの問題、かな」
62:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:06:25.44 ID:5vR8bHVD0
加蓮「あ、確かに、私の方が背ぇ高いよね、ふふっ♪」
奈緒「嬉しそうなとこ悪いけど、たぶん背のことじゃない」
凛「とにかくやってみようよ」
加蓮「う~ん……」
奈緒「そっ、そもそもあたしはッ…あっ、あいつに意識してほしいわけじゃねぇし!」
凛「もともと加蓮の発案だよ?」
加蓮「ん~……そうだよね、やってみようか」
奈緒「あたしの話を聞けぇー!!」
――
65:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:08:42.03 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
奈緒「なんであたしからなんだよ……」
P「よ、おはよう奈緒」
奈緒「ったく、肝心のPさんは来てねぇし」
P「俺来てるよ~」
奈緒「だぁー!っていうか、本当にやんなきゃダメなのかよぉ~///」
P「………」モミモミ
奈緒「あ~、気がおm―ひゃんっ!」ビクンッ!
P「……」ササッ!
66:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:10:52.65 ID:5vR8bHVD0
奈緒「なっ、ななっ、なんだぁあっ!??」キョロキョロ
P「おはよう、奈緒」
奈緒「あれ、Pさん? あたし今、急に身体がびくってなって……」
P「どうしたんだ?」
奈緒「う~ん……いや、なんでもない。おはよう!」
P「ああ。今日はやけに早いんだな」
奈緒「べっ、別にっ、Pさんに用があって早く来たわけじゃないんだからな!」
P(俺に用があってきたのか………なんだろう?)
67:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:12:53.55 ID:5vR8bHVD0
奈緒「(はっ、はにーって……ととっ、飛び付けば……)」ゴニョゴニョ…
P(う~ん、奈緒の様子が変だ)
奈緒「よしっ――って、できるかぁっ!!」
P「な、なんだ? 早起きしすぎてまだ寝ボケてるのか? ははっ!」
奈緒「(くっ…人の気も知らないでぇ……)Pさん!そこを動くなよっ!」キッ!
P「え……ちょっ! 腰を落として何する気だ!?」
奈緒「うぉおおお!!」ドドドド!
ピョ~ン、ピト…
P「………なにこれ」
68:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:15:38.79 ID:5vR8bHVD0
P(タックルかと思ったら寄り掛かって来た……。何がしたいんだ?)
奈緒(うぁあああ~~っ!こっ、こっからどうしよぉ~っ///)
P「な、奈緒?」
奈緒(ぅうううぅ~っ……ハ!そっ、そうだっ!)
奈緒「……はっ…に……///」
P(え、歯に?)
奈緒「はにっ…ぃ……///」プシュ~
P「!?」
P(あっ、『ハニー』か!)
69:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:16:46.42 ID:5vR8bHVD0
P(しかしなんで急に……)
奈緒「うぅぅ~っ……///」
P(はは~ん、この様子を見るに、罰ゲームかドッキリって感じだな)
奈緒「だっ……だぃ……す……~~っ///」
P(乗ってあげてもいいけど、俺はあえてイジメる方を選択するぞ!)
奈緒(うああああっ……なにやってんだあたしぃ……///)
P「(どうしたんだい、ハニー…?)」ボソボソ…、フゥ~…
奈緒「うひやうわぁあっ!??」ビクンッ!
