ウ○コマン「私はウ○コの力で戦う、ウ○コマンだ！」

4：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:06:15.17 ID:OhlwOv/G0

村──

男「なんというか、ずいぶんさびれた村だなぁ」

女「…………」

村人「昔はもっとにぎやかだったんだけどな」ｻﾞｯ

男「！」

男「す、すみません、さびれたなんていっちゃって」

村人「いや、いいさ」

村人「それもこれも……全部奴らのせいなんだ！」

男「奴ら？」





6：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:10:49.32 ID:OhlwOv/G0

村人「……旅人さん、この辺りに来るのは初めてかい？」

男「ええ」

村人「実は……ここら一帯を縄張りにしてるゴロツキ集団がいるんだよ」

村人「で、たびたび付近の村や町に来ては、金や食い物を奪っていくんだ」

村人「もちろん、旅人だって見つかってしまったら餌食にされる」

村人「国に手紙を出しても、こんな地域にとても兵は回せないなんていわれる始末さ」

村人「おかげで外から人は来なくなるし、村からは人が出ていくし……」

男「……村や町で協力して撃退するってのはできないんですか？」

村人「昔、そうやって５０人ばかりの討伐隊を組んだことがある」

村人「だけど……」





7：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:13:59.10 ID:OhlwOv/G0

村人「あっけなく返り討ちにされちまった……」

男「そんなに強いんですか？」

村人「ああ、強い」

村人「奴らの人数は、せいぜい３０人程度なんだが……」

村人「ボスである首領を始めとした、四人の中心メンバーがとんでもない強さでね」

村人「元兵士だった剣士、魔法を悪用するのが生きがいの魔法使い」

村人「それに格闘家崩れのマッチョって奴がいる」

男（元兵士に魔法使いに、格闘家……）

男（なるほど、それじゃ村や町の人間が束になってもかなわないわけだ……）





9：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:17:15.13 ID:OhlwOv/G0

村人「とにかく、アンタも十分気をつけてくれよ」

村人「奴らと関わったら、身ぐるみ全部持っていかれちまう」

男「ええ、分かりました」

村人「そっちの美人の姉ちゃんもな」

女「フン」ﾂｰﾝ

村人「え」

男「あっ、気にしないで下さい。誰に対してもこうなんです、彼女は」

村人「い、いや、かまわないけどね……」





10：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:20:28.91 ID:OhlwOv/G0

男「ところで、この村で食事できるところってあります？」

村人「それなら、あそこを曲がったところにある食堂に行くといい」

村人「女将さんの山の幸を使った料理を、たっぷり堪能できるはずさ」

男「ありがとうございます」

男「じゃあ、そこでメシにしようか。俺も腹に補給しときたいし」ｽﾀｽﾀ…

女「…………」ｽﾀｽﾀ…



村人（まったく会話しないのか……変わった二人組だなぁ）





11：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:25:23.83 ID:OhlwOv/G0

食堂──

女将「はいよ、美人女将の気まぐれ山の幸定食お待ち！」ﾄﾞﾝｯ

男「おっほ～、うまそうだなぁ」

女「…………」

男「いっただっきまぁ～す」

ガツガツ……　ムシャムシャ……

男「…………」ｶﾞﾂｶﾞﾂ…

女「…………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ…

女将（あの男の人、よく食べるねえ……よほどお腹が空いてたのかねぇ）





12：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:29:20.95 ID:OhlwOv/G0

すると──

少年「ねえねえ、お兄さんたち！」ﾀﾀﾀｯ

少女「あなたたち、旅人でしょ～？」ﾀﾀﾀｯ

男「うん、そうだよ」

少年「いったい、どんな旅をしてるの？」

男「自分の力を役立てるための旅……かな」

少女「お兄さんは、どんなことをやっているの？」

男「俺はこれでも戦士なんだよ」

少年「戦士ぃ～？」





