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  P「亜美真美と孤独じゃないグルメ」

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜   SS 総評   ・*:.。. .。.:*・゜゚・*

       

【まおゆー@管理人】
ああああ!!!またこのシリーズを読んでしまいました!しかも夜中に…orz
相変わらずのテロといいますか、明日の御飯が待ち遠しくなるSSでございました乙!
前作
1:P「貴音と孤独じゃないグルメ」
2:P「真と孤独じゃないグルメ」
3:P「雪歩と孤独じゃないグルメ」


1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:02:28.06 ID:Y+SsLO430

-とある日 車の中にて-

亜美「兄ちゃん、まだ動かないの→?」

真美「もうすぐ6時なるけど、事務所まであとどれくらいなのさ→?」

P「落ち着けって。……参ったな。渋滞で思った以上に進みが悪い」

真美「兄ちゃん。真美おなかすいたYO→」

亜美「亜美もおなかすいた→。それに退屈→」

P「むぅ。仕方ないなぁ。最悪どっかで食べて帰らせるか……」

亜美「あっ! 兄ちゃんこれPSP?」 ガサゴソ

真美「ラッキー! ねぇ兄ちゃん、これで遊んでてい→い?」






2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:03:08.63 ID:Y+SsLO430

真美「平気だYO。どうせ渋滞でほとんど動かないんでしょ?」

亜美「あれ、でもこれゲーム何が入ってるんだろ」

P「それは個人的に好きなドラマを入れてるだけだ。ゲームには興味ないしな」

亜美「BooBoo→!」

真美「仕方ないよ亜美。じゃあとりあえずドラマ見てみよ→」 カチャカチャ

P「あー……。それも個人的にはオススメできないな。特にこの時間は」

真美「? どゆことさ」

亜美「あ、真美。始まったみたい。タイトルは――」

真美「『孤独のグルメ』? もしかしてグルメのドラマなの?」

亜美「うげげっ。今見たらおなかが減りすぎて死んじゃうYO!」

P「だからオススメしないって言ったろ? えーっと、道路情報はっと……」 ピッ





3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:04:24.72 ID:Y+SsLO430

ゴロー「いいぞいいぞー! でも、食えば食うほど腹が減ってくる!」

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http://i.imgur.com/R1liBZW.png

亜美「お肉にお肉をかけるとは……。すごく贅沢なんだぜっ」 ジュルリ

真美「うわぁっ。これ絶対ごはんと一緒に食べると美味しいでしょ→……」

亜美「味が濃そうだもんね。よだれが出ちゃうYO~」

真美「でも『四川』ってすごく辛いんだよね。これも辛いのかなぁ」

亜美「どうなんだろう。でも『ちょいピリ』って言ってるからそれほど辛くないのかも」

真美「そんなに辛くないのなら食べてみたいなぁ。普通のお店にもあるのかな?」

亜美「どうなんだろう。中華っぽくはないからわかんないや」

P「えっと――うげっ! 2km渋滞とか嘘だろ!? 何でこんなに混んでるんだよ」





4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:05:36.08 ID:Y+SsLO430

ゴロー「これがおふくろの味なのかなぁ。ほっとする味」

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http://i.imgur.com/Ef9JsEG.png

