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  盗賊「男らしくないね」 ヒーラー男「よく言われる」

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜   SS 総評   ・*:.。. .。.:*・゜゚・*

       

【まおゆー@管理人】
来た!ヒーラー男はつらいよシリーズ第四弾!相変わらずの淡々とした性格のヒーラー・・・?
淡々?なんか違和感が。初期と比べて随分性格が変わってきたような・・・気のせいであって欲しい乙!
前スレ:あ、前作、前前作はこちら
【1】 ヒーラー男「男らしくない?」エルフ「はい」
【2】 ヒーラー男「男らしくない?」エルフ「はい!」
【3】 ヒーラー男「男らしくない?」 エルフ「はい!!」


1:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:40:03.43 ID:VNiWP9380

盗賊「あたし、お金なくて困っているんだ」

ヒーラー「そうか」

盗賊「……お金、置いていって貰おうか」

ヒーラー「……こんな子が盗賊やっているなんてなぁ、世も末だな」

盗賊「しょうがないでしょ、親もいない天涯孤独なんだ」






2:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:40:44.11 ID:VNiWP9380

ヒーラー「……」ゴソゴソ

盗賊「おっと、あまり変な動きをしないほうがいいよ?」チャキ

ヒーラー「ほらよ」スッ

盗賊「……は?」

ヒーラー「ほら、お前が欲しがっていた金だよ」

盗賊「……意外とあっさり渡すね」

ヒーラー「無駄な抵抗して殺されたくないしな」





3:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:42:29.43 ID:VNiWP9380

盗賊「情けないね、こんな女の子相手に」

ヒーラー「ああ、俺の職業は医者みたいなものだからな、非力だよ」

盗賊「……男らしくないね」

ヒーラー「よく言われる」

盗賊「まあ、貰う物は貰ったし、見逃してあげるよ」

ヒーラー「ありがとよ」スタスタ

盗賊「……変なやつ」





4:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:42:52.71 ID:VNiWP9380

ヒーラー「またお前か」

盗賊「やあ」

ヒーラー「そうやって誰かが来るまで宿屋の裏側にいるのか?」

盗賊「うん、憲兵には見つからないし仕事が捗るしね」

ヒーラー「……仕事ね」

盗賊「……あんまり、馬鹿にした目で見ないほうがいいよ」ギロッ

ヒーラー「おお、怖い怖い」





7:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:45:40.85 ID:VNiWP9380

盗賊「まあいいや」

ヒーラー「?」

盗賊「ここで会ったのも何かの縁だ、お金よこしなよ」スチャ

ヒーラー「あいよ」チャリン

盗賊「……情けなくないの?こんな女の子に恐喝されて」

ヒーラー「まあな」

盗賊「少しは抵抗すればいいのに」

ヒーラー「刃物持った相手に馬鹿な真似はしたくないからな」





8:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:46:01.47 ID:VNiWP9380

盗賊「つくづく思う」

ヒーラー「?」

盗賊「お兄さん、男らしくないね」

ヒーラー「女でもないけどな」

盗賊「そりゃ見ればわかるよ」

ヒーラー「そうか」

盗賊「まあ、今日はここまでにしてあげるよ」

ヒーラー「……あばよ」スタスタ


盗賊「やっぱり、変なやつ」





15:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:52:11.21 ID:VNiWP9380

ヒーラー「またお前か」

盗賊「やっほー、3回目だねお兄さん」

ヒーラー「ほら」チャリン

盗賊「……まだ何も言ってないよ」

ヒーラー「いらないのか?」

盗賊「貰う物は貰っておくよ」





16:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:52:30.28 ID:VNiWP9380

ヒーラー「お前、ずっとここにいるけど暇じゃないの?」

盗賊「うろうろするより、じっとした方が獲物はくるよ?」

ヒーラー「へー」

盗賊「……暇人とか思ったでしょ?」

ヒーラー「いや?」

盗賊「嘘だね」

ヒーラー「医者は嘘はつかないよ」

盗賊「ふうん」





17:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:57:52.27 ID:VNiWP9380

ヒーラー「もういいか?」

盗賊「うん」

ヒーラー「またな」

盗賊「まだあたしに会うつもりなの?」

ヒーラー「一人で寂しそうだからな」

盗賊「……ギルドに所属しているから独りではないよ」





18:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 20:58:37.71 ID:VNiWP9380