14：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:32:28.27 ID:OhlwOv/G0

少年「でも、剣や槍みたいな武器を持ってないじゃない！」

男「俺はそういう武器を使わず、戦うんだよ」

少年「ふう～ん」

少女「お兄さん、すごい食欲ね。よくこんなに入るわね！」

男「俺は消費が激しいからね。食べられる時に食べとかないといけないんだ」

少女「しょうひ？　はげしい？　よくわかんなぁ～い」

男「ハハハ、分からない方がいいかもしれないな」

女「…………」





15：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:37:10.98 ID:OhlwOv/G0

男「ふう、ごちそうさまでした！」

女「…………」ﾂｰﾝ

女将「あいよ！　また来てちょうだいよ！」

男「ええ、ぜひ！」

女将（男の人は、軽く１０人前は食っちまったねえ……大したもんだ）

男「ところで、せっかくなのでこの村で一泊していきたいのですが……」

男「どこか泊まるところってあります？」

女将「おや？　なんだったら、ウチに泊まっていくといいよ」

女将「もちろん、お代はいらないよ。たっぷり食べてもらったからねえ」

男「本当ですか！？　ありがとうございます！」





16：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:40:17.30 ID:OhlwOv/G0

部屋──

男「あぁ～……食った食った」

男「どうだい、おいしかったかい？」

女「フン」ﾂｰﾝ

男「ハハハ、ごめんごめん」

男「しっかし、ゴロツキ集団か……」

男「なあ、俺たちで退治しに行かないか？　一宿一飯の恩って言葉もあるしさ」

女「…………」ﾌﾟｲｯ

男「よし、決まりだな！」





17：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:43:13.80 ID:OhlwOv/G0

翌日──

男「いやぁ～、昨日はどうもありがとうございました」

女将「よく眠れたかい？」

男「ええ、ぐっすりと」

女将「そっちのお姉ちゃんはどうだった？」

女「…………」ﾂｰﾝ

女将「え……」

男「アハハ、よく眠れたそうです。気にしないで下さい」

女将「そ、そうかい」





19：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:46:14.78 ID:OhlwOv/G0

男「ところで女将さん」

女将「なんだい？」

男「この近辺を縄張りにしてるゴロツキどもってのは……どこにいるんです？」

女将「アンタ、そんなこと聞いてどうする気だい？」

男「もちろん、退治するんですよ」

女将「！」

女将「やめときな！　金品を奪われるか、下手すりゃ命を奪われるのがオチさ！」

男「なぁに、大丈夫ですよ。俺はこう見えても強いですから」

女将「アンタがかい……？」ｼﾞﾛ…





20：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:51:25.60 ID:OhlwOv/G0

女将「でも、あたしも……村のみんなも、あいつらの根城は分からないんだよ」

男「へ？　どうしてですか？」

女将「あいつらは国の兵士の追及を恐れて、しょっちゅう根城を変えてるのさ」

女将「だから……どこにいる、ってのはいえないんだよ」

女将「人数もさほど多くないから、移動しても目立たないしねえ」

男「そうなんですか……」

男（まいったな……ってことは、向こうから現れるのを期待するしかないのか……）





21：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:54:19.46 ID:OhlwOv/G0

すると──

ワァァァ……　ワァァァ……

「大変だぁっ！」　「あいつらがやってきたぞ！」　「またかよ！」

女将「なんだって！？　こないだ来たばかりだってのに……！」

男「あいつらってまさか──」

女将「ああ、そうさ！　今アンタがいってたゴロツキたちだよ！」

女将「だけど、絶対手を出しちゃいけないよ！」

男（たしかに……俺としても、村の中で戦うのは絶対避けたい）

男（ここは大人しく見守るしかないか……）





24：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 22:58:59.76 ID:OhlwOv/G0