真美「これも中華なんだぁ。トロトロしてて凄く美味しそう……」

亜美「あうあう~。このおじさんこんなに美味しそうに食べててズルいよ~」 グゥ

真美「……むむっ。そういうことか!」

亜美「むっ! どうかしたのかい、真美隊員!」

真美「このドラマとタイトルは『孤独のグルメ』……」

真美「そして内容はおじさんが一人で美味しそうなご飯をむしゃむしゃと食べるというもの」

真美「つまりこのドラマは『美味しいもの独り占めして主張者をいぢめる』というストーリーだったんだYO!!」

亜美「な、なんだって→!!」

P「信号避けて市道進むか……。その前にこの列から抜け出すのに何分かかるのやら」





5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:06:48.62 ID:Y+SsLO430

亜美「ねぇ兄ちゃ~ん。亜美たちおなかすいたー」 ガバッ

真美「どうせだからどこかで食べて帰ろうYO。真美ねぇ、おいしい中華食べたいな→」 ガババッ

P「こらこら、運転中だぞ。席についてなさい。……しかし本当に動かないなぁ」

真美「だから言ってるじゃ→ん。このままだと真美たち飢え死にしちゃうYO!」 ガタガタ

亜美「渋滞だって少し間をおいたら解消してるって! ねぇねぇ」 グイグイ

P「あー、わかったわかった。どっちにしろ、このペースじゃ着くの8時超えるだろうからな。仕方ない」

真美「やった→!」

亜美「兄ちゃん大好き→!」

P「その代わり、今の内に家には連絡しておきな。一応事務所からも連絡しておくけど」

亜美真美「ほーい」





7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:07:46.16 ID:Y+SsLO430

亜美「あ、先に言っとくけど、もう亜美たち美味しい中華以外受け付けないんだかんね!」

P「分かってるよ。その回を見た後じゃあ、お前らならそれしかないだろうと思ってたし」

真美「で、兄ちゃんどこへ行くの?」

P「ん? ホテルだ。もう少し先にいったところにある」

真美「えっ! ほ、ホテルに行くの!?」 ドキッ

亜美「もしかしてお泊り? うひゃ→! 亜美着替え持ってきてないYO!」

P「んな訳あるか。そのホテルに良い中華の店が入ってるんだよ」

真美「な、なぁんだ。真美、少し驚いちゃったYO」 フゥ...