ヒーラー「じゃあ、心配はいらないな」トコトコ

盗賊「……変人」

ヒーラー「ああ、そうだ」

盗賊「?」

ヒーラー「そのナイフ、綺麗だな」

盗賊「……特注品だからね」

ヒーラー「そういう意味じゃない」スタスタ

盗賊「?」





22:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:01:01.96 ID:VNiWP9380

盗賊「お頭」

ギルド長「……今日の収入はいくらだ?」

盗賊「ざっと、こんなもんだね」スッ

ギルド長「おお!結構な額じゃねえか!でかした!」

盗賊「……で?分け前は?」

ギルド長「ほれ、こんなもんだ」スッ

盗賊「……これ、あたしが渡したお金の2割にも満たないね」





23:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:03:35.14 ID:VNiWP9380

ギルド長「馬鹿か、お前みたいな小娘には大金はまだ早いんだよ」

盗賊「私が稼いだのに?」

ギルド長「稼いではいねえよ、お前は」

盗賊「……」

ギルド長「お前はせいぜい、かつあげ位じゃねえか」

ギルド長「俺くらいになるとな、御偉いさんにちょいっと仕事を貰うんだ」

ギルド長「麻薬販売とか、奴隷販売、殺人とか色々な」





27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:04:12.14 ID:VNiWP9380

ギルド長「親無しの根無し草のお前を、うちに入れてやっただけ感謝しな」

盗賊「……わかったよ」

ギルド長「それと、敬語使え」

盗賊「……使う理由がないね、舐められたくないし」

ギルド長「ッチ!……早く行け」シッシッ

盗賊「あいよ」スタスタ





28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:04:43.16 ID:VNiWP9380

盗賊「(別に、好きでこんな生活をしているわけじゃない)」

盗賊「(でも、親も身寄りもないあたしはこうして生きていくしかない)」

盗賊「(……できれば、あんなおっさんの顔は見たくないね)」

盗賊「(……でもギルドを抜けたら、根無し草にはや戻り)」

盗賊「……嫌な人生」





32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:09:42.97 ID:VNiWP9380

ヒーラー「よう」

盗賊「……よく飽きないね、お兄さん」

ヒーラー「まあな」スッ

盗賊「……まいど」

盗賊「なんか、こんな路地裏でお金のやり取りしてると、麻薬の取引みたいだね」

ヒーラー「……げへへ、早く例の物くだせぇ」ニヤニヤ

盗賊「!?……お…お客さんも悪よのう」

ヒーラー「お代官様こそ」ニヤニヤ





33:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:10:21.49 ID:VNiWP9380

盗賊「(なにこのノリ?)」

ヒーラー「……そういえば、俺があげた金はどこにあるんだ?」

盗賊「うちらのギルド」

ヒーラー「……あー、お前の手には渡らないのか」

盗賊「悪いね、あたしもノルマを達成しないといけないからね」

ヒーラー「……俺に会うまではどんなことを?」

盗賊「……それはお兄さんには関係ないでしょ」

ヒーラー「献上してやってるんだ、教えてくれよ」

盗賊「……いいよ」





34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:10:42.55 ID:VNiWP9380

盗賊「そうだね、あたしがどんな方法でお金稼いでいると思う?」

ヒーラー「……売春」

盗賊「んー、半分正解」

ヒーラー「……半分も当たっていてほしくないな」

盗賊「まあ、そう言わない」





37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:13:55.00 ID:VNiWP9380

盗賊「あたしもね、あまり体は売りたくは無いんだよね」

盗賊「だから、本番前にね」

盗賊「睡眠薬を盛るんだよ?お酒にね」

ヒーラー「……そのまま金目の物を持っていくのか?」

盗賊「うん」

ヒーラー「怖っ……そうやって、男の純情を持て遊んで」

盗賊「しょうがないじゃない、女の子の特権だよ?色仕掛けは?」フフン

ヒーラー「……まな板の癖に」ボソッ

盗賊「うるさい!」





38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:14:22.58 ID:VNiWP9380

ヒーラー「ということは、実は経験無しなのか?」

盗賊「うーん、口を使ったり手を使ったことは」

ヒーラー「えんがちょ!」

盗賊「……」

ヒーラー「悪い、ノリだ」

盗賊「……少し傷ついたよ」





40:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:21:18.83 ID:VNiWP9380

盗賊「まあ、いかにあたしが汚い世界で生きているかは想像ついたでしょ」

ヒーラー「そうだな、俺に想像できんな」

盗賊「馬鹿にしてる?」

ヒーラー「俺は人を騙したりするなんて、全然したことない」

ヒーラー「それに、俺は人を傷付けたくないし」

盗賊「……そんな綺麗ごとは、あたしみたいな子が消えてからいってね?」

ヒーラー「……いいや、お前は優しい子だな」