――。
72:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:19:20.29 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
凛「――で、そのまま気絶しちゃったんだ」
奈緒「みっ、耳は弱いんだよっ!!」
加蓮「いや、そんな力強く言われても……」
奈緒「絶対おかしなやつだと思われた……」
凛「そうかな? たぶん、企みに気付いたんだと思うけど」
加蓮「そうじゃなきゃ、わざわざ耳に息吹きかけないよね」
奈緒「んなっ!?じゃあ、やっぱりあたしはからかわれたのかっ!」
凛「やっぱりって……」
奈緒「くぅ~っ、仇を!あたしの仇をとってくれぇ!」
――
73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:22:29.12 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
凛(今日は私か……うまく渡せるといいな……)
凛「おはようプロデューサー」
P「ああ、おはよう凛。今日も早いんだな」
凛「うん、プロデューサーに渡したい物があって」
P「渡したい物?なんだろ?」
凛「あのね、クッキーを焼いてみたんだ」
P「へぇ~、凛って料理できたのか、なんか以外だ」
凛「い、以外は失礼……」
P「あはは、ごめんごめん」
74:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:23:54.06 ID:5vR8bHVD0
凛「もう……」
凛「えっと、それでね、プロデューサーに食べてもらおうと思って」スッ
P「おっ、良いのか? ありがとしぶりんっ!」
凛「うん――って、なんでしぶりん?」
P「では早速……」ガサガサ…
凛「えっ、今食べるの?」
P「モグモグ……うん、美味いよこれ」
凛「そ、そう……なら良かった、かな……ふふっ」
75:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:25:53.86 ID:5vR8bHVD0
P「それにしても、凛にお料理機能が付いていたなんてな~」
凛「お料理機能って……」
P「さすがは凛、ハイスペックアイドルだな!」
凛「お菓子くらいで、そんなに褒めないでよ……///」
P「あははは!照れてるのか?」ナデナデ
凛「ちょっ、まっ、にゃっ」
P「あははははは!」ナデリ、ナデリ
凛(うぅ……///)プシュ~
――。
76:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:30:53.98 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
加蓮「――で、返り討ちにされちゃったんだ」
奈緒「意識させるつもりが、意識させられちゃったんだな」
凛「うぅ……」
加蓮「ミイラ取りがミイラって感じ?」チクチク
奈緒「あ~、まさにそれだな~」チクチク
凛「ゃ、やめてよ……」
加蓮「んっ」キュン…
奈緒「くっ」キュン…
77:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:31:58.41 ID:5vR8bHVD0
加蓮・奈緒((り、凛かわいい……!))
凛「……二人とも?」
加蓮「ううん、なんでもないよ?」ナデナデ
奈緒「なんでもないなんでもない」ナデナデ
凛「うあ、ちょっとっ……」
加蓮「じゃあ、最後は私だね」
奈緒「おう!頼むぞ加蓮!」
凛「相手は手強いよ」
加蓮「うん、行ってくる……っ!!」ザッ…
――
78:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:33:55.48 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
加蓮(とにかく、Pさんのペースに巻き込まれちゃだめっ)
加蓮「おはようPさん。あ~――」コケッ
P「かっ、加蓮っ!」バッ!
――むにゅん♪
P(む、月匈を掴んでしまった――)
加蓮「きっ、きゃあああ~~っ!!」
P「うわっ!ちょっ!体重掛けたまま暴れるなっ!」
80:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:36:55.81 ID:CqfJPB/70
ToLOVEるきたな
81:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:37:48.70 ID:5vR8bHVD0
加蓮「はなしてっ、はなしてよぉーっ!」ジタバタ
P「わっ!そんな動いたら余計に!」
むぎゅっ、むにゅっ
加蓮「んぁっ…んんっ……///」ビクッ
P「ひっ、ひぃいいぃっ!ごめんなさいごめんなさい!」
加蓮「んくっ……いっ、いい加減にっ――!」ブン!
P「ちょっ!この体制でビンタ!?」
加蓮「しろぉーっ!!」
バッチィィーンン~~!!