亜美「亜美としては別にお泊りしても良かったんだけどなー。楽しそうだし」

P「馬鹿言うな。律子に殺されちまう……っと、着いた。ここだここ」 ブロロロロ

真美「うっひゃ→! 大きいホテル! えーっと……何て書いてあるんだろう」

亜美「えっと、なになに? ……うん。『Hotel』までは読めたっ!」

真美「真美だってそれくらいは読めるYO……」

P「今の時期、駐車場空いてっかなー」





9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:08:54.69 ID:Y+SsLO430

P「おっ。空いてる。良かったー」 ブロロロ... キッ

真美「およ。着いたんだ。じゃあもう出てもいい→?」

P「もう少し待て。店に今席空いてるか確認する。ついでに事務所にも連絡しとかなきゃ」

亜美「えぇ→! ここまで来て食べられないなんて嫌だYO!」

P「まぁこの込み具合なら平気だろう。少し待ってなよ」 ガチャッ

真美「いってらっしゃ→い。必ず取引を成功させるんだYO!」

亜美「我が社の運命は、兄ちゃんに掛かっているんだっ!」

P「はいはい――あっ、もしもし。お忙しい所恐縮ですが……」 バタン





10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:10:01.84 ID:Y+SsLO430

真美「行っちゃった。あ→あ、本当におなかが減って死んじゃいそうだよ」

亜美「真美、さっき兄ちゃんと話してた時、おなか鳴ってたでしょ」

真美「ぐぅ。聞こえてた?」

亜美「亜美は聞こえたよ。兄ちゃんは知らないけど」

真美「だってだって~。あんなの見ちゃったら抑えられないよぅ~」

亜美「だよね→。もう今から何を食べよっか考えてるくらいだもんね」

真美「あの『じゃがとろ』はあるか分かんないけど、豚肉のお料理は食べてみたいなぁ」

亜美「うーん。亜美はスイーツ尽くしでもいいかも! 胡麻団子に杏仁豆腐に!」

真美「真美もそれがいいかもっ! んっふっふ→。今から涎か止まらないYO!」

亜美「あっ。でもでも、これで兄ちゃんが席を確保できなかったら――」

真美「うむむ……。そん時はどうしますかな、亜美隊員」

亜美「うむっ。おしり百叩きの刑でいこうか、真美隊員」

真美「合点承知っ!」





11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:11:36.04 ID:Y+SsLO430

P「うん……うん。じゃあそっちはよろしくな。……はいはい、律子もお疲れ様」 ピッ

真美「あ、兄ちゃん帰ってきたみたい」

亜美「おかえりー。兄ちゃんどうだった?」 ズイッ

P「ん。ちょうど席空いてるって。良かった良かった」

真美「あらら。空いてたのか→。嬉しい反面すこし残念」

P「あれ。何で残念? もしかしてもう中華から心変わりしたとか?」

亜美「なんでもないYO! ただ、また兄ちゃんのおしり叩き損ねちゃったのがね→」

P「は?」

真美「さっ。おなかもペコペコだし、早速行こーっ!」 ガチャ

亜美「それっ! 突撃じゃー!」 ダダダダ...