盗賊「は?」





42:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:23:40.67 ID:VNiWP9380

ヒーラー「少なくとも、お前は優しい」

盗賊「……どういう事?」

ヒーラー「それはだな」


「ヒーラーさーん!どこにいるんですかー?」


盗賊「!?」ビクッ

ヒーラー「おっと、ツレに呼ばれている」

ヒーラー「またな」スタスタ

盗賊「……もう来なくていいよ」





44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:27:31.99 ID:VNiWP9380

盗賊「で、また?」

ヒーラー「ああ、お前と話していると面白いんでな」

盗賊「……お兄さんこそ暇人じゃないの?」

ヒーラー「いや、俺は人を探しているから忙しいんだ」

盗賊「人?」

ヒーラー「ああ、こんな人だ」ピラッ

盗賊「結構前の写真だね、でも、このおじさんは知らないや」





47:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:32:53.85 ID:VNiWP9380

盗賊「このおじさんはどんな人なの?」

ヒーラー「うーん……俺の命の恩人だな」

盗賊「恩人?」

ヒーラー「ああ、幼い頃助けてもらってね」

盗賊「なんで探しているの?」





46:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:32:03.34 ID:VNiWP9380

ヒーラー「この恩人にな、礼をしようと思ったんだ」

盗賊「うんうん」

ヒーラー「そしたらな、ガキから礼を貰うつもりは無いって言ってな」

ヒーラー「どうしてもしたかったら、大きくなったら礼をしに来いってさ」

盗賊「……めんどくさい人だね」

ヒーラー「ははは、俺もそう思う」

盗賊「思っちゃだめでしょ」

ヒーラー「そうだな」





49:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:34:19.41 ID:VNiWP9380

ヒーラー「で?金は請求しないのか?」

盗賊「あっ……いつもそっちが勝手に払うからね」

ヒーラー「はいはい」スッ

盗賊「まいど、お兄さんは本当にお金持ちだね」

ヒーラー「まあ……怪我人を治したりするとお礼にな」

盗賊「……いい商売だね」





52:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:40:29.76 ID:VNiWP9380

ヒーラー「いや、俺は金を請求してないんだけどな」

ヒーラー「貰うのを断っても、なぜかバッグに礼金が入れられてんだ」

ヒーラー「流石に処分するのも申し訳ないから、渋々貰うわけ」

盗賊「……とか言って、若干儲かった気はあるでしょ?」

ヒーラー「まあ、無いと言ったら嘘になるな」





53:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:41:56.59 ID:VNiWP9380

ヒーラー「でも、人にお礼を言われるのもいいものだぞ?」

盗賊「うーん、あたしにはよく分からないね」

ヒーラー「……まあ、少なくとも」

ヒーラー「俺は人の役に立っているんだ、って思う」

盗賊「……あたしは、ふざけやがって社会のゴミが!、って言われるよ」

ヒーラー「……ゴミではないね」

盗賊「?」





55:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:49:39.89 ID:VNiWP9380

盗賊「なんかお兄さん、昨日から変なこと言うね?」

ヒーラー「ん?」

盗賊「お前は優しいとか、ゴミじゃないって、哀れみなの?」

ヒーラー「うーん、実際そう思うけどな」

盗賊「なんで?」

ヒーラー「……そのナイフ」

盗賊「これかい?」スチャ





56:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:50:06.79 ID:VNiWP9380

ヒーラー「人や物を切った痕跡はないな」

盗賊「……」

ヒーラー「それに、お前の目は死んでないよ」

盗賊「……」

ヒーラー「お前は優しいんだろうな」

ヒーラー「その血も錆びも傷もない綺麗なナイフが語っているよ」





59:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:54:16.26 ID:VNiWP9380

盗賊「……気分が悪い、今日は帰って」

ヒーラー「ん?」

盗賊「帰って」ギロッ

ヒーラー「……怖い怖い」

ヒーラー「またな」

盗賊「二度と来ないで」





60:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:54:39.80 ID:VNiWP9380

盗賊「お頭」スッ

ギルド長「おお、今日も大金だな!」

盗賊「まあね」

ギルド長「お前、ここ最近の成績がよくなってるな」

盗賊「まあ、優秀だしね?あたし」

ギルド長「……このペースでいけば、もう少し上の立場にしてやろう」

盗賊「あー……ごめんお頭」

ギルド長「あ?なんだ?」





61:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 21:55:10.88 ID:VNiWP9380