村──

村の一番広い場所に、ゴロツキたちが集まっていた。

村長「おぬしら……また来おったのか……」ｷﾞﾘｯ…

ズラッ……

首領「さぁ～て、村中から金とメシを集めて、出してもらおうか？　村長さんよォ！」

剣士「出さなくてもいいぞ？　ちょうど人を斬りたかったところだからな」ﾁｬｷｯ

魔法使い「剣士君、抜け駆けはよしなさい。ボクも魔法を使いたいんですから」

マッチョ「オレは殴りてぇよォォォ！」

箱「…………」ｶﾞｻｶﾞｻ…



村人（なんだ、あのデカイ箱！？　いつもはあんなの持ってきてなかったよな……）

村人（音がするし、中になにか入ってるのか……！？）





25：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:03:05.92 ID:OhlwOv/G0

村中から、続々と金銭と食糧が集められる。

首領「なんでえ、これっぽっちかよ」

村長「これでどうか……今日のところは勘弁して下され……」ﾍｺﾍｺ…

首領「ケッ」ﾌﾞﾝｯ

ドガッ！

村長「あうっ！」ﾄﾞｻｯ…

村人「村長っ！」

村長「いや、いいんじゃ！　手を出しちゃいかん……！」

首領「よく分かってんじゃねえか、ジジイ。よぉし、今日はこれで引き上げてやる」



男（許せない奴らだ……。だけど、村長さんのおかげで奴ら、もう帰るようだ）

男（あとは村を出てあいつらを尾行して）

男（適当なところでやっつけて金と食べ物を取り返せば──）





26：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:06:16.63 ID:OhlwOv/G0

少年「ふざけるな！」

首領「あ？」

少年「いっつもいっつも、村からお金や食べ物を持っていって！」

少女「そうよ、そうよ！　あなたたち、マジメに働けないの！？」

首領「あぁ～！？」

村長「コ、コラッ！　よさんか！」

首領「クソガキどもが……！」ﾋﾞｷｯ





27：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:10:36.12 ID:OhlwOv/G0

首領「オイ……だれか、あのガキどもブッ殺せ！」

村長「や、やめてくだされ！　あの子らはあなたたちのことをよく知らな──」ｶﾞｼｯ

首領「るっせえ！」ﾌﾞﾝｯ

ドゴォッ！

村長「が、はっ……」ﾄﾞｻﾞｧｯ…

剣士「よし、俺がやってやる。子供は肉と骨が軟らかく、よく斬れるからな」ﾆﾀｧ…

少年「う、うわわっ……！」

少女「いやぁっ！」

邪悪な笑みを浮かべた剣士が、子供二人に近づいていく。

村人「ああっ！」



男（くっ……やむをえない！）ﾌﾞﾘｯ





29：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:14:02.35 ID:wQ7AD9pH0

ｷﾀ━━━━━( ﾟ∀ﾟ)━━━━━━━━！！！！





30：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:14:49.87 ID:OhlwOv/G0

ビュバッ！　ベチャッ……！

剣士「──ん？　俺の手になにかついた……」

プ～ン……

剣士「うわっ！？　こりゃウ○コじゃねえか！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝｯ

首領「なにい！？」

剣士「だ、だれだ！　俺にウ○コなんか投げつけやがったのはッ！」

男「俺だ」ｻﾞｯ…

首領「てめえ、この村のモンじゃねえな……いったい何者だ！？」

男「…………」

男「変！　身ッ！」ﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ

カッ！

男の体が激しい光に包まれた。





33：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:19:12.23 ID:OhlwOv/G0

ザッ……！

ウ○コマン「私はウ○コの力で戦う、ウ○コマンだ！」ﾋﾞｼｯ

首領「な、なんだとォ！？」

剣士「ウ○コマン……！？」

魔法使い「ずいぶんと、ふざけた名前ですねえ……」

マッチョ「ブン殴ってやりてぇよォォォ！」

村長（うぅっ……聞いたことがある……）

村長（各地を転々とし、悪党退治の旅を続けているヒーローがいると……）

村長（まさかあやつが……！？）

箱「…………」ﾋﾟｸｯ

女将「こりゃあ、いったいどういうことなんだい！？」

村人「あの旅人が、変身しやがった……！」

少年「か、かっこいい……！」

少女「う○こまん、う○こまん～！」





34：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:23:39.14 ID:OhlwOv/G0

首領「てめえら……あのふざけた本物のクソヤロウを叩きのめせ！」ﾊﾞｯ

「へいっ！」　「任せて下せえ！」　「おりゃあっ！」

ダダダッ……！　ワァァァ……！

十数人の手下が、一斉にウ○コマンに飛びかかる。

ウ○コマン「数では私には勝てん！」

ウ○コマン「“ラビットボール”！！！」ﾌﾞﾘｯ

ズガガガガガガ……！

「うぎゃあっ！」　「ひいいっ！」　「ぎゃあっ！」

少年「す、すごい！」

少女「お尻から、次々に弾丸を出していくわ！」

村長「なるほど……ウサギのウンチのような丸い便は」

村長「速度を伴えば、強力な弾丸になるというわけじゃな！」





36：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:28:32.69 ID:OhlwOv/G0

手下Ａ「チッ……散れ、散れっ！」

手下Ａ「包囲しちまえば、怖くねえ！」

ウ○コマン「それはどうかな！？」

ウ○コマン「“キング・オブ・ミト”！！！」ﾊﾞｯ

手下たちに、自分の肛門を見せつけるウ○コマン。

手下Ａ「うっ！？」ｶﾞﾊﾞｯ