P「あっ。コラ待て二人とも! どの階にあるか知らんだろうが! こらー待てー!」





13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:13:00.99 ID:Y+SsLO430

- 中華料理店 -

店員「こちらの部屋になります。何かありましたら備え付けのボタンをお押し下さい」

P「ハイ、どうも。あ、それじゃあ早速ですけど、コレとコレを――ええ、お願いします」

亜美「すご→い! 見てよ真美。この机の真ん中、クルクル回るYO→!」 キャッキャ

真美「わあっ。本当だ! これ面白→い!」 キャッキャ

P「あー、こらこら。遊ぶんじゃない。そら、席に座りな」

真美「なんだか面白いねっ! じゃあ早速真美たちもなんか注文しよっかな→」

亜美「じゃがとろは流石になさそうだね……。じゃあカニ玉頼もうかなっ」

真美「真美は――。あ、このエビチリ美味しそう。これとご飯を頼もっかな→」

亜美「そういえば兄ちゃんはさっき注文してたよね。何を注文してたの?」

P「ん? ちょっと軽めのものを大量に。具体的に言えば点心をな」





16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:13:43.24 ID:Y+SsLO430

真美「点心って、あの蒸し器に入ってる肉まんみたいなの?」

亜美「あー。それ知ってる! ママがテレビでそんな感じの番組見てたし」

P「まぁその想像してるので大方合ってるだろ。ここの点心はみんな美味くてな」

亜美「えっ。兄ちゃんここ来たことあるの?」

P「あるぞ。言わなかったか? むかし、接待で利用してな。その時以来の大ファンだ」

真美「なにソレ初耳っ! じゃあ兄ちゃんこのお店の美味しいメニューとか知ってるってこと!?」

P「場所が場所だけに何度も訪れることはなかったから全部は網羅しれないが、まぁ……ある程度はな」

亜美「えーっ! じゃあ亜美も兄ちゃんと同じのにするっ!」

真美「真美もそうする! 兄ちゃんだけ美味しいの食べるのなんて許せないっ!」 プンスカ

P「別にここのメニューは全部美味しいんだけど……まぁいっか」





17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:15:16.59 ID:Y+SsLO430

- 数分後 -

P「おっ。飲み物といくつかの点心が来たようだな」

亜美「わっ! なんかいっぱい来た!」

真美「これ全部そうなの? すっごい量だね→!」

P「ん。中身は別々の料理だけどな。さて、じゃあどれから食べようか」

亜美「あっ。じゃあ兄ちゃん、亜美がどれから食べるか選んでい→い?」

P「亜美が? まぁ、別にいいぞ。別に食べる順番は決まってないからな」

亜美「やったっ!」 グッ

真美「あ、亜美だけズルい! 真美も選んでみた→い!」

P「はいはい。じゃあ次で真美が選べばいいじゃないか。変わりばんこだ」

真美「ちぇ→っ。わかったYO」 シブシブ





20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:17:22.59 ID:Y+SsLO430

亜美「じゃあ……亜美はこいつを選ぶぜっ!」 パカッ

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P「ほほー。海老餃子を選んだか。これは絶品だぞー」

真美「ほへっ? これがエビ餃子? すごーい。中身まで透き通ってる!」

亜美「中におっきなエビが入ってるの? すご→い! こんなの初めてみた!」

P「まぁ海老餃子つったら、小エビをタネに混ぜたやつが普通だからな。――カラシいるか?」

亜美「カラシ苦手だから亜美はいらない。じゃあいただきま→す!」 パクッ

真美「んー♥ すっごくプリプリしてるYO→! 甘くてジューシーで美味しいっ!」 モグモグ

亜美「皮の部分の食感ももっちりしてて飽きが来ないね」 モチモチ

P「一口サイズだからちょうどいいだろう。3人で分けるには少ないけどな」

真美「真美は水餃子みたいなもっちり系が好きだから、このエビ餃子はすごく気に入ったかも!」

亜美「プルプルしてるもんね! 見た目もカワE→から亜美も気に入った!」

P「ほっほ。そりゃ良かった」





23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:19:37.56 ID:Y+SsLO430

真美「じゃあ次は真美の番! これっ!」 カパッ

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P「帆立の蒸し餃子だな。海老同様、こっちもぷりっぷりしてて美味いぞー」

亜美「綺麗な形してるね→。真っ白で、なんだか焼売みたいだね」

P「そうかもな。まぁ、そこらへんの分類は知らないから何とも言えないけど」

真美「じゃあ食べてみよっと! どんな味がするんだろ」 パクリ

亜美「ひゃ→っ! 濃い! 味も旨みもすごく濃い! そして美味い!」 クハーッ

真美「中に入ってるスープも美味しいっ! 中華スープみたいな味がするね」

P「そりゃ干し帆立貝柱を使ってるもん。凝縮された旨みの塊みたいなもんだよ」

真美「真美、お刺身とかでホタテ食べたことあるけど、こんなに味濃くなかったと思う!」

亜美「お刺身でも甘くて柔らかくて美味しかったけど、これはこれで――」

P「やっぱコレには酢醤油はいらないな。食感もクニュクニュしてて面白いし」 モキュモキュ





24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:21:26.47 ID:Y+SsLO430

亜美「じゃあ次はまた亜美の番! そりゃーっ!」 ガバッ

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P「ん。小籠包きたか。有名なスープ入り肉まんだな」

真美「あ→っ! コレ知ってる! 中に肉汁が溢れるほど入ってるっていうやつだよね!」

亜美「さっきの2品にもスープは入ってたけど、チョロっとだったもんね。こっちはどれくらいなのかな?」

真美「食べてみたら分かるんじゃない? じゃあ早速――」

P「あぁ、蓮華とかの上で半分に割って食べなさい。スープもアツアツだから火傷したらいけない」





26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:22:46.36 ID:Y+SsLO430

真美「ほえ? そうなんだ。じゃあそうする→」 パカッ

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亜美「うわぁっ! 予想以上にスープが溢れてきた! ていうかレンゲから零れちゃった」

P「中に入ってる玉葱と椎茸も嬉しいな。いい味を出してる」 チュルン

亜美「美味しい! 具もなんだかプルプルしてて普通の肉まんじゃないみたい!」

真美「スープと一緒に食べてみても美味しいね。こっちの場合はなんだか水餃子食べてるみたい」

亜美「あ……。もう食べきっちゃった。一つ一つが小さすぎるYO~!

