5:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:38:24.84 ID:4qK/AcnsP
やよい「家族みんなによくいれてますよー」
P「ああ、そうか。やよいはえらいなぁ」ナデナデ
やよい「えへへ!」
...
やよい「ところで、家族になるってどういうことなんだろう」
やよい「でも、プロデューサーといっしょに暮らしたらきっと家族も楽しいと思うな」
7:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:41:11.41 ID:4qK/AcnsP
P「やよい。仕事いくぞ」
私にとってプロデューサーはどんな人なんだろう。
やよい「はい!」
P「今日も元気だな、やよい!」
笑顔を向けられる。
やよい「えへへ...」
やよい(あれ...?)
胸が、今まで感じたことないような感覚に...?
8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:44:11.75 ID:4qK/AcnsP
P「やよい?」
やよい「あっ!なんでもないです!ちょっとぼーっとしてて...」
この感覚は何?
心がつんつんとつつかれているような。
やよい「...?」
わからない。
P「今日はドラマの撮影だぞ。しっかりな」
やよい「はい!」
でも、仕事はしっかりやらないと。
10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:46:56.10 ID:4qK/AcnsP
...
監督「じゃあシーン76、勝手な母親に困ってしまうやよいちゃんのシーンね!スタート!」
母役「...あんたもしっかりしてよ!これを運ぶだけでいいの!」
やよい「こ、困ります~」
監督「う~ん、ちょっとカット!やよいちゃん、もう少し困って!」
やよい「は、はい!ごめんなさい!」
うーん、そうは言われても難しい...
どうすればいいかな?
無意識に助けを求め、プロデューサーを探す。
11:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:49:26.64 ID:4qK/AcnsP
やよい(見つけた)
スタッフの方にまじって、こちらを見てる。
P(やよい、がんばれ!)
ガッツポーズをしてくれた。
監督「スタート!」
その瞬間、
やよい(...また、胸が?)
胸が少しだけ苦しくなった。
母役「...あんたもしっかりしてよ!これを運ぶだけでいいの!」
なんだろう...この気持ちは。病気だろうか。
やよい「...こ、困ります」
監督(お?)
13:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:52:16.29 ID:4qK/AcnsP
監督「カット!いいね!やよいちゃん!何かに悩む女の子の顔だよ!素晴らしい!」
やよい「あっ!ありがとうございます!」
監督「よーし、この調子で次も...」
...
やよい「お疲れ様でした!」
スタッフ「お疲れ様でーす」
P「やよい!」
やよい「あっ!プロデューサー!終わりました!」
P「ああ。見てたぞやよい。いい演技だったな!」
14:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:54:58.59 ID:4qK/AcnsP
やよい(うぁ...また...)
プロデューサーに褒められると、胸が...
P「...?やよい?どうしたんだ?」
やよい「...あっ、いえいえ、なんでも!」
P「疲れたなら言えよ。さぁ、事務所に帰ろうか」
...
事務所
P「お疲れ様、やよい」
小鳥「お疲れ様ー」
やよい「...」
P「...やよい?今日はどうした?調子悪いのか?」
やよい「プロデューサー...私...」
やよい「病気かも、です!!」
15:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 20:58:13.32 ID:4qK/AcnsP
P「なっ...!?大変だ...!」
小鳥「どっ、どういうこと、やよいちゃん!?」
やよい「私...私...」
やよい「たまに、胸のあたりが苦しくなるんです!」
P「なんだって!大変だ、すぐに病院に...」
小鳥「待ってくださいプロデューサーさん!落ち着いて!!」
17:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:01:29.50 ID:4qK/AcnsP
小鳥「まずは落ち着いて、状況整理です」
P「そっ...そうですね...よし、やよい。どんな時に苦しくなるんだ?」
やよい「えっと...プロデューサーといっしょにいる時が多いです」
P「えっ?」
やよい「今日もガッツポーズをしてくれた時...苦しくなりました」
小鳥「そ、それは...」
やよい「何かの、病気なんでしょうか...」
P「えーと...」
18:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:04:02.40 ID:4qK/AcnsP
小鳥「プロデューサーさん、これ完全に...」
P「いや、待ってください。そうと決まったわけでは」
小鳥「他の人には?同じようになる?」
やよい「今日は監督さんにも褒めてもらったんですけど...なりませんでした。プロデューサーに同じように褒めてもらった時にはなりました!」
小鳥「はい確定。プロデューサーさん、確定ですよ確定」
小鳥「では二人でごゆっくり!」
P「待ってください!」
20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:08:10.10 ID:4qK/AcnsP
やよい「プロデューサー...これ、悪い病気ですか?」
P「えっ...えーと...」
やよい「もしわるいものだったら...私...私...」
P「あっ!いや、悪いものじゃない!」
やよい「へ?」
P「いいか、やよい。それは悪いものじゃないんだ。大丈夫。当然のことなんだよ」
やよい「そう、なんですかぁ?」
P「ああ、そうだとも!」
21:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:11:33.08 ID:4qK/AcnsP
P「ど、どうしようか...」
やよい「プロデューサー?どうしたんですか?」
P「あっ!いえ、なんでも!」
やよい「...今も、ドキドキしてるのがわかります...私...」
P「だっ!だいじょーぶ!やよいはだいじょーぶ!だから!」
やよい「そ、そうですか?」
P「もちろん!」
23:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:16:28.01 ID:4qK/AcnsP
P「さ、さぁやよい。帰ろうか」
やよい「はい!」
...