盗賊「あたし多分、明日からペースダウンする」

ギルド長「……どうしてだ?」

盗賊「ここ最近は運気が良くてね、でも明日からは悪くなるみたいなんだ」

ギルド「占いか……女や子供がするものだな、流石小娘」

盗賊「うるさいね、ただ風当たりばったりのお頭よりはマシだよ」

ギルド長「ばーか、俺はいつでも運がいいんだ、お前とは違ってな!」

盗賊「……いつか、しっぺ返しを喰らうよ?」

ギルド長「馬鹿いえ、さっさと戻れ!」

盗賊「あいよ」スタスタ





62:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:01:05.59 ID:VNiWP9380

盗賊「……」

盗賊「(あたしが優しい……)」

盗賊「(確かに、このナイフを使ったことはないね)」スチャ

盗賊「(だって、このナイフは)」

盗賊「(顔も名前も知らない両親の形見だもん)」

盗賊「(そんな事に、使えるわけないよ……)」

盗賊「……」





65:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:05:53.80 ID:VNiWP9380

盗賊「……」

盗賊「……今日は来ないのかな?」

盗賊「……まあ、あそこまで言ったら来ないか」

盗賊「……なに期待してんだろう、あたし」


ザッザッ

盗賊「!?」ビクッ





67:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:10:08.95 ID:VNiWP9380

???「おかしいですね、ヒーラーさんが言うにはここに」

盗賊「(……あの装備、剣士?)」

盗賊「(見た感じ、貴族っぽいけど)」

盗賊「(あの耳は……エルフ?)」

エルフ「ん?……そんなところで何をしているんですか?」

盗賊「(嘘っ!?見つかった!)」





69:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:12:57.39 ID:VNiWP9380

エルフ「ああ、貴方がヒーラーさんが言っていた方ですね?」

盗賊「っ!……あまり、舐めないほうがいいよ」チャキ

エルフ「……そんな、指先が震えているナイフなんて怖くありませんよ?」

盗賊「ッチ!……少し痛い目みないと、分からないみたいだね!」バッ

エルフ「!」シャキン


ガキンッ チャリン


盗賊「(ナイフが……弾き飛ばされた!)」





70:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:13:24.83 ID:VNiWP9380

エルフ「っ!」ブンッ

盗賊「ひっ!?」バッ

ピタッ

盗賊「(……止めた?)」

エルフ「……貴方が盗賊さんですね?」

盗賊「(なんなのさ!このエルフ!)」

盗賊「(ものすごい馬鹿力だし!)」





72:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:15:01.92 ID:VNiWP9380

盗賊「……なんの用?お兄さんの知り合いみたいだけど」

盗賊「(まさか、あのお兄さんがあたしを始末しようと?)」

盗賊「(……他人なんて信じるものじゃないね)」

エルフ「ええ、ヒーラーさんに頼まれたんですよ」

盗賊「(……やっぱり)」

エルフ「貴方の話相手になれって」

盗賊「……は?」





73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:19:36.78 ID:VNiWP9380

エルフ「そうだ、これを」スッ

盗賊「……お金だね」

エルフ「貴方と話すにはこれが必要って、ヒーラーさんが」

盗賊「……まあ、間違っちゃいないよ」

エルフ「受け取ってください」

盗賊「まあ、貰うよ」





75:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:24:44.22 ID:VNiWP9380

盗賊「ところで、君はエルフかい?」

エルフ「ええ、そうです」

盗賊「なんでエルフがこんな所に?」

エルフ「……駄目ですか?」

盗賊「別にいいけど」

盗賊「……でも、エルフって商品でしか見たことないな」

エルフ「……奴隷ですか」





78:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:28:00.73 ID:VNiWP9380

盗賊「まあね、よくお頭が奴隷市場に連れて行ってくれるんでね」

盗賊「よく、奴隷として売られてるのを見るよ」

エルフ「……この地ではまだそんな事を」

盗賊「……そうしなきゃ生きていけない人もいるんだよ」

エルフ「……エルフ側も人間に危害を加えているから文句は言えませんね」

盗賊「そうそう、前なんて子供が誘拐されたしね」

エルフ「……本来、そういう野蛮な方を抑えるのが私の仕事なんですけどね」





80:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:32:35.34 ID:VNiWP9380

盗賊「……貴族の方なの?」

エルフ「……正確には、父親が王なんですけどね」

盗賊「えっお姫様なの?」

エルフ「立場上、そうなります」

盗賊「……そのお姫様が、なんでここにいるの?」

エルフ「……家出」

盗賊「えっ?」

エルフ「家出したんですよ!」





82:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:36:50.32 ID:VNiWP9380

盗賊「……」

エルフ「私だって、普通の暮らしがしたいんですよ!」

エルフ「外で友達と笑いあったり、お酒飲んだり!」

エルフ「でも、何をするも監視が入るわ、調査されるわ」

エルフ「旅はできないし、気ままに動けないし!」

エルフ「……なにより、私には一族を導く力はないんですよ」

盗賊「……苦労はしてるんだね」





86:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 22:42:35.74 ID:VNiWP9380