真美「あ、分かる→! コンビニで売ってる肉まんくらいのサイズで欲しいよね→」 キャッキャ

亜美「だよねっ! だよねっ! それで、大口でガブッとスープと一緒に大口で齧りついてさ……」 キャッキャ

P(それやったことあるけど、溢れたスープで唇火傷したんだよなぁ……。夢壊したくないから言わないけど)





31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:26:08.78 ID:Y+SsLO430

真美「さて。じゃあ今度のは4皿目だね! これは普通のお皿に乗ってるね」

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P「春巻きなー。まぁ点心全部が蒸篭に入ってるわけじゃないからな」

亜美「まだ表面の部分がパチパチ言ってる。揚げたてなのかなぁ?」

P「揚げ物は揚げたてが一番美味いからな。でも春巻きは油を吸うから、火傷に気をつけて食べろよー」

真美「は→い。……んっ! 皮がすっごくパリパリサクサクしてる!」 サクサク

亜美「ねぇ兄ちゃん! 噛んだら本当にパリッて音がするよ、コレ! ほらっ!」 パリッ

P「うん。確かに美味い。皮で何重に包んでるからこんなに歯ごたえがいいのかな」

真美「味も美味しいけど、音がするの楽しい~♪」 サクッ サクッ

亜美「~~~♪ ――あびっ!!! ……兄ひゃ~ん。亜美、くひのなか噛んやった~」 ベー

P「ありゃりゃ、なーにやってんだよ。ちょいと見せてみろ」 ヨイショ

真美「亜美、大丈夫?」

亜美「あうあう~。なんひょかへいひやYO→……」

P「調子に乗って大ぶりに春巻き噛みまくるからだよ。ん、どれどれ?」 クイッ





32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:27:15.88 ID:Y+SsLO430

真美「!!!」

亜美「!!!! あひゃひゃっ! にいひゃん! か、顔がひかいYO→」 アセアセ

P「動くな。ちょいと我慢しろ。……影になってみにくいな。ちょっと顎あげるぞ?」 クイッ

亜美「ぅぁっ!」 ビクンッ

P「ん? 別にそんな目を堅く瞑らなくても傷口に触ったりしないよ。粘膜に素手は良くないしな」

亜美「ひょ、ひょうひゃなくへ~///」

P「んー……。うん、切ってないみたいだし大丈夫だな」 パッ

亜美「うあっ! ……ふぅー。ちょっと兄ちゃん。いきなりは心臓に悪いYO→!」 ドキドキ

P「? 何がだ? まぁ切ってなければ熱めのスープが沁みることもないだろうし、よかったよかった」

亜美「まったくもう、兄ちゃんってば……///」 ブツブツ

真美「……むぅー」 ジーッ





33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:28:54.13 ID:Y+SsLO430

亜美「こ、コホン。じゃあ気を取り直して……亜美は次はこっちのお皿を選ぼうかな」 カチャッ

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P「おう、粽子だな。やっと腹に溜まるものがきた」

真美「ちまき? それってあのこどもの日に食べる甘いやつだよね?」

亜美「でもこのせいろからは甘い匂いなんてしないYO?」 クンクン

P「その端午の節句に食べる粽子な。あれは米粉を使った菓子だろ。粽子ってのは元来こういうものを指すんだ」

真美「どれどれ……。ありゃ? 炊き込みご飯のおにぎりかな?」

P「日本で言うならおこわだな。おこわの炊き込みご飯。おいしいぞー」

亜美「ふぅむ。どれどれー? あーん」 モグ

真美「なんだかお米がもっちりしてる。おにぎりみたいで、お餅みたいでもある不思議なカンジ」 モチモチ

亜美「中に入ってる具がおっきいね! 鶏とタケノコかな? コリコリしてる」 コリコリ

P「おこわって言ったろ。もち米を使ってるんだよ。まぁ合う人合わない人で分かれる料理ではあるな」

真美「ミキミキとかは口うるさくいいそうだよね」

亜美「『こんなのおにぎりじゃないのー!』って? あるかも」

P「あー。確かに言いそう。でも逆に『これはこれで』ってすんなり受入れそうな気もする」





37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:30:48.81 ID:Y+SsLO430

真美「そろそろ少なくなってきたね……あっ! いかシュウマイだ→!」 カパッ

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亜美「やった→! 餃子、肉まんときて、やっぱこれがなきゃね!」