P「...」テクテク
やよい「...」テクテク
P(なにを言えばいいものか...)
やよい「今も...」
P「んぅ?」
やよい「今も、プロデューサーといっしょにお家に帰れたらなぁって思います」
24:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:18:27.12 ID:4qK/AcnsP
やよい「プロデューサーといっしょのお家に帰って、いっしょにごはん作って...」
やよい「そうなったら、とっても楽しいと思うんです」
P「そう、か」
やよい「プロデューサー」
P「ん?」
やよい「きっと...これが、恋、ですよね?」
P「えっ...」
やよい「そう、思います」
27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:20:14.39 ID:4qK/AcnsP
やよい「でも、まだわからないことがいっぱいあって...なんて言えばいいのか...」
P「やよい...」
P「大丈夫だ。俺はずっと、お前のプロデューサーだからな」
やよい「プロデューサー...」
P「もちろん、お前らの、な」
やよい「そうですよね...」
28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:24:28.57 ID:4qK/AcnsP
やよい「その...」
やよい「待ってて、くれますか?」
P「...何を、だ?」
やよい「この気持ちが何かわかったら...また、その...」
P「ああ。待っててやる」
やよい「!」パアァ
P「だがまずは...目先の仕事をしよう」
やよい「はい!」
やよい「でも...いつまで待っててくれますか?」
P「そうだなぁ...やよいの年を考えると...3年くらいかなぁ...」
30:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:28:58.03 ID:4qK/AcnsP
やよい「3年...!うっうー!がんばります!」
やよい「明日、みんなに恋って何か聞いてみますね!」
P「あはは...それは、勘弁してくれ...」
やよい「でも」
やよい「プロデューサーといっしょなら、楽しいと思います!それはほんとです!」
P「ああ、ありがとう。やよい」
やよい「はいっ!」
やよい「待っててくださいね!プロデューサー!!」
高槻やよいの場合。おわり!
31:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:31:12.72 ID:DUVE6IPL0
乙
やよかわ
33:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:33:34.40 ID:4qK/AcnsP
律子「惚れ薬?」
女将「ええ。今日お客様が泊まる部屋は、縁結びの噂があるとか...」
律子「ついた別名が、惚れ薬の間ですか?はぁ、なんとも安直な」
律子「って!別に私たちはそんな...!」
...
P「いやー、いいところだな律子!」
律子「そうですねぇ!」
34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:38:39.59 ID:4qK/AcnsP
律子「慰安旅行の下見といっても...えらくのんびりした下見ですね」
P「一泊だけどな。プロデューサーである俺たちに休んでもらいたいって社長は言ってたぞ」
律子「私たちの慰安旅行ですか...」
P「それにしてもいい眺めだな。これなら皆も喜んでくれるはずだ」
律子「そうですね」
36:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:43:33.46 ID:4qK/AcnsP
律子「それにしても...」
律子「この部屋の名前...縁結びの部屋とか...」
P「あ、ああ...これは当日は避けてもらうべきだな...」
律子「でも」
P「ん?」
律子「こうして、窓辺に二人で座ってると...間違われちゃいますね」
P「え、ええ!?」
律子「...って!え!あっ、違うんです、そういう意味じゃ!」
37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:49:18.60 ID:4qK/AcnsP
P「ああ...なんだ、女将さんに間違われたってことか...」
律子「そうなんです...私たちを見て急遽変更したとか...」
P「迷惑というべきか...?」
律子「ま、まぁそんなこと関係なく!プロデューサー!街に行きましょう!」
P「おう、そうだな!」
律子「ここの温泉街は美味しいものだらけですよ!」
38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:53:07.22 ID:4qK/AcnsP
...