エルフ「続けますね」

盗賊「うん」

エルフ「私には、先祖代々伝わる剣技しか取り柄がないんですよ」

エルフ「でも、家出してからは役に立ちましたよ?」

エルフ「お金や食べる物がなければ、指名手配を捕まえればいい」

エルフ「最悪、モンスターの死骸でも食べますよ?」

盗賊「意外と野蛮なんだね」





90:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:06:18.35 ID:VNiWP9380

エルフ「ええ、否定はしません」

盗賊「……実際、お姫様より騎士のほうが似合うんじゃない?」

エルフ「ええ!部屋に引き篭もるより剣を振っている方が好きなんですよ!」

エルフ「あと、私は誰かに守られるより、守るほうが好きです!」

盗賊「……色々あるんだね」

エルフ「ええ」





91:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:11:04.60 ID:VNiWP9380

盗賊「そういえば、あのお兄さんとはどういう関係なの?」

エルフ「んー、簡単に言えば命の恩人ですね」

盗賊「恩人?」

エルフ「はい、私が家出をしてから2ヶ月頃ですかね」

エルフ「依頼で、ある盗賊団を壊滅させるように頼まれたんですよ」

盗賊「……盗賊団ね」

エルフ「あっ……そういえば貴方も盗賊でしたよね?」

盗賊「別に気にしないよ、社会のゴミなのは理解してるし」





92:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:14:09.75 ID:VNiWP9380

エルフ「……そんな事言わなくても」

盗賊「続けて」

エルフ「……私、その盗賊団をなんとか壊滅させましたよ」

盗賊「すごいじゃん」

エルフ「ありがとうございます」

エルフ「で、そこから問題です」

盗賊「うん?」

エルフ「実は、何発か銃弾を打ち込まれたんですよ」





93:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:14:56.97 ID:VNiWP9380

盗賊「……よく生きてたね」

エルフ「タフなほうですから」

盗賊「(そういう問題じゃないと思うけど)」

エルフ「で、血塗れの体のまま街へ向かいました」

エルフ「しかし、途中で倒れました」

盗賊「……その時にお兄さんに出会ったんだ」

エルフ「そうなりますね」





96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:24:02.13 ID:VNiWP9380

エルフ「倒れていた私にヒーラーさんが寄ってきてくれました」

エルフ「最初は奴隷にでもするのかと思いましたが」

エルフ「実際は、魔法で助けてくれました」

盗賊「ふーん」

エルフ「で、私はお礼をしようかと思ったんです」

盗賊「お金を?」

エルフ「ええ、渡そうとしました」





98:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:29:32.89 ID:VNiWP9380

エルフ「そしたらヒーラーさん、礼はいいって受け取らないんです」

盗賊「(お兄さん、本当に断ってたんだ)」

エルフ「でも、私は一応王族の端くれ、無礼はしたくない」

エルフ「そこから一時間は粘りました」

盗賊「(めんどくさい子だな)」

エルフ「もう埒が明かなそうなので、お金は諦めました」

盗賊「……体で払ったの?」

エルフ「っ!……違います!///」

盗賊「(なんか、面白いな)」





101:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:33:59.76 ID:VNiWP9380

エルフ「ごほん!……護衛ですよ、護衛」

盗賊「護衛?」

エルフ「はい、ヒーラーさんの旅の目的が終わるまでという事で」

盗賊「へー」

エルフ「最初は帰れ帰れ言われましたが、今は認めてくれたみたいです」

盗賊「ツンデレだね、お兄さんは」

エルフ「ですよね!あの人そういう所は素直じゃないんですよ!」

盗賊「多分、優しさじゃない?」

エルフ「……そうですね、ヒーラーさんは優しい人です」





103:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:40:18.33 ID:VNiWP9380

エルフ「決して、私みたいなエルフに軽蔑した目を向けないでくれたり」

エルフ「変なところで気を回してくれたり」

エルフ「本当……優しい人」

盗賊「(まあ、現にあたしにもしてくれてるしね)」

エルフ「でも」

盗賊「?」





104:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:40:41.31 ID:VNiWP9380

エルフ「あの人結構ひどいんですよ!?」

盗賊「は?」

エルフ「聞いてくださいよ!」

エルフ「モンスターが現れたら、ヒーラーさん真っ先に非難するんですよ!?」

エルフ「後ろから、がんばれーって、援護もしないし!」

エルフ「挙句の果てには、力仕事はいつも私に押し付けるし!」

エルフ「女の子をもっとやさしく扱うべきです!がっかりです!」

盗賊「……」





109:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:46:04.03 ID:VNiWP9380

エルフ「さらには、セクハラまがいな事も!」

盗賊「!……なになに?」

エルフ「……なんで、そこだけ食いつくんですか?」

盗賊「続けて!」

エルフ「……この前の宿屋で、お風呂から戻ってきたら」

エルフ「私のパンツを舐めてました」

盗賊「は?」

エルフ「しかも一生懸命に」

盗賊「(なんかお兄さんの評価が落ちた)」





111:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:48:27.12 ID:2s9N0WGd0

なにかの間違いだよな?そうだと言ってくれ





110:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:47:13.09 ID:1uk9Hy700

がっかりだな





112:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:48:36.81 ID:Cb9eToFY0

がっかりだよ!





113:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:50:05.80 ID:4JVr+1gA0

そこだけ男らしいな





114:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:50:49.20 ID:VNiWP9380

エルフ「最初は何事かと思いました」

エルフ「でも本人はこう言ってました」

エルフ「『うるさい、俺は男だ!しょうがないだろ!』って」

エルフ「さらに『お前がいると、性欲を発散させる時間が無いんだ!』って」

盗賊「(ああ、お兄さんなりにガマンしてるんだ)」

エルフ「……たまにお風呂覗くし」

盗賊「(……襲われないだけマシでしょ)」





115:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:51:17.39 ID:hLvlQVgk0

やめろよ冗談だろ





116:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:51:32.78 ID:1uk9Hy700

それはちょっと…





117:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:56:31.40 ID:BaprSD+D0

変態紳士でもいいじゃない!!





120:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:58:02.64 ID:VNiWP9380

盗賊「……誘惑した事はないの?」

エルフ「……一回したことあります」

盗賊「意外だね」

エルフ「一度、下着姿のまま、お礼がしたいって誘惑してみました」

エルフ「そうしたら、ヒーラーさん突然どっかに行ってしまいました」

盗賊「(お兄さん、一線は越えたくないのかな?)」

エルフ「あの人は多分、他人を傷つけたくはないんでしょう」





121:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/20(月) 23:58:16.66 ID:/tKLGYkM0

ヒーラーの株価高騰が激しい





123:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:00:00.29 ID:wSNGgjo90

ヒーラーさんまじ紳士





124:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:01:13.31 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「……まあ、分かるよそれは」

エルフ「あっ、話していたら暗くなっちゃいましたね」

盗賊「ん?宿に戻るの?」

エルフ「ええ、早くしないと私の下着が全て唾液塗れになりますから」

盗賊「……早く戻りなよ」

エルフ「ええ、また明日!」トコトコ

盗賊「……来なくていいのに」





125:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:06:55.13 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「お頭」スッ

ギルド長「おっ?なんだ、同じ金額じゃないか」

盗賊「どうやら、占いは外れたみたいだね」

ギルド長「だから言ったろ?占いなんか信用するなと」

盗賊「……そうだね」

ギルド長「ほれ、今日の分け前だ」スッ

盗賊「あれ?一割増えた?」

ギルド長「……最近がんばってるからな」





128:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:10:27.48 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「……ありがと」

ギルド長「ふん!……さっさっとガキは寝ろ!」シッシッ

ガチャ

部下「お頭!少し話しが!」

ギルド長「騒がしい……なんだ?」

部下「はい、どうやら憲兵が最近、俺達の事を嗅ぎまわっているみたいで」

ギルド長「なんだと……対策でもたてるか」

盗賊「お頭?」

ギルド長「まだいたのか、ガキは寝てろ!」グイッ

盗賊「ちょ!?なにも無理やり追い出さなくても!」





131:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:21:23.27 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「(お頭が気前いいなんて珍しいな)」