P「ちなみにこういうイカシュウマイって中国にはないっぽいんだよなぁ。類似品はあるけれど」

真美「あれっ。そうなの? ちょっと意外→」

亜美「亜美は別にどっちでもいいかな、どこの料理かなんて。美味しければいいもん」 パクッ

P「それもそうだな。じゃあ酢醤油を少し垂らして、カラシを乗せてっと……」 パクッ

真美「真美はカラシはつけなくていいや。このままいただきま→す」 パクッ

亜美「ん~っ。普通のいかシュウマイより更にイカが甘いYOっ!」

P「中華店行ったら、ホタテ、エビ、カニって言うけど、イカも捨てがたいよなぁ」

真美「味がとっても濃いのに、ご飯が欲しくならないのも乙なトコロだねっ」

P「えっ。そうか? 餃子とかシュウマイとご飯、有りだと思うけどな……」

亜美「え→っ? 中華でごはんって言ったらカニ玉とかエビチリとか、そういうトコロでしょ→!」

真美「もしかして兄ちゃんって肉まんをおかずにご飯を食べられちゃうタイプ?」

P「むむ……。ここらへんは人によって違いが出るのかなぁ」





38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:32:59.66 ID:Y+SsLO430

亜美「これでラストかな? じゃあさっきから気になってたコレ食べてみよ→!」 カチャ

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真美「なんだろコレ? 生春巻きかな?」

P「腸粉ていう料理だ。それと生春巻きはベトナム料理な」

亜美「どれどれー? 上にかかってるのはタレだね。どんな味がするんだろ」 ペロ

真美「ペロッ。こ、これはっ! ……ポン酢? ちょっと酸っぱくてアッサリしてる」

P「ん。これは胡麻油と……黒酢と醤油? わからんけど、そんな感じの味がする」

亜美「じゃあ早速食べてみるかな! タレがかかってるんだし、タレをたっぷりつけて……っと」 パクッ

真美「あぁっ! ねぇ亜美、これ中身に豚の角煮が入ってる! 甘辛くておいしいYO!」

亜美「皮の方ももちもちプリプリしてる。タレが絡まって本当に生春巻きみた→い」

P「中身は叉焼だな。日本のと違って、角煮みたいに柔らかく甘みがあるのが特徴だ」

真美「ねえ亜美。一口大に切って、ちゅるんっ! て飲み込むのも面白いYO。喉越しが滑らか!」

亜美「どれどれ? あ、本当だ! なんかちゅるんって入ってくるカンジ!」

P「コラコラ。ちゃんと噛んで食べなさい」





41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:34:46.32 ID:Y+SsLO430

亜美「ふぃ→。食った食った! 大満足だよ兄ちゃん」 バンバン

真美「でもあと少しおなかに余裕あるから、あと数品くらい食べてもよかったかな→」

P「何を言ってるんだ?」

亜美「ひょっ?」

P「まだ俺のごはんは終了してないぜ? 即行魔法発動! 非常食!」 ピンポーン

店員「はい、お待たせしました」 トテトテ

P「あ、すいません。デザート今から持ってきてもらってもよろしいですか?」

店員「はい。かしこまりました。少々お待ちくださいませ」 ペコリ

P「……と、まぁこんなカンジだ」

真美「それはいいけどさ→。今の何? 落差ありすぎてちょっと寒かったYO」

P「えっ? あれ? 今の若い子ってこんなん好きなんだろ?」

亜美「知らな→い。どこ情報よソレ→。まぁ男子ならわかんないケド」

真美「兄ちゃん。今のはちょっとマイナスポイントだYO」

P「……あれぇ?」