Pの部屋
P「ふぅ...やっと帰ってこれた...」
P「しかし律子、はしゃぎすぎだぞ...」
まぁ、かわいいから良しとするか...
コンコン!
P「どわあっ!?な、なに?」
律子「プロデューサー?夕飯ができたそうですよ?」
41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 21:57:39.71 ID:4qK/AcnsP
ガチャ
P「えっ?夕飯?部屋に運んでくれるんじゃないのか?」
律子「私の部屋で...二人でどうぞって」
P「あ、ああ...」
律子「...持っていきます?」
P「...い、いや!どうせなら一緒に食うか!」
律子「へ?」
42:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:02:42.23 ID:4qK/AcnsP
...
律子の部屋
P「いやぁ、律子と食事なんて、竜宮結成以来してないからなぁ」
律子「考えてみれば...そうですね。竜宮小町が始まってからお互い忙しくて...」
P「...そうだな。律子が忙しくなって...俺も頑張んなきゃって思ったからな...うん、これ美味いな」
律子「あはは...私に刺激を受けました?」
P「ああ。一応...先輩、だしな」
43:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:07:46.24 ID:4qK/AcnsP
律子「...」モグモグ
P「...」モグモグ
律子・P「「えと...」」
律子「!」
P「あ、あはは...先、どうぞ...」
変な気持ち。
律子「あ、はい...えと、プロデューサーも、竜宮以降...すごいですよね」
P「俺も、か?」
46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:12:57.93 ID:4qK/AcnsP
律子「はい。竜宮に負けまいと、9人のアイドル達を必死にプロデュースしてましたよね」
P「あの頃はな...必死だったさ」
律子「いろいろ失敗したりして...私に助けを求めて来た時もありましたよね?」
P「あ、ああ...覚えてらっしゃるか...」
律子「覚えてますよ...あなたのあんな顔、初めて見ました」
P「ああ...あんな情けない顔、律子にしたのが初めてかもな」
47:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:19:52.78 ID:4qK/AcnsP
ドキッとした。
律子「もう...スケジュールに空きがなかったらどうなっていたことか...」
顔...情けなかった。でも、私を頼ってくれた。
律子「でも...」
律子「すごい、ですよね。プロデューサーは」
P「律子に褒められるとは...」
律子「む、私だって...褒めますよ、そりゃ」
48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:24:30.17 ID:4qK/AcnsP
律子「私がすごいと思うことは、その後ですよ」
P「後というと...あの台風のライブの?」
律子「正確には、その後。なんたって、9人のアイドルを同時にプロデュースするなんて...考えられませんよ」
P「ああ、そのことか...。あれは、さすがに社長にも心配されてな...」
律子「...」
社長にも心配されて...
律子「私には、頼らなかったんですか?」
50:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:29:58.06 ID:4qK/AcnsP
P「えっ?」
あれ、私今...怒ってる?
律子「あのライブの後は...相談なんか一回も受けてません」
律子「厳しいなら...一人や二人回しても...」
私、何に怒ってるの?
P「...確かに、人気が出たのは確かだ。でも、竜宮程じゃなかった」
...またあなたは、そうやって
P「竜宮のほうが遥かに高いところを行っていたさ。それを、邪魔するわけにはいかないだろ」
自分を削って。
51:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:35:26.27 ID:4qK/AcnsP
律子「あなたは...むしろ...人気が出てから、元気になったような気がします」
律子「なんていうか...のびのびと、やっているような」
P「ああ...あれからオーディションとか面白いように受かってな...疲れなんかなかったさ」
そういうところ。
律子「私は...すごい、と思います」
P「そうだよなぁ...みんなの伸びが凄まじくて...」
53:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:40:20.95 ID:4qK/AcnsP
律子「...もう」
この人は、まったく。
P「えっ?」
律子「何度も...言わせないでください。すごいのは...あなた、ですよ」
P(律子...さっきから俺のことあなたって...なんかくすぐったいぞ...)