「か、体が勝手に……」　「ひれ伏しちまう！」　「どうなってんだ！？」

女将「まるで、悪人がえらい人と出くわしてしまった時のように」

女将「ゴロツキたちがひれ伏していくよ……！　どうなってんだい！？」

村長「東の彼方にあるという島国には、“インロウ”なるアクセサリーを出すだけで」

村長「悪党どもをひれ伏させる老人がおるという伝説があるが……まさにそれじゃ！」

むろん、ウ○コマンの肛門は“三つ葉葵”のようなシワになっている。





38：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:31:52.18 ID:WfU+xTdH0

これはひどいパロディ





39：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:33:25.36 ID:OhlwOv/G0

ウ○コマン「トドメだ、“ウォーターマグナム”！！！」ﾌﾞﾘｯ

ブリュリュッ……ブッシャアァァァァァ……！

「ぎゃああああっ！」　「助けてぇっ！」　「呑み込まれ──」

手下たちは全員、ウ○コマンの便に呑み込まれてしまった。

ホカホカ……

ウ○コマン「呼吸穴は空けておいたが、もう全員動けまい！　反省していろ！」ﾋﾞｼｯ

村長「ほぉう、柔らかい便も自由自在とは……やりおるわい」

少年「すごい……すごすぎるよ、ウ○コマン！」

少女「ステキ！」

ウ○コマン「ありがとう！」ｷﾗｯ

ウ○コマン（さてこれで残るは四人……とあの箱か）

ウ○コマン（彼らには“キング・オブ・ミト”は通じないだろうな……）





40：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:36:20.73 ID:OhlwOv/G0

剣士「だらしない奴らだ……次は俺がやってやる」

剣士「なにせ、あいつには手にウ○コを投げつけられたからな」

剣士「体中切り刻んで、借りを返してやる！」ﾁｬｷｯ

ウ○コマン「剣か……ならば私はムチで相手をしよう」

ウ○コマン「いでよ、“バナナウィップ”！！！」ﾌﾞﾘｯ ﾆｭﾙｯ…

シュルン……

細長い便を出し、それをムチのように操るウ○コマン。

村長「ふうむ、聞いたことがある。健康なバナナ便は武器にもなると……」

村人「どこで聞いたんですか、それ……」





41：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:40:16.63 ID:OhlwOv/G0

ウ○コマン「はっ！　でやっ！」ﾋｭﾙﾝｯ

剣士「ぬっ！　はぁっ！」ｼｭｯ

ガッ！　バシィッ！　ビシッ！　ガッ！　バチッ！

剣とムチがぶつかり合い、激しく火花を散らす。

剣士（くうっ！　軌道が読みにくい！）

剣士（だったら、ムチが伸びきった瞬間を──斬る！）ｼｭﾊﾞｯ

ズバァッ！

ウ○コマンの“バナナウィップ”が斬られてしまった。

ウ○コマン「むっ……！」

剣士「決まったな」ﾆﾔｯ…

剣士「さっきの弾丸みたいな技は、俺には当たらない……終わりだァ！」ﾋﾞｭｵｯ





44：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:44:20.19 ID:OhlwOv/G0

ウ○コマン「なんの！」ﾌﾞﾘｯ

ウ○コマン「“ストーンガード”！！！」ｻｯ

ガキンッ！

剣士「なにい！？　俺の剣が、硬いウ○コに防御されただと！？」

女将「いくらなんでもムチャだよ！」

村長「いや、そうとも限らんぞ」

村長「便秘などで腸に詰まった便の硬さは、時として肛門を傷つけるほどじゃ」

村長「もし、あの硬さをウ○コマンが再現するなら──」

村長「金剛石（ダイヤモンド）をも凌駕する硬度を得るじゃろう！」

女将「な、なるほどねえ……大したもんだ」





49：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:50:14.28 ID:OhlwOv/G0

ウ○コマン「さらにこの硬い便は、攻撃にも使えるのだ！」

ウ○コマン「“ストーンキャノン”！！！」ﾌﾞﾘｭｯ

ズドォンッ！

大砲のように硬く巨大な便が、剣士の腹にめり込んだ。

剣士「ぐ、はァ……！」ﾄﾞｻｯ…



首領「ぬ……！」

マッチョ「なんだとォ！？　剣士がやられちまいやがった！」

魔法使い「どうやら……強敵と見なした方がいいようですねえ」





50：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:53:38.09 ID:OhlwOv/G0

マッチョ「だったら、次はオレが相手してやるぜェェェ！」ｽﾞﾝｯ

ウ○コマン「望むところだ！」

ウ○コマン「“ラビットボール”！！！」

ズガガガガガ……！

マッチョ「フン、こんなチンケな技、オレには通用しねェよォ！」ｼｭｳｳ…

ウ○コマン（“ラビットボール”が通じない……！？）

ウ○コマン（ならば“ストーンキャノン”も耐えられてしまうだろう……）

ウ○コマン「鍛え上げた筋肉でできた鎧というわけか……しかし！」

ウ○コマン「鎧はこの私にもある！　──装着！」ﾌﾞﾘｯ

ウ○コマンの全身を、茶色い便が包み込む。

ウ○コマン「“ブラウンアーマー”！！！」ｼﾞｬｷｰﾝ

村長「なるほど、先ほどの硬い便を全身にまとった鎧か！」

少年「すっごぉ～い！　かっこいい！」

少女「でも、ちょっと臭い……」





52：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:54:49.54 ID:Z91STKpcO

強敵ってか狂敵





53：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:56:48.14 ID:51f91rJ7O

技出しすぎぃ！





55：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/18(水) 23:59:19.78 ID:OhlwOv/G0