42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:35:45.05 ID:Y+SsLO430

- 数分後 -

P「よしよし。デザート着たな。お前ら好きなの選べよー」

亜美「マンゴープリンに杏仁豆腐にゼリー! どれにしようか迷っちゃうYO→」

真美「うぐぐぅ。なんでこれは小分けじゃないの→?」

P「エッグタルトは小分けされてるじゃないか。ホラ」

真美「違うYO! ゼリーとかプリンとかの方!」

亜美「どれも美味しそう……。うーん、決まらないなぁ」 ウーンウーン

P「そんなに悩むのなら俺が先決めるよ? じゃあ杏仁豆腐げっt――

亜美「ダメッ! それ亜美が食べる!」 ガバッ

P「あ、そう? じゃあマンゴープリンを選b

真美「あ→う→! それ真美が食べようとしてたのにぃ→!」

P「……分かったよ。じゃあ俺は残ったゼリーで……」 カチャ





45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:38:26.92 ID:Y+SsLO430

亜美「ん→っ♥ やっぱ甘いものは別腹だね! 甘くて美味しいYO~」 チュルン

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真美「マンゴープリンの中に本物のマンゴーが入ってる! 甘くてジューシー!」 ジュル

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亜美「あ、どうせならエッグタルトと一緒に食べてみよ→っと!」

真美「真美もそうしよ→っと。……あ、これ味が混ざっちゃうね」

亜美「エッグタルト自体にカスタードの味が付いてるんだね。タマゴの優しい味がする」 サクサク

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真美「ねぇ、亜美。どうせだから食べ合わせっこしよ?」

亜美「いいね→! はい、真美!」

真美「亜美も! ほらっ」

亜美真美「あーんっ!」 パクッ

真美「おいちい→! すごく滑らかでまるでミルクを飲んでるみたい!」 キャッキャ

亜美「マンゴーってすごく味濃いよね→! プリンなのに瑞々しい熟した果物を齧ってるみたい!」 キャッキャ





46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:40:30.90 ID:Y+SsLO430

P「楽しそうだなぁ。あ、どうせだからシロップたっぷりかけよーっと」 トローン

亜美「あ、兄ちゃんのも美味しそう! ゼリーだっけ?」

P「愛玉子っていう果実作られたゼリーでな。これ自体は強い味はしないから、甘い蜜を入れて食べるんだ」

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真美「おいしそ→。どんな味がするの?」

P「ん? これはレモン味だな。ライムとかのシロップもあるみたいだけど」 パクッ

亜美「い→な→い→な→。ねぇ兄ちゃん。亜美にも一口ちょ→だい!」

P「やれやれ。やっぱり欲しがったか。いいぞ、ホレ。口開けろ」

真美「!!」

亜美「えっ? こ、これってあーんするの?」

P「? そりゃそうだろ。さっき真美ともやってたじゃないか」 キョトン

亜美「あ→、いや……。わ、わかったYO。あーん」 パクッ

P「どうだ? 美味しいだろ」

亜美「う、うん。なんだかサッパリしてて、でも甘くて美味しい」 モジ...