――。
82:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:38:33.55 ID:5vR8bHVD0
翌日(事務所)
加蓮「死にたい……」ズズ~ン…
奈緒「む、月匈角虫られたのは事故なんだろ?」
凛「そうだよ。プロデューサーだってわざとやったわけじゃないと思うよ」
加蓮「うん、それは分かってるし……そっちは別に良いんだけど……」
奈緒「じゃあなんで凹んでるんだよ」
凛「もしかして、ビンタ?」
加蓮「うん……」
83:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:39:30.20 ID:5vR8bHVD0
奈緒「いや、それこそ事故みたいなもんだろ」
加蓮「でも、思いっきりぶっちゃったし……」シュン…
奈緒「で、でもさ!Pさんも加蓮の月匈角虫ったわけだし、良い思いしてるからチャラだって!」
凛「(ちょっと奈緒……!)」ヒソヒソ
奈緒「あっ……ご、ごめん」
加蓮「私なんかの月匈で、良い思いしてくれたかな……?」
凛(加蓮、すごいこと言ってるけど)
奈緒(落ち込むとえらく殊勝になるな)
84:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:39:30.28 ID:oHpweCRo0
それをご褒美と呼ぼう
85:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:40:19.93 ID:5vR8bHVD0
ガチャ。
P「おはようございます」
加蓮「っ!!」ビクゥッ!!
貴音「おはようございます、あなた様」
P「ああ、早いな貴――うおっ!?」コケッ
貴音「あ、あなた様」バッ
――ボユ~ン♪
P「もぐぐ……」
貴音「んあっ…」ビクッ
86:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:41:20.22 ID:5vR8bHVD0
P「すすすっ、すまんっ!!」ササッ!
貴音「ぁ……いいえ、それよりも、お怪我はありませんでしたか?」
P「あ、ああ、貴音のおかげで助かったよ……///」ジィ~
貴音「あの、そのように見つめられては……///」
P「ぬあっ!決して月匈を見ていた訳ではっ!!」
貴音「そこまで否定されますと、逆に傷付きます……」
P「ご、ごめん。その…さすが貴音だ、スゴかったよ!」グッ!
――ゲシッ!
87:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:42:09.95 ID:5vR8bHVD0
P「いでっ!」
貴音「あ、あなた様?」
P「いてて…ったく、誰だぁ~?」クルッ
加蓮「………」
P「げっ!」
加蓮「ふぅん、四条さんとは違って、ずいぶんな反応だね」ギロリ
P「あわわわわ……あのぅ、そのぅ……」
凛「私達もいるんだけど?」イライラ
奈緒「変態!」ムカムカ
90:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:49:05.79 ID:5vR8bHVD0
貴音「でしたら、わたくしも北条加蓮も、あなた様に責任を取ってもらわねばなりませんね」
加蓮「せっ、責任って……///」
P「お、おいおい……」
貴音「うふふっ、わたくしは“らぁめん”を所望します♪」
P「はぁ……わかったよ。トッピング全入りの大盛りをご馳走しよう」
貴音「はい、楽しみにしております。では、わたくしはお先に……」
P「ああ。俺もすぐに行くから、レッスンをはじめててくれ」
貴音「承知しました」
91:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:49:41.49 ID:5vR8bHVD0
奈緒「(おい、見たか……?)」ヒソヒソ
凛「(うん。クールに流してたね……)」ヒソヒソ
加蓮「(なんかすっごい負けた気分なんだけど……)」ヒソヒソ
P「で、三人は何が良いんだ?」
奈緒「え、あたしたちもいいのか?」
P「ああ、月匈角虫っちゃったし、お詫びだと思ってくれ」
奈緒「そっか――って、ちょっと待てぃ!いつあたしが月匈角虫られたんだよ!」
P「………ムフ♪」
92:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:50:23.54 ID:5vR8bHVD0
奈緒「ぎゃあああ!ほんとに角虫ったのかよ!いつだ!いつ角虫ったぁあっ!?」
P「まぁ、とにかく何が食べたいか考えておいてくれよ」
加蓮「(Pさんの浮気者、サイテー……)」ボソ…
凛「プロデューサー、もしかして私のも……?」
P「いや、凛のは角虫ってないよ?」
凛「な、なんでっ!?」ガーン
P「だって、知らぬ間にそんなことしたら卑怯じゃないか」
凛「そうだけどっ……そうじゃないよっ!」
93:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 02:58:06.96 ID:5vR8bHVD0
奈緒「をい!その理論だと、あたしの立場はどうなるんだよ!」
加蓮「私は単なる事故だったし」ムスッ…
凛「私は角虫られてない……」ズーン…
P「皆何を言ってるんだ?」
ちひろ「もう、鈍いですね。プロデューサーさん。えいっ」チクッ!