殴り合うウ○コマンとマッチョ。

ドゴォッ！　バキィッ！　メキィッ！　ガゴォッ！　バゴォッ！

しかし、互いに攻撃力に比べて耐久力が高く、どちらも決め手に欠けていた。

マッチョ「フン、やるじゃねェか！」ﾊｧﾊｧ…

ウ○コマン「そちらこそな……」ｾﾞｪｾﾞｪ…



魔法使い（フフフ、ではここらで魔法使いらしく援護するとしましょうか）

魔法使い「清らかな水よ、全ての汚れを洗い流したまえ……ウォーターッ！」

ドザァァァッ！

ウ○コマン「むっ！？」

バシャッ！

魔法使いが放った水柱が、ウ○コマンに命中した。





56：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:07:24.02 ID:kkMGglhg0

村人「ビックリさせやがって。水魔法は攻撃力が低いから、命中したって──」

村長「い、いかん！」

村人「え？」



魔法使い「フフフ……決めてしまって下さい！」

マッチョ「おうよ！」ﾌﾞｵﾝｯ

ドゴォッ！

ウ○コマン「ぐっ……！？」ﾒｷﾒｷ…

ウ○コマン（しまった……“ブラウンアーマー”は水に弱い！）



村長「やはり……いかに硬い便でも水を浴びれば、泥のようにもろくなるのじゃ！」

少年「そんなぁ！」

少女「がんばって、ウ○コマン！」





57：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:13:40.67 ID:kkMGglhg0

ウ○コマン（防御力が落ちてしまった今、長期戦は危険ッ！）

ウ○コマン（しかし、私の攻撃力では彼を一撃で倒すことは難しい！）

ウ○コマン（──ならば！）ﾌﾞﾘｯ

ウ○コマン「どうだ。少し疲れたし、カレーでも食べないか？」ｽｯ…

皿に盛られた茶色い物体を差し出すウ○コマン。

マッチョ「おっ、うまそうなニオイじゃねえか」

マッチョ「敵に塩を送るってやつか？　ありがたくいただく──」ﾓｸﾞｯ…

マッチョ「うげえええええっ！！！」ﾌﾞﾊﾞｯ…

ドサッ……

皿に盛られていたのは、もちろんウ○コマンの便である。

ウ○コマン「これぞ……“ミラージュカレー”！！！」



村長「敵にウ○コをカレーだと錯覚させるとは……まさに幻影（ミラージュ）じゃ！」

女将「恐ろしい技だねえ……」





59：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:19:28.06 ID:kkMGglhg0

魔法使い「あのマッチョさんを倒してしまうとは……」

魔法使い「まぁ、彼は脳みそまで筋肉でできてるような方でしたからね……」

魔法使い「しかし、このボクはそうはいきませんよ！」ﾊﾞｯ

ドザァァァッ！　バリバリ……！

水魔法と雷魔法を立て続けに喰らい──

ウ○コマン「ぐうっ……」ﾄﾞﾛ…

魔法使い「ようやく、あの鎧が溶けて砕けてしまいましたね」

魔法使い「さあ、ここからはボクのターンですよ！」ﾆﾔｯ

魔法使いが、さまざまな属性の魔法を連発する。

しかし、ウ○コマンも決して倒れない。

魔法使い「しぶといですねえ……」ﾊｧﾊｧ…

ウ○コマン「たしかに魔法は多彩だが、こんな威力じゃ私は倒せないぞ！」

魔法使い「なんですって？」ﾋﾟｸｯ





60：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:24:44.67 ID:kkMGglhg0

魔法使い（ならば──全属性の中で最高の攻撃力を持つ“炎魔法”で勝負！）

魔法使い「紅蓮の炎よ、我が敵を焼き尽くしたまえ──」

村人「ま、まずいっ！　炎魔法を唱えているぞ！」

ウ○コマン（今だッ！）

ウ○コマン「“スメルガス”！！！」

魔法使い「！？」ﾋﾞｸｯ

プゥ～ッ！

魔法使い「って、ただのオナラですか！　驚いて損をしてしまいましたよ！」

魔法使い「さあ、気を取り直していきますよ」ﾎﾞｯ…

首領「！」ﾊｯ

首領「やっ、やめろ、魔法使い！　火はマズイ──」