P「なんだ。モジモジして。手洗いなら部屋を出てすぐ右だぞ」





50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:44:33.11 ID:Y+SsLO430

亜美「そ、そんなんじゃないもん!」 ポカポカ

P「あたっ! なんだよ。違うんだったら何なんだよ」

亜美「「むぅ→……。知らないっ!」 プイン

P「あれま。むぅ、最近の子はよく分からんなぁ……」 ブツブツ

真美「うぅ~……」

P「さーてと。ホラ、次は真美。お前だ! 口を開けろ」

真美「えっ!? ま、真美も? い、いいよ。それもう最後の一口じゃん!」

P「なに言ってんだ。さっきから物欲しそうにこっち見てたくせに。遠慮なんかするな、ホラ」

真美「あ、あうぅぅ。別にそういう訳で見てたんじゃないんだけどぉ……」 アセアセ

P「なんだっていいさ。上手いから食べてみろってことなんだ。ホラ、あーん」

真美「うぅ……。あ、あーん///」 カァーッ

P「ホイっと。どうだ? 中華風ゼリーもなかなかイカすだろう」

真美「う、うん。美味しかった。――あと味長く引くね」

P「まぁシロップだからな。さってと! これにてご馳走様だ!」





53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:45:38.69 ID:Y+SsLO430

亜美「もうおなかいっぱい! とっても美味しかったね→」

真美「ね→。点心ってあんなに美味しいんだなんて知らなかったYO」

P「そうだろう、そうだろう。さ、そろそろ渋滞もそろそろ消えてる頃合かな。出るか」

亜美「了解っ! じゃあ亜美たち車に先行ってる?」

P「あー。車のカギかかったまんまだろ? 支払い済ませてくるからちょっとここで待ってな」 ガチャ

真美「ふぁ→い。いってらっしゃーい」

P「荷物とか忘れ物のないように準備しとけよー」 バタン

亜美「……ふぅ」 グテー

真美「はぁ……」 ポテン

亜美「まったくさぁ。兄ちゃんってば無自覚であんなコトするんだから、罪なオトコだよね→」

真美「うん……」

亜美「あーんは不意打ちすぎてちょっとズルい。格好悪いとこ見られちゃったYO」





54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:47:01.66 ID:Y+SsLO430

真美「……ねぇ、亜美」

亜美「ん? なぁに真美」

真美「さっきのあれってさ。その、兄ちゃんとの、か、間接キッスになるのかな///」 カァッ

亜美「……なるのかな? 亜美も同じスプーン使っちゃったケド。えへへ」 テレテレ

真美「だったらさ。アレが兄ちゃんとの……ファーストキスとかにカウントされちゃったり?」

亜美「流石に間接キスでファーストキス認定はないと思うけど……わかんないや」 ポリポリ

真美「ねぇ。亜美はあの時どんな味がした? 真美は、甘くて、酸っぱくて、優しいレモンの味がした」

亜美「亜美も同じ。今まで食べてきたデザートの中で一番甘いレモンの味がしたYO」

真美「ならさ。す、好きな人とのファーストキスって、これ以上に甘酸っぱいのかな?」

亜美「わかんないや。確かめてみたいけど、多分今じゃ勝ち目ないから」

真美「……そっか→。そうだよね。今はまだ――」





56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:47:31.07 ID:Y+SsLO430

- とある日 事務所にて -

P「あ゙ーっ! やっと終わったぁー!」 ググーッ

律子「お疲れ様です、プロデューサー殿。はい、お茶どうぞ」 コトッ

P「あー、ありがと。律子も手伝ってくれてサンキュな。自前の仕事もあったろうに」 ズズ...

律子「いえ。困ったときはお互い様ですよ。小鳥さんが急病で不在でしたし仕方ないです」

P「んー。それでもありがとな。さて、そろそろ時計も8時を回りそうだな。飯どうしよっか」

律子「あ、そうだ! どうせなら御一緒にどこかへ飲みに行きませんか?」

P「おっ! いいねぇ。どこ行くか目星ついてるのか?」

律子「うーん。決めてませんけど……そうだ! あのドラマのお店みたいな所がいいです!」

P「うん? ドラマって――何があったっけ」

律子「ホラ、いつもプロデューサー殿が見てるやつです。タイトルは確か――」

終わり





57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:48:10.70 ID:OO5XSVB70

おつ!
次はりっちゃんか。





60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:48:17.67 ID:sEIVuJcD0







61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:48:58.13 ID:kPHyMW0E0

乙、いいもの見れた





62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:48:58.38 ID:RyHYD8Uz0

りっちゃん楽しみにしてるお





68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 22:53:57.84 ID:fqzjXINN0

おつ
胃腸炎の俺には辛いスレだ






元スレ:P「亜美真美と孤独じゃないグルメ」

http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1389618148





  

【 関 連 記 事 】


くっそ!

こんな時間に開いてしまった…
[ 2014/02/17 01:23 ] [ 編集 ]
あああお腹減ったyo
[ 2014/02/17 02:40 ] [ 編集 ]
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