盗賊「(……まあ、お兄さん達からもらったお金だけどね)」

盗賊「(お兄さん達に会ってからはイイ事が続くな……)」

盗賊「……寝よう」

盗賊「zzz」スースー

__________
_____
__






132:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:21:49.27 ID:ZdAMQIHO0

_________

少女「……」

「残念ながら、この子の両親は瓦礫の下敷きになったみたいで」

「かわいそうに、まだこんなに幼いのに」

少女「……」

「でも、うちは家計が苦しいから引き取れないね」

「助けてあげたいけど、うちもね」

少女「(偽善者め)」

少女「(結局、哀れむだけで何もしないじゃないか)」

少女「(汚い奴ら……)」





134:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:24:24.01 ID:ZdAMQIHO0

少女「……」コソコソ

「おいっ、うちの商品を返しやがれ!」

少女「!?」ダッ

「遅いんだよ!糞ガキ!」ガシッ

少女「(しまった!?)」

「ふざけんなよ!」バキッ

少女「ギャッ!?」ドサッ

「この程度済むと思うな!」ドカッ ドカッ

少女「(ガマン、ガマン!)」ドカッ バキッ





135:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:27:13.81 ID:ZdAMQIHO0

「ここまでにしてやる」トコトコ

少女「……」ボロッ

少女「(もうやだ)」

少女「(なんで、こんな目に会わなくちゃいけないの?)」

少女「(……こんな糞みたいな世界)」


ギルド長「あ?なんだこのボロ雑巾は」

少女「……」

ギルド長「邪魔だ、どけ」

少女「……どかせば?」





138:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:35:00.22 ID:ZdAMQIHO0

ギルド長「なに言ってんだお前?」

少女「……世の中、弱肉強食」

ギルド長「は?」

少女「……あたしみたいな弱者は消えるんだ」

ギルド長「……」

少女「……早くしてよ」

ガシッ

少女「痛っ!?……攫う気?」





139:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:35:27.18 ID:ZdAMQIHO0

ギルド長「お前みたいなガキが悟ってんじゃねえ」

少女「……」

ギルド長「なに自分で、弱者とか決め付けてるんだ?」

少女「……」

ギルド長「弱者なら弱者なりに足掻いて、強者になればいいじゃねえか」

少女「えっ……?」

ギルド長「自分で盗りたいものはとればいいじゃねえか」グイッ

少女「痛っ!?」ドサッ





140:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:35:47.62 ID:ZdAMQIHO0

ギルド長「……力が欲しいなら、街のはずれに来い」

少女「はい?」

ギルド長「強者になりたいならな」トコトコ

少女「……」

_________
_____
__






141:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:38:00.80 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「……懐かしい夢を見た」

盗賊「……変な気分」

盗賊「……宿屋の裏に行こうかな?」





144:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:43:25.70 ID:ZdAMQIHO0

トコトコ

盗賊「……」

盗賊「うん?なに?あれ……」


憲兵隊長「ここら辺付近に、盗賊ギルドがあると聞いている!」

憲兵A「はい、どうやらそのギルドの一員と言う男に金掴ませたら、情報を吐きました!」

憲兵隊長「よし、引き続き捜査だ!」

オォー!


盗賊「……お頭に!」ダッ

憲兵A「ん?そこの嬢ちゃん」

盗賊「ヒッ!?……なに?」





145:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:48:48.89 ID:ZdAMQIHO0

憲兵A「ここら辺で、怪しい集団を見かけたりはしなかったかい?」

盗賊「……知らないや」

憲兵A「そうかい、この辺は盗賊共がいるらしいから、気をつけろよ?」

盗賊「……うん」

憲兵A「止めて悪かったな」スタスタ

盗賊「どうしよう、憲兵がうろついてるから迂闊には戻れないし」

盗賊「……どこか行くまで時間を潰そう」





147:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:52:47.42 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「よう」

エルフ「こんにちは」

盗賊「……お兄さん、二度と来ないでって言ったよね?」

ヒーラー「聞いてない」

盗賊「……」

エルフ「まあまあ、お話しましょうか」

ヒーラー「ほれ」スッ

盗賊「いつもの倍だね?」

エルフ「今日は二人ですから」





148:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 00:55:54.93 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「……別にあたしはお悩み相談室ではないんだけど」

ヒーラー「そういうな」

盗賊「……まったく」

エルフ「では、どんな事を」

盗賊「ねえ、お兄さん?」

ヒーラー「ん?」





150:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:00:45.62 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「今まで、エルフちゃんのパンツを何枚舐めたの?」


男「ん?ああ、それなら

現在 126枚目 その内の34枚は舐めすぎて、破れてしまった

これまでのおパンツ代はおよそ 3150枚

記録は日々更新中である」


エルフ「」

盗賊「流石にないわ」





152:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:05:19.68 ID:ZdAMQIHO0

エルフ「それより今、ちゃんって」

盗賊「……まあ、お前とかよりはマシでしょ?」

エルフ「っ……ううっ」ブワッ

盗賊「え!?どうしたの?」

エルフ「っ!いえ、いままで故郷だと 姫 とか お嬢様としか呼ばれたことが無いんですよ!」

盗賊「……そりゃ苦労したね」

エルフ「ええ!とても嬉しいです!」

ヒーラー「……げへへ、エルフちゃん!」

盗賊「きもっ!?」





153:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:08:13.46 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「きもいとはなんだ、きもいとは」

盗賊「……なんかお兄さん、最初の時のほうがかっこよかったような」

エルフ「いつも、こんな感じです」

盗賊「……つらいね」

エルフ「……ええ」





155:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:10:35.67 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「ん、そうだ!ねえお兄さん、エルフちゃん!」

ヒーラー「どうした?」

エルフ「?」

盗賊「二人は付き合ってるの?」


ヒーラー「それはない」

エルフ「それはないです」


盗賊「……そう」





157:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:14:04.78 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「こんな暴力女は考えられないな」

エルフ「こんな、他人任せのチキンさんとはちょっと」

ヒーラー「なんだと?」イラッ

エルフ「やりますか?」

盗賊「ベットの上で?」ニヤニヤ

エルフ「なっ!?///」カアッ

ヒーラー「いいぜ!かかってこいよ!」

盗賊「……お兄さんはノリノリだね」





160:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:18:19.50 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「というか、お兄さんヤる気はあるの?」ニヤニヤ