魔法使い「ファイアッ！」

ボワァァァッ！





62：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:30:48.45 ID:kkMGglhg0

ズガァァァァァンッ！！！



魔法使いを中心に、大爆発が起こった。

魔法使い「ゲホッ……！　な、なんで……！？」ﾌﾟｽﾌﾟｽ…

ウ○コマン「私の“スメルガス”は、引火性が非常に高いガスなのだ」

ウ○コマン「炎魔法なんて浴びせたら、簡単に爆発してしまうほどにな！」

魔法使い「くっさ……」ﾄﾞｻｯ…

少年「やった、やったぁ！」

少女「これで残るは、ボスだけだわ！」

首領「ちいっ……」

ウ○コマン「残るお前は今までの三人より強さは劣るだろう。勝ち目はない」

ウ○コマン「大人しく降参して、捕まるんだ！」

首領「…………」





63：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:36:11.32 ID:kkMGglhg0

首領「クックック……」

ウ○コマン「！」

首領「ウ○コマン……たしかにお前はつええよ。俺じゃとてもかなわねえだろう」

首領「しかし、どうやら勝利の女神は俺に微笑んだようだ……」

首領「なぜなら……俺にはコイツがいるからな！」

ウ○コマン「！？」

巨大な箱に近づく首領。

首領「コイツは用心棒代わりにするために、こないだ山で捕まえたんだが──」

首領「はたして、お前はコイツに勝てるかな……！？」

カパッ！

ウ○コマン「な……！？」





64：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:43:33.08 ID:kkMGglhg0

箱の中に入っていたのは──

フンコロガシ「…………」ｷﾞﾁ…

成人男性と同じぐらいの大きさをした、巨大フンコロガシであった。

ウ○コマン「し、しまっ──！　体が……動かない！」ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

首領「やっぱりなァ！　コイツは突然変異の巨大フンコロガシだ！」

首領「てめえは“ウ○コ”、コイツは“フンコロガシ”！」

首領「つまり、てめえはコイツにゃ、絶対に勝てねぇよ！」

フンコロガシ「…………」ｶﾞｻｶﾞｻ…

ドゴォッ！！！

フンコロガシの強烈なキックで、ウ○コマンの全身が転がる。

ウ○コマン「がはぁ……っ！」ｺﾞﾛｺﾞﾛ…



村人「なんてケリだ！　あんなの俺たちが喰らったら一発でお陀仏だ！」

村長「昆虫が人間ぐらいの大きさになったら、勝てる動物はおらぬというからのう……」

村長「最悪の相性じゃ……！」





66：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:47:23.71 ID:g9hHfE/XO

ゴロゴロｗｗｗｗｗｗ





67：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:49:35.21 ID:kkMGglhg0

首領「死ぬまで転がされろや、ウ○コマンさんよォ！」

フンコロガシ「…………」ｶﾞｻｯ

ドゴォッ！　バキィッ！　ドゴォンッ！

ウ○コマン「ぐ、ふっ……！」ｺﾞﾛｺﾞﾛ…

少年「ずるいぞ、卑怯者っ！」

首領「黙れ、クソガキ！　──ったく、もっと早くコイツを出すべきだったな」

首領「トドメを刺してやれ、フンコロガシ！」

フンコロガシ「…………」ｶﾞｻｶﾞｻ…

ウ○コマン「フフ……残念だったな」

首領「？」

ウ○コマン「私はたしかにフンコロガシには、絶対勝てないが──」

ウ○コマン「フンコロガシも“彼女”には絶対勝てないよ」

首領「彼女……？」

「そこまでよっ！！！」





69：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 00:55:39.27 ID:kkMGglhg0