律子「私は、むしろ人気が出てから忙しくなりました」
55:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:45:51.65 ID:4qK/AcnsP
律子「出る番組も増えて、曲も増えて、スケジュールも埋まって...」
P「嬉しい悲鳴じゃないか」
律子「それに比べてあなた、殿は...」
P(律子...恥ずかしいのか知らんが呼び方が安定していないぞ...)
律子「9人、ですよ9人...ありえません」
P「あれ、会話がループしてますよ律子さん」
56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:51:14.57 ID:4qK/AcnsP
律子「うるさいですね...」
言いたいことがあるけど恥ずかしくて...
同じセリフがぐるぐると頭の中で回ってしまう。
律子「春香、美希、千早の生すか、響の撮影...挙句七彩ボタンまで...」
律子「あなたは、私の知らないところでどんどん苦労して...」
律子「私に黙って、苦労して...」
馬鹿みたい...私、何に怒ってるんだろう。
P「律子...」
58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 22:57:04.81 ID:4qK/AcnsP
律子「それなのに!」
P「おっ!?」
律子「あなたはどんどん元気になっていく!」
P「この料理...酒は...入ってないよな...酔っ払ってる訳じゃ...」
律子「そこがやっぱり...すごいと思うし、秘密を知りたいんです」
P「...えっ?」
律子「...?なにが、えっ、ですか」
59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:02:29.87 ID:4qK/AcnsP
P「...ぷっ、あははは!」
律子「な、何笑うんですか!」
P「いや...すまない。てっきり個人的な悩みを言ってくるのかと思ったら...仕事のアドバイスを求めてくるとは。さすが律子だ」
律子「なっ...」
P「俺は律子の、そういうところ、カッコいいと思うぞ」
律子「あ、あう...」
60:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:05:36.78 ID:4qK/AcnsP
P「竜宮一直線で、邪魔を許さず...」
P「不満な事でも、自分の武器にしようとする」
律子「...」
この人は...まったく。
P「見習いたいところだ」
肝心なところで鈍い...
のは、あたりまえか...?
律子「そう、ですか...」
61:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:09:45.15 ID:4qK/AcnsP
いくら私が頼って欲しいと言ったところで、それはプロデューサーとして、と聞こえるはすだ。
律子「...」
私を、頼ってほしい。
律子「言わなきゃ...わかんない...ですよね...」ブツブツ
私も、あなたを頼りたい。
P「律子?」
64:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:14:10.95 ID:4qK/AcnsP
律子「プロデューサー」
P「おっ?は、はい」
律子「私を...もっと、頼ってください」
P「...」
律子「頼って、ください...」
P「すごいと言ったり、頼れと言ったり...律子、なんだか今日は...」
律子「私も、プロデューサー殿に頼りきりでした」
65:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:17:31.21 ID:4qK/AcnsP
律子「竜宮が忙しくて、なかなか他に手が回らなくて...」
さっきまで回していい、手伝うと言っていたのに。
律子「他の子は全部、プロデューサーに頼りきりで...」
P「律子...」
律子「あなたは、すごいです。仕事ができて、頼りになって...かっこいい、です」
P「あ、ありがとう...」
66:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:20:17.70 ID:4qK/AcnsP
P「ごめんな、律子」
律子「私は...私はあなたと仕事がしたい。でも、私は竜宮で手一杯で...あなたに全部頼ってた。それなのに、また強がって」
ただ、一緒に仕事がしたいために。
律子「頼れだなんて、言って...」
P「ごめんな...律子、ごめんな」
律子「何、言ってるんですか私は...何...謝ってるんですか...プロデューサー...」
P「律子を...竜宮を任せっきりだったな。俺ももっと、手伝うべきだった」
67:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:23:44.75 ID:4qK/AcnsP
律子「いえ...いいん、です。私は」
P「...」
律子「私は、仕事ができて、でも時々失敗して、そんな、そんなあなたを見るのが...」
律子「好き、なんです!」
目をぐるぐる回して、真っ赤になって、少し汗をかいてて。
...泣いているんだろうか、怒っているんだろうか。
そんな律子は、見ててすごく可愛らしかった。
P「律子...」
律子「ああ...!もう!」
69:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:27:43.41 ID:4qK/AcnsP