ヒーラー「……実はない」

盗賊「……男らしくないね」

ヒーラー「まあな、実際これでもコイツはお姫様だ」

エルフ「……」

ヒーラー「そんなお姫様に、俺みたいな人間が体を重ねてみろ」

盗賊「まあ、種族間で問題にはなるね」

ヒーラー「だろ?面倒事は嫌いだ」





161:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:23:41.98 ID:ZdAMQIHO0

エルフ「……そうですね」

盗賊「あーあー、悲しませたー」

ヒーラー「……悪い、そんなつもり言ったんじゃないんだけどな」

エルフ「……別に分かってますから」

盗賊「二人を遮る壁は種族の違いねぇ」フムフム

エルフ「……」ションボリ

ヒーラー「なぜそこまで落ち込む」

盗賊「お兄さん、理解してよ……」





162:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:26:27.77 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「ん?こいつの気持ちは理解してるぞ?」

盗賊「は?」

ヒーラー「まあ見てろ」

ヒーラー「……おい、エルフ」

エルフ「……なんですか?」

ヒーラー「顔、あげろ」

エルフ「……?」スッ


チュ

盗賊「」





163:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:29:59.13 ID:ZdAMQIHO0

エルフ「なっ!?/////」

ヒーラー「まあ、こういう事だ」

盗賊「……よく、性欲を抑えられるね」

ヒーラー「……色々がんばってるんだぞ?俺は」

盗賊「ふーん」

エルフ「////」

盗賊「エルフちゃん、動かないよ?」

ヒーラー「頭がショートしたんだろ?」





165:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:40:10.75 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「……やっぱり、お兄さん達面白いね」

ヒーラー「そうかい」

盗賊「おっと、だいぶ暗くなってきたね」

エルフ「////」

ヒーラー「もう帰るのか?」

盗賊「まあね、少し心配事もあるし」

ヒーラー「?」

盗賊「ばいばい」トコトコ

ヒーラー「……来ないでとは言わないのか」

エルフ「////」





166:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:43:05.63 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「なに、これ?」


部下「」


盗賊「なんで?皆倒れてるのさ?」

盗賊「なんで?ギルド内もめちゃくちゃだし」

盗賊「お頭の姿も……」

盗賊「……昼の憲兵の話」

盗賊「……やられたの?ここは」





167:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 01:43:36.16 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「……お頭」

盗賊「いつもこの机に足をかけて」

盗賊「私をよく怒鳴ったっけ?」

盗賊「お前は役に立たないグズだって」

盗賊「……大丈夫」

盗賊「あのお頭が簡単に捕まるわけない」

盗賊「お頭は強者なんだよ?」

_________
______
___






174:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:35:37.96 ID:ZdAMQIHO0

憲兵隊長「これより、この街の付近で活動していた極悪ギルドを処分する」

「おいおい、朝から処刑かよ」

「いやーこれからは安心して暮らせるな」

「盗賊なんて、野蛮よねえ」

盗賊「(まさか)」

憲兵A「ほら!早く処刑台へ歩け!」グイッ

ギルド長「……ふん」

盗賊「……お頭?」





175:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:36:24.91 ID:ZdAMQIHO0

ギルド長「はやく始めろ」

憲兵隊長「……意外と潔いな」

ギルド長「別に助けは期待していない」

憲兵隊長「……えーこの者はー、この街の周辺で盗賊ギルドをー」


盗賊「……」

____________
_______
___






178:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:42:15.47 ID:ZdAMQIHO0

ギルド長「……長い話は終わりか?」

憲兵隊長「ああ、これからお前を処分する」

ギルド長「……このロープに首をかければいいんだな?」

憲兵隊長「そうだ」


ギッ ギッ ギッ  

キュル

ギルド長「はやくしろ」

憲兵隊長「……ああ」


盗賊「……お頭」





179:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:43:17.47 ID:ZdAMQIHO0

ギルド長「……ん?」チロッ

盗賊「(っ!?目が会った!?)」


憲兵隊長「これより執行する」

ギルド長「……俺は弱者だな」

憲兵隊長「何を言っている?」

ギルド長「よく聞け!俺は所詮、弱肉強食のなかの弱者に過ぎなかった!」

盗賊「(お頭!?)」

ギルド長「だが、弱者は弱者でも!生きていれば強者になるやつもいる!!」

盗賊「!」





180:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:43:57.67 ID:ZdAMQIHO0

憲兵隊長「お前何を!!」

ギルド長「いいか!お前は生きろ!弱者の道には走るな!強者になれ!」

憲兵隊長「だまれ!」グイッ


ガタンッ


ギルド長「」


盗賊「!?」





181:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:45:35.99 ID:ZdAMQIHO0

「うわ!あの憲兵いきなり殺すなよ!ビックリするわ!」


盗賊「っっ!!」ダッ


エルフ「あれ?ヒーラーさん、あれ盗賊さんではないですか?」

ヒーラー「ん、アイツ全力疾走してなにかあったのか?」

エルフ「そういえば、昨日心配事があるとか」

ヒーラー「……」

エルフ「追いますか?」

ヒーラー「まかせる」

エルフ「はい!」ダッ

ヒーラー「……今、処刑されたギルドの長ってもしかして、あいつのギルドか?」





182:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:48:37.66 ID:ZdAMQIHO0

ポツポツ


盗賊「(お頭が死んだ!お頭が!)」ダッダッダッ

盗賊「(嘘つき!なにが強者だ!結局犬死しただけじゃん!!)」

盗賊「(……でも、これであたしは自由なのかな?)」

盗賊「(そうだよ!うざいお頭もいなくなったし!)」

盗賊「(いなく……なって)」ジワッ

盗賊「っうわあああああああああああ!!」ブワッ





183:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:49:02.91 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「ああああああああああああ!」ドシャ

盗賊「(親が死んだ時も泣かなかったのに、なんで!)」グスッ

盗賊「お頭あああああああああああああああ!!」

盗賊「(なんで!こんなに悲しいの?)」

ウアアアアアアアアアアアアアアアアア!!