屋根の上に、もう一人のヒーローが立っていた。

インセクトレディ「とうっ！」ﾊﾞｯ

スタッ……！

インセクトレディ「どんな虫も操る、虫使い“インセクトレディ”……参上！」ﾋﾞｼｯ

首領（虫使いだと……ってことはまさか！？）

インセクトレディ「今助けるわ、ウ○コマン！」ﾀﾞｯ

インセクトレディ「は～い、フンコロガシちゃん、いい子、いい子ね～」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ…

フンコロガシ「…………」ﾓｿﾞｯ…

村人「あの凶暴なフンコロガシが、一瞬で大人しくなった……！」

女将「まるで人懐っこい猫や犬みたいになってるよ！」

インセクトレディ「さあ、決めちゃって！　ウ○コマン！」

ウ○コマン「ありがとう、インセクトレディ！」ﾑｸｯ…

首領「ゲッ！」ｷﾞｸｯ





72：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:01:58.14 ID:kkMGglhg0

ウ○コマン「悪党よ、トドメだっ！」ﾊﾞｯ

ウ○コマン「“スパイラル・パニッシュメント”！！！」ﾌﾞﾘｭﾘｭｯ…

首領「うっ、うわぁぁぁっ！」

ズシィンッ……！

直径一メートルの特大巻きグソが、首領を押し潰した。

首領「臭いし……重いし……さいあ、くぅ……」ﾋﾟｸﾋﾟｸ…

ウ○コマン「ふうっ、スッキリした！」ｽﾀｯ



少年「やった、やったぁ！」

少女「すごいわ！」

村人「ハハッ、ざまあねえや！」

女将「まさか、本当にゴロツキどもをやっつけちまうなんて……」

村長「古来より螺旋を描く便は、快便の象徴だといわれておる……」

村長「非の打ちどころのない、みごとな勝利じゃ……！」





74：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:08:15.69 ID:kkMGglhg0

その後、ゴロツキ一味は縄で縛られ、国の兵士たちによって連行された。

ちなみにフンコロガシは、インセクトレディによって住んでいた山に帰された。

女将「ったく、兵隊どもは助けを求めても全然来なかったくせに」

女将「“捕まえたから連行してくれ”って連絡したらすぐ駆けつけてくるんだから！」

村人「アイツらは厄介な仕事には興味がなく、手柄だけに興味があるからね」

村人「ま、とにかく村は救われたんだ。よしとしようよ、女将さん」

少年「すごいや、ウ○コマン！」

少女「ありがとう、ウ○コマン！」

ウ○コマン「なぁに、どうってことないさ」

女将「そういや……アンタは、彼の付添いだった女性だろう？」

インセクトレディ「ええ、そうです」

女将「だけど、昨日とちがってずいぶん愛想がよくなったねえ」

インセクトレディ「それは──」

村長「……それは、虫使いの宿命というものじゃよ」





76：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:13:51.69 ID:kkMGglhg0

村長「虫使いは、あらゆる虫を自在に操る力を得るのと引き換えに」

村長「他人を“無視”しなければならない、という掟があるのじゃ……」

村長「これを破れば、たちまち虫使いとしての能力は失われてしまうと聞く……」

インセクトレディ「おっしゃるとおりです」

インセクトレディ「こうして変身している時は、掟を超えるパワーを発揮できるので」

インセクトレディ「皆さんとしゃべることが許されるのですけど……」

少年「だったらお姉さん、ずっと変身してればいいのに！」

インセクトレディ「アタシもそうしたいけど、そうもいかないのよ」

インセクトレディ「ウ○コマンもそうだけど、変身は体力をひどく消耗するから」

インセクトレディ「ずっと変身しているわけにはいかないの……」

少年「そうなんだ……。ヒーローって、かっこいいけど大変なんだね……」





77：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:19:04.08 ID:g9hHfE/XO

地味に重い掟だ





75：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:13:31.88 ID:XIT1OXuV0

村長何もんだよ





78：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:20:19.29 ID:kkMGglhg0

少女「インセクトレディは、どうしてウ○コマンと一緒にいるの？」

少女「さっきみたいに、ウ○コマンの天敵フンコロガシ対策のため？」

インセクトレディ「いいえ、ちがうわ」

すると──

インセクトレディ「…………」ｳｼﾞｭﾙ…

少年「うわっ！」

少女「きゃっ！？」

インセクトレディの口から、細長い寄生虫が現れた。

インセクトレディ「ビックリさせてごめんなさいね。でも、必要なことなのよ」