律子「私、何言ってんだか...」
そう言った途端、目の端の涙がこぼれた。
律子「ほんと、何言ってんだか」
P「律子」
P「俺は、ずっと...竜宮ができてから、ずっと...律子に憧れていたんだ」
律子「へ...?」
P「俺が来てからほんの少しの間に竜宮を結成して、ぐんぐん伸ばしていった律子に」
72:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:31:53.00 ID:4qK/AcnsP
律子「あ...ありがと、うございま...す」
P「俺はずっと...律子を追っていたんだ」
P「変な話かもしれんが...竜宮がなかったら、律子がいなかったら俺はここまで登れなかった」
律子「...」
P「ずっと...」
P「律子の隣に、行きたくて」
律子「!」
律子「それは...プロデューサーとして、ですか...?」
73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:36:08.14 ID:4qK/AcnsP
P「必死だった頃は...そうだった」
P「でも今は、一人の...男と、して、その...隣にいたいと思っている!」
律子「...」
P「...」
律子「ぷっ...あっはは」
P「な、なんだよ」
律子「なんですか...その言い方」
P「じゃあしっかり言うぞ。律子、俺もお前が好きだ。こんな俺でよければ...一緒に、いてくれないか」
74:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:38:55.64 ID:4qK/AcnsP
律子「まったく...」
P「...」
律子「泣かせないで、くださいよ...プロデューサー」
P「ごめんな...」
律子「いいんですか?私で」
P「俺は...俺には、律子が必要だと思う」
P「俺自身にも、765プロにも、みんなにも、な!」
律子「そう、ですか...」
76:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:42:45.51 ID:4qK/AcnsP
律子「ま、プロデューサーはいざという時に情けないですからね!私がいないといけませんよね!」
P「あー!なんだその言い方!さっきまで頼りになるとか言ってたのに!」
律子「場合によりますよ」
P「まったく...」
律子「まだまだお互い、足りないところはあると思います。それを...」
P「補って、プロデュースし合うってことか」
律子「ふふっ...まぁ、そういうことですかね...」
...
77:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:46:37.28 ID:4qK/AcnsP
...
春香「わぁー!すごくいい眺めですね!」
千早「そうね...素晴らしい所だわ」
P「慰安旅行ってやつだ!ゆっくり休めよみんな!」
あずさ「あらあら~じゃあ夜はプロデューサーさんと飲んじゃおうかしら?」
律子「あ、あずささん...!私も...」
美希「ん...なんか律子、さんが積極的なの」
真美「これは調べる必要がありますなぁ!」
亜美「なぁ!」
78:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:49:48.08 ID:4qK/AcnsP
女将「前回泊まった部屋、ですか?」
真美「そうそう。Pって人と、秋月律子って人!」
女将「本当はダメなんだけど...どうぞ」
亜美「どれどれ...おや!?真美隊長!」
真美「どうし...こ、これは...!」
亜美「兄ちゃんが前泊まった部屋は...!」
真美「縁結びの部屋!!!」
亜美真美「そういうこと!か!」ドタドタ
女将「あら?」
79:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:55:07.59 ID:4qK/AcnsP
女将「あら私としたことが...あの日、秋月さんの部屋を縁結びの部屋と...間違えてお伝えしたわ...」
...
亜美「兄ちゃんー!」
美希「ハニー!」
律子「ちょ、ちょっとあずささん!」
あずさ「プロデューサーさんのお部屋はどこですか?」
真美「兄ちゃん兄ちゃんもしかして!!」
P「ちょ、ちょっとお前ら...!」
律子「もう、しっかりしてください!プロデューサー!」
秋月律子の場合。おわり
80:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/23(木) 23:59:45.88 ID:4qK/AcnsP
小鳥「レィディーーースアン!」
小鳥「ジェントルメン!!!」
小鳥「さぁ、この時がやってまいりました!いよいよ最後のバトン!!」
小鳥「2×歳音無小鳥!独身、未婚!!」
小鳥「今まで数々の次元で765プロ全員に惚れ薬を渡してきた暗躍者!」
小鳥「春香ちゃんから始まり律子さんまで!全ての次元、全てのパターンにおいてアイドルたちはプロデューサーさんと結ばれている!この惚れ薬は...本物!!」
82:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:05:07.80 ID:4qK/AcnsP
小鳥「長かった...!ある時は夢に現れある時は部屋の名前まで作って...」
小鳥「ようやく効果が立証できた!!いよいよ...自分が使う時よ!!!」
小鳥「ふぅ...夜中の事務所で叫ぶのは疲れるわ...」
...