エルフ「……」





184:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:51:04.27 ID:ZdAMQIHO0

ザアアアアアアアアアアアアアアア

盗賊「(雨……)」

盗賊「……嫌な気分も落ちてゆくね」ポトポト

盗賊「……あたしらしくない」ゴシゴシ

盗賊「……さあ、前向きに!っ!?」グラッ

エルフ「盗賊さん!」ガシッ

盗賊「あっ……エルフちゃん……」

エルフ「ごめんなさい、その、見ちゃいました」





185:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 02:52:01.24 ID:ZdAMQIHO0

エルフ「ここだと、濡れちゃいますよ?」

盗賊「……構わない」

エルフ「駄目です!ちょっと来てください!」グイッ

盗賊「ちょっと!?引っ張らないでよ!」

エルフ「来なさい!」グイッ

盗賊「!?」





186:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:01:11.40 ID:ZdAMQIHO0

エルフ「ヒーラーさん」

盗賊「……」

ヒーラー「話はだいたいわかるよ」

盗賊「……」

ヒーラー「ここじゃあれだ、宿屋に行こう」

盗賊「……うん」ヨロッ

ヒーラー「……」スッ

盗賊「?」





187:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:02:24.59 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「疲れてるだろ?手につかまりな」

盗賊「……うん」

ギュ

ヒーラー「……」トコトコ

盗賊「(お兄さんの手、暖かい)」

盗賊「(なんだろ?優しいぬくもり?)」

盗賊「(心の奥に溶けていく感覚)」

エルフ「……」トコトコ





188:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:06:26.35 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「ほれ、タオルだ」スッ

盗賊「うん」パシッ

エルフ「……大丈夫ですか?」

盗賊「ごめんね?心配かけて」

ヒーラー「大丈夫なら、手を離してほしいな」

盗賊「……ごめん、お兄さん、胸借りるよ」ギュ

ヒーラー「は?お前何して……」

盗賊「…っう……う……う」グスッ

ヒーラー「……ったく」

エルフ「……今は泣いたほうがいいですよ?盗賊さん?」

_____________
_________
____





189:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:07:29.13 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「で」

エルフ「あの後、盗賊さん泣きつかれて寝たはずなんですけどね」

ヒーラー「あいつ、朝になったら消えたんだけど」

エルフ「ヒーラーさんの通帳と共に朝になったら消えましたね」

ヒーラー「……手紙だけ残してな」





190:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:09:41.60 ID:ZdAMQIHO0

お兄さん。

エルフちゃん。

あたしもうここを出発する。

ここには、あたしがギルドに所属していた痕跡もあるし。

いつか憲兵につかまりそうだからね

じゃあ、またいつかどこかで


後、お兄さん。

お金は貰った。





191:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:10:05.81 ID:ZdAMQIHO0

ヒーラー「ったく、ちゃっかりしてんなアイツ」

エルフ「ふふふ、ですね」

ヒーラー「お前……金盗られたんだぞ?」

エルフ「いいじゃないですか、また稼げば」

ヒーラー「……商売はしないよ」

______
____
__






192:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:13:10.92 ID:ZdAMQIHO0

盗賊「ギルドがつぶされて、もう3ヶ月か」

盗賊「時間が経つのは早いねぇ」

盗賊「……今は各地を転々と、旅をしているけどね」

盗賊「たまには、旅をするのもいいね」

盗賊「まあ、お金はお兄さんから盗ったお金があるから大丈夫だけど」

盗賊「……あそこの酒場でもはいるか」





193:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:13:37.17 ID:ZdAMQIHO0

ワイワイガヤガヤ

盗賊「お酒」

店主「嬢ちゃん、そんな歳じゃないだろ?」

盗賊「……」スッ

店主「いっ!?……こんだけの大金だ、いいだろう」

盗賊「お金って素晴らしいよね」

盗賊「……ん?」





195:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:19:59.15 ID:ZdAMQIHO0

ワイワイガヤガヤ

ヒーラー「混んでるな……」





盗賊「あっ、ヒーラーのお兄さんだ!」

ヒーラー「おっ!久しぶりだな」





196:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:20:57.03 ID:ZdAMQIHO0

ねえお頭

あ?なんだ?小娘?

本当の強者ってのは何かな?

……少なくとも、人に言われなくても動けるやつか?

ふうん、あたしもなれるかな?

馬鹿いえ、右も左も知らない糞ガキには無理だ

……いつか見返してやるから

ははは!そうか!小娘にしては面白いこと言うな!

馬鹿にしないでよ!

出来るものならしてみろってんだ!



盗賊「お頭、あたし、お頭がいなくても、生きてゆくよ」

盗賊「お頭がなれなかった強者に、絶対になるよ」


終わり





197:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:23:07.36 ID:5ZPCc+Vs0

おつ





199:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/02/21(火) 03:28:55.18 ID:jU2+BWJ/0

乙でした








  

【 関 連 記 事 】


いままでの話と矛盾多すぎ
偽物か?
[ 2012/03/01 22:59 ] [ 編集 ]
いままでの話と矛盾多すぎ
偽物か?
[ 2012/03/01 23:00 ] [ 編集 ]
いままでの話と矛盾多すぎ
偽物か?
[ 2012/03/06 13:56 ] [ 編集 ]
もっとみたかったな
[ 2013/06/21 18:37 ] [ 編集 ]
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