79：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:25:57.76 ID:kkMGglhg0

インセクトレディ「戦いを終えたウ○コマンの体内はひどく荒れているの……」

インセクトレディ「なにしろ、あれほど大量の便を出すんですもの」

インセクトレディ「それをケアできるのは……私が体内で飼っている寄生虫だけなのよ」

インセクトレディ「それじゃ……」

ウ○コマン「うん」

インセクトレディ「んっ……」ﾁｭｯ…

ウ○コマン「ん……」ﾁｭﾊﾟｯ…

インセクトレディはウ○コマンに、寄生虫を口移しした。



村長（さっきの虫は……究極の寄生益虫といわれるネオサナダムシ！）

村長（もし彼女がパートナーでなければ……）

村長（今頃、ウ○コマンの腸はズタボロになっていることじゃろう……）





81：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:32:43.39 ID:kkMGglhg0

ウ○コマン「ふう……コイツを一晩も体に入れておけば」

ウ○コマン「俺の荒れ果てた胃や腸はすっかり回復するはずだ！」

ウ○コマン「さあ、そろそろ変身を解こうか」

インセクトレディ「ええ、そうね」

シュンッ……

元の姿に戻る二人。

男「ふうっ……」

女「…………」ﾂｰﾝ

男「あとは……村を汚しまくっちゃったから掃除しないと！」

村長「おぬしらは恩人じゃ、そんなことせんでも……」

男「いえいえ、いつもやってることですから！　なにしろ自分で出したものですしね」





82：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:38:03.20 ID:g9hHfE/XO

偉い





83：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:38:21.19 ID:4PQWpn4U0

ｲｲﾊﾅｼﾀﾞﾅｰ





85：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:39:18.41 ID:kkMGglhg0

やがて掃除を終え──

男「さて、そろそろ村を出ようか」

女「…………」ﾌﾟｲｯ

女将「もう行っちゃうのかい？」

村人「そうだよ、もっとゆっくりしていけばいいのに……」

男「こうしてる間にも、どこかで困っている人がいるかもしれませんから」

男「でも、こんなによくしてくれた村は初めてです！　ありがとうございます！」

村長「！」

村長（そうか……便をまき散らし戦うヒーローに、他人を無視しなければならぬ虫使い）

村長（この二人は、決して一ヶ所にとどまれない宿命を背負っておるんじゃな……）

村長（彼らのことを誤解した人々に、心ないことをいわれることも多いじゃろう）

村長（しかし、二人はそんな宿命を呪わず恨まず）

村長（自分たちの能力を世のため人のために役立てておる……ありがたいことじゃ……）





87：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:46:19.70 ID:kkMGglhg0

村の全員が、二人の出発を見送った。

少年「さよなら、ウ○コマン！　さよなら、インセクトレディ！」

少女「また遊びに来てね！　きっとよ！」

村人「がんばれよ、二人とも！」

女将「あたしの食堂はいつでもアンタたちを歓迎するよ！」

村長「これから先、色々なことがあるじゃろうが、ワシらは君たちの味方じゃよ」

男「ありがとうございます、皆さん！」

男「……さ、行こうか」

女「フン」ﾂｰﾝ

世界に悪がいる限り、二人の旅は終わらない。

ウ○コマンとインセクトレディの戦いは、まだまだ続く……！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜おわり＞





88：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:52:21.66 ID:xkYpqucVP

おもしろかった





89：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 02:11:16.80 ID:g9hHfE/XO

ウ○コマン乙





84：以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします：2013/12/19(木) 01:38:28.30 ID:wcOFODxw0

今日もまたクソスレが…

元スレ：ウ○コマン「私はウ○コの力で戦う、ウ○コマンだ！」

http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1387371714

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