小鳥「プロデューサーさん、お茶です」
P「ありがとうございます、小鳥さん」
ゴクゴク
83:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:05:29.22 ID:3nNBVkNV0
ラスボスキターーーーー
85:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:09:40.31 ID:ql2I+ZJPP
小鳥(よし飲んだ!統計から推測するに惚れ薬が効き始めるまで10分もたたない!)
小鳥「アタックすりゃこっちのもんよ!!」
...
小鳥「プロデューサーさん...お疲れですか?」
P「え...うーん、まぁ、そうなんですよね最近...」
小鳥「か、肩でも...揉みましょうか?」
P「えっ、えっ?小鳥さんがですか!?悪いですよ!」
86:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:14:40.61 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「そ、そう、ですか?」
P「あ、あはは...」
小鳥「じゃっ、じゃあ足つぼマッサージでも...!」
P「小鳥さん!?どうしたんですか!?」
小鳥「い、いえ!特に何でも...!」
小鳥「えーと...最近お疲れのようですし...」
P「ええ...まぁ」
88:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:19:52.09 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「なんていうか、プロデューサーさんは人一倍頑張ってるし...その...」
P「そ、そうですか?」
小鳥「律子さんの倍頑張ってるというか...そう、頼りになる...ってこれは違うか...」ドキドキ
小鳥「と、とにかく!私に何かできないかなーって!」ドキドキ
P「そうですか...じゃあ...」スッ
小鳥「っ!?」
P「この資料お願いできますか?」ドカァッ
小鳥「ぴよぉーーーーー!!!」
90:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:25:47.02 ID:ql2I+ZJPP
...
翌日、事務所
小鳥「何なの...?なんか昨日はやたらとドキドキしてしまった...」
小鳥「プロデューサーさんにも大して効いている感じはなかった...」
小鳥「これはまさか...小鳥サーチ!」キュイイイン
小鳥「今まで惚れ薬を渡したアイドル達をもう一度確認するのよ!小鳥!」
...
小鳥「...」
小鳥「...むっ?これは...」
小鳥「まさか...まさかこの惚れ薬は...!?」
91:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:29:44.32 ID:ql2I+ZJPP
(春香「天海春香!がんばります!」
P「好きな人でもできたか?」
春香「...さあ!どうでしょうか!」)
小鳥「これも...!」
(千早「私は、あなたが好きです」
千早「ひとりの、男性として」)
小鳥「これも...!!」
小鳥「この...この惚れ薬は...」
小鳥「飲ませた人...いや、『手にとった人』が恋をしてしまう物だったんだァー!!!」ドドドドドドドド
93:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:34:42.05 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「まさか...このドキドキも...惚れ薬のせい?」
小鳥「...そうよね!音無小鳥!好きな男性と話す機会がないからドキドキしてた訳では無く、惚れ薬のせいよね!小鳥!」
小鳥「い、いやでもそうすると...この気持ちは惚れ薬のせいということに...」
小鳥「どどどうしよう...」ピヨピヨ
小鳥「悩んでいても仕方ない...プロデューサーさんを手に入れるのよ...小鳥...!」
小鳥「独身妄想癖の生活に終止符を...!!」
94:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:39:13.28 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「まずはプロデューサーさんの机をチェックよ...趣味を知ることは大切!」
小鳥「これは...プロデューサーさんの上着...昨日忘れたのかしら...」
小鳥「.........」
小鳥「...」ゴソゴソ
小鳥「.......上着装備.....」
小鳥「うん...」クンクン
小鳥「ってこら!何してんの!私!
96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:43:44.29 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「こんなことしてるから...こんなことしてるからモテナイノヨ...」
小鳥「ダメよ!ダメよ小鳥!こんな惚れ薬なんて!使っちゃダメ!」
小鳥「自分の力で...!」
...