P「あ、いたっ!ちひろさん……今、何かで刺しませんでした?」
ちひろ「いやですねぇ。そんなことしませんよ。というか、ダメダメじゃないですか!」
P「は、はぁ、ダメダメですか……」
94:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:00:47.14 ID:5vR8bHVD0
ちひろ「良いですか?凛ちゃんは……ひそひそ……」
P「ふむふむ……えぇ~、本当ですかぁ~?」ジトー
ちひろ「本当です!間違いありません!」
P「でも、二人以上のことを頼んだら、それこそ俺捕まっちゃいますよ」
ちひろ「大丈夫です!プロデューサーさんが強く頼めば拒めません!」
P「う~ん、しかしぃ~」
ちひろ「(凛ちゃんのためですよ?)」ボソリ…
P「え……凛の、ため………あ、レ……?」グルグル
ちひろ「(ふふっ、効いて来ましたね? そうです。凛ちゃんのためです)」ヒソヒソ
96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:02:00.88 ID:5vR8bHVD0
ちひろ「(凛ちゃんのため、私の言う通りに………)」ヒソヒソ
P「――ワカリマシタ。リン、チョット……」
凛「なんか用……?」
ちひろ「(これは相当プライドが傷付いてます。さぁ、早く)」ヒソヒソ
P「リン。今スグ俺ニ月匈ヲ角虫ラセルンダ」
凛「……はっ?」
奈緒「なななっ、なに言ってんだよ!?」
加蓮「本格的に頭おかしくなったの!?」
97:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:03:19.28 ID:5vR8bHVD0
ちひろ「ダメよ。これは凛ちゃんとプロデューサーさんの問題よ?」
奈緒加蓮「「くっ……」」
P「リン、頼ム」
凛「……私のを、角虫りたいの?」
P「アア、リンノ月匈ヲ角虫リタイ」
凛「……し、仕方ないな……」ヌギヌギ…
奈緒加蓮「「すとぉおっぷ!!」
98:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:04:15.04 ID:5vR8bHVD0
奈緒「なんでカーディガンまで脱いでるんだよ!」
加蓮「っていうか、Pさんも何言ってるかわかってる!?」
P「エ――……はっ!俺はいったい何を!?」
凛「プロデューサー?」
ちひろ「チッ」ダッ!
加蓮「あ、逃げた!」
奈緒「待てこら!」
ちひろ「既にプロデューサーさんのセクハラ証拠動画は撮りました!」タッタッタッ
99:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:04:46.61 ID:5vR8bHVD0
P「なんですとっ!?」
ちひろ「これからは貴方も、私の言う通りに課金してもらいますからね!」タッタッタッ
P「くっ…運営の犬めっ……!」
ちひろ「うふふふふふーっ!」
――ガチャ、バコン!!
ちひろ「ふぎゃっ……」
響「はいさい!……って、あれ?」
ちひろ「きゅうぅ~……」
――。
100:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:05:37.31 ID:5vR8bHVD0
P「いやぁ、流石は響だ。助かったよ~」ナデナデ
響「えへへ、よくわかんないけど、役に立てて良かったさー」
奈緒「はぁ……なんだったんだろうな」
加蓮「ほんと……っていうか、何の話だっけ?」
凛(……なんか、いろいろ有耶無耶になっちゃったけど)
凛(そもそも私の企画だし、誤解もとかないといけないし……)
凛「プロデューサーと、ちゃんと話さなきゃ――」
102:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:11:10.29 ID:5vR8bHVD0
夜。
凛「プロデューサー、この前相談したことなんだけど」
P「ん、ああ、赤羽根Pのことか?」
凛「それっ」
P「え?うん」
凛「違うから」
P「……はい?」
凛「赤羽根Pじゃないから」
P「えっ!ち、違ったのか!?す、すまん」
凛「本当だよ……」ジトー
P「いや、でも、いつも仲良さそうだし、てっきりさ……」
103:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:13:45.40 ID:5vR8bHVD0
P「はぁ……今ので許してもらえるか?」
凛「ふふっ――うん、おもしろかったし、いいよ」
P「あと、レッスンのことで、たまには俺にも相談してくれ」
凛「うん、寂しい思いさせてごめんね?」クスクス
P「うっ……まったく………」
凛(ありがとうプロデューサー。今度は、私が恥ずかしがる番だね――)
凛「ねぇ、プロデューサー。私の気になる人なんだけど……」
104:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:14:16.39 ID:5vR8bHVD0
P「いや、さすがにもう分かったさ」
凛「え?」
P「凛の本当に気になってる人のことだよ」
凛「っ!!?」ビクッ!
