*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ SS 総評 ・*:.。. .。.:*・゜゚・*
【まおゆー@管理人】
オーディション自体が苦手な管理人でございます。試されるとか試験とか嫌いです。
アイドルたちなら慣れているので平気なのでしょうか。試験無しで合格できないかなぁ乙!
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:08:51.39 ID:4dLIRzA3O
765プロ事務所
真「うわっ、雪歩、なんでそんな部屋の隅に座り込んでるの?」
雪歩「グスッ…ヒグッ…きょ、今日はオーディションで…」
真「な、何で泣いてるの?雪歩はBランクなんだから、もうオーディションなんて慣れっこでしょ?」
雪歩「ち、違うの、真ちゃん……その……」
雪歩「きょ、今日受ける会社が怖くて……」
真「?」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:15:07.09 ID:4dLIRzA3O
オーディション待合室
真「へー、ここの会社のアイドル募集のオーディションに昔受けたことあるんだ」
雪歩「765プロの時に勝手に応募した友達とは違う子が前に応募してね……」
雪歩「真ちゃん、ありがとう。ついてきてもらって……ごめんね?」
真「今日の仕事は朝に終わったから大丈夫だよ。というか、何で怖いの?ここの会社?」
雪歩「そ、それはね……」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:22:12.61 ID:4dLIRzA3O
オーディションの面接官が年寄りな人でね
ギロっとした目つきがとても怖かったの
それだけじゃなくて、
審査結果も口で言わないで、
札を挙げて結果を伝えるから
何だか人間味がなくて……
凄く怖くて……
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:26:10.33 ID:4dLIRzA3O
真「う~ん、目つきが怖いのは、確かに緊張しちゃうな。」
雪歩「それに寡黙な人だったから……何を考えてるかわかんなくてドキドキしちゃって」
真「でも、年寄りの人だったら、もう引退して他の人が審査するかもしれないよ」
雪歩「そ……そうかな……」
真「それに雪歩は昔、そのオーディションを一応全部やり遂げたんでしょ?今日も大丈夫だよ。」
雪歩「ま……前の時は、詩が書いてたから……」
真「詩?」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:33:21.19 ID:4dLIRzA3O
私から見て真正面の壁に、詩が書いててね
その詩がいい詩がすごくいい詩でね
勇気が出てきて、最後までなんとかやり遂げることが出来たの
これが影響して、ポエム作りが好きになったりして…
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:46:49.90 ID:4dLIRzA3O
真「へぇ~、そうだったんだ…まだその詩が書いてあったらいいね!」
雪歩「うん!そしたらまた…頑張ってやり遂げそうなきがする」
受験番号72番、おぎっ……萩原雪歩さーん
真「ほら、雪歩!呼ばれたよ!」
雪歩「うっ、うん!がんばってくるね!」
真「うんっ!行ってらっしゃい!」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 14:51:07.21 ID:4dLIRzA3O
面接室前
雪歩「うん…大丈夫だよね。やっぱ、真についてきてもらって正解だった」
雪歩「もう何が来ても大丈夫。不安なんてないよ」
雪歩「スゥーッ……ハァーッ……よし!」
雪歩「し、失礼しますぅ!」ガチャッ
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:09:00.45 ID:4dLIRzA3O
老人「ハァーッ………、ハァーッ………、ハァーッ………、ハァーッ…………」ゼェゼエ
助手「ほら、来ましたよ先生。」
老人「ハァーッ…………うっ…ハァーッ…………」ゼェゼエ
雪歩「…………」
雪歩(不安ですぅ…………)ズゥーン
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:17:20.44 ID:4dLIRzA3O
雪歩「ど、どうも、萩原雪歩ですぅ」
雪歩(なんでこの人引退してないんですか!?もう息切れまくりじゃないですかぁ!!)
老人「ハヒィーッ…ハァーッ!…………ハヒィーッ」ゼェゼエ
助手「はい、何です?」
老人「ハヒィーッ…