次の日
P「ふぅ...今日の仕事も終わりだな...」
小鳥「あの!プロデューサーさん!」
P「あ、小鳥さんお疲れ様です」
小鳥「こ、このあと...一緒にお食事でもどうですか!?」
99:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:49:20.30 ID:ql2I+ZJPP
P「この後、ですか?いいですよ?」
小鳥「ッシャオラ!」
...
飲み屋
P「で、その時春香が...」
小鳥「そうなんですか~」
小鳥(くっ...オシャレなお店に行こうと思ったのに...予約しとかなきゃダメね...)
小鳥(それにしても居酒屋って...プロデューサーさんもアイドルの話ばっかりで...)
P「聞いてますか、小鳥さん?」
小鳥「は、はい!」
小鳥(しかもなんか変な感じに酔ってる...)
100:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 00:55:44.47 ID:ql2I+ZJPP
...
三時間後
P「まったくあのディレクターったら...真を男の子とか言いやがって...ぶち殺すぞ!」
小鳥「そうだそうだ!ぶっ殺してやれ!!」
店員「お客さんもう終わりっすよ」
...
二時間後
次の居酒屋
P「それでね、あずささんったら...」
小鳥「...」
P「ん...?小鳥さん...?」
小鳥「...もう、いいです!」
101:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:00:18.03 ID:ql2I+ZJPP
P「へ?」
小鳥「五時間ずーっとアイドルの話ばっかり...」
P「あ、あの...小鳥さん?」
小鳥「私の!私の話は...ないんですか?」
P「小鳥、さんの...?」
小鳥「...」
P「小鳥さん、酔ってます?」
小鳥「二時間前から飲んでません!」
P「え、気がつきませんでした...」
小鳥「それくらい、熱心にみんなのこと話せるなら...私のことも、熱心に話せますよね?」
102:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:05:24.38 ID:ql2I+ZJPP
P「そ、そりゃあもちろん!」
小鳥「じゃあ...どうですか、私は」
P「ええと...頼りになるし...優しいし...」
小鳥「え、えへ」
P「それに、きれいですよね!この前歌を聴いた時もすごく綺麗で...」
小鳥「えっ...あっ」
P「綺麗で...きれいだなあって...思いますよ!」
小鳥「あ...あはは、プロデューサーさんなに言ってるんです...」
104:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:09:47.90 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「なら...プロデューサーさん。そのきれいな人に...迫られたらどうします?」
P「え...?」
小鳥「その...好きだって思われてたら...どうしますか?」
P「え...えーと...」
小鳥「...」
P「こ、困っちゃうなぁ」
小鳥「え?」
105:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:14:16.66 ID:ql2I+ZJPP
P「その...俺、みんなのことばっかり考えてて、自分のこと...自分のこの先をあんまり考えたことなくて...」
小鳥「我が身より...みんなが大切ですか」
P「そう...ですね...だから...」
小鳥「ふふっ」
小鳥「プロデューサーさんらしい、ですね」
P「あはは...」
小鳥「そっか...私も、この先を考えてなかったかも...しれないな」
106:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:18:04.53 ID:ql2I+ZJPP
小鳥「じゃあ...目指すは、トップアイドル!ですね?」
P「今は、そうですね」
小鳥「私も手伝いますよ。好き、ですからね」
あなたが。
P「俺も、好きですよ」
あなたは、みんなが。
小鳥「プロデューサーさんらしいですね」
107:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:21:27.79 ID:ql2I+ZJPP
P「じゃあ、乾杯といきますか」
小鳥「はい...何に乾杯しようかな」
P「765プロに」
小鳥「...私は...」
小鳥「プロデューサーさんに!」
P・小鳥「乾杯!」
音無小鳥の場合。おわり
109:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:22:36.98 ID:ql2I+ZJPP
お疲れ様でした。
惚れ薬シリーズは終わりです。
春香ちゃん舐めたいです。
110:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:25:00.39 ID:ql2I+ZJPP
25日から映画だぞお前らあああああ!!!!!
113:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:35:44.19 ID:ql2I+ZJPP
読んでくれてありがとう。
114:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:43:06.45 ID:2qBFvRt10
大勝利や…あれ?
108:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2014/01/24(金) 01:22:16.16 ID:sP+RG2nd0
アカンやん
元スレ:やよい「惚れ薬!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1390476944
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