P「ほんと、気付かなくって悪かったよ。ごめんな」ペコリ
凛「べ、べつに……あやまらないでよ……」
P「考えてみれば、簡単なことだった」
凛「うぅ……///」モジモジ
105:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:16:27.87 ID:5vR8bHVD0
P「凛」ガシッ
凛「へぁっ!?」
P「おまえの気になってる人って……」ズイ
凛(ち、ちかいちかい!)
P「………」ススッ…
凛(く、くちびるっ、乾燥してない……だ、だいじょぶっ…よひっ―!)
P「(モバP、だろ?)」ボソボソ…
凛(んぅ……////)プシュ~
106:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:18:34.11 ID:5vR8bHVD0
凛「……ぅ?」
P「(だから、モバPのことが気になってるんだろ?)」ボソボソ…
凛「は――?」
P「ま、社長も俺も赤羽根Pも違うとすると、モバPしかいないしな!」
凛「………」
P「でも、前にも言ったけど、基本的には当人同士の問題だし」
凛「………」
P「俺は立場的に直接応援はできないけど、話ぐらいなら……って、凛?」
凛「………帰る」スタスタ…
P「あ、あれ、ちょっと凛?凛ちゃーん?」
――。
107:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:23:44.45 ID:5vR8bHVD0
後日、事務所。
P「――というわけで、今回もアイドル達の好意を華麗にスルーしましたよ」
小鳥「えぇ~、そうですかぁ~?」ジトー
P「まぁ、多少強引な展開もありましたが、問題ありません!」
小鳥「もうっ、そのうち本当に刺されちゃいますからね!」
P「それこそかわしてやりますよ!」
小鳥「そ、そういうことですかぁ?」
P「それに、こうして誰かが悪者にならなければならないのなら……」
小鳥「あっ、その顔!また自分だけ良い人振ろうとしてますね!?」
108:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:25:07.85 ID:oHpweCRo0
ビヨ!
109:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:25:38.90 ID:WCUMosoG0
まさかのぴよちゃん大勝利?
110:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:28:26.28 ID:5vR8bHVD0
ガチャ……
小鳥(あら、誰か来たのかしら?)
ギィ~……
凛奈緒加蓮「「「………」」」
小鳥「ひっ……!!」
P「俺は喜んで、アイドル達のために悪者になりますよ!」キリッ
凛奈緒加蓮「「「………」」」ジリッ…
小鳥「かっ、かか、かわせてませぇーん!うしろうしろーっ!!」
P「フ、何をおっしゃいますやら音無さん。この完璧Pの俺に――」クルッ
ピギャァアアアァアアーッ!!!
END...
111:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:29:58.66 ID:5vR8bHVD0
だめだ、オチが思いつかなかった…。
みんな支援ありがとう!おやすみなさい!
112:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:31:24.47 ID:oHpweCRo0
おつ
113:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2013/05/16(木) 03:32:01.37 ID:CqfJPB/70
ちょっおいw 乙っ!
元スレ:凛「プロデューサーに私を意識させたい」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1368631082
【 関 連 記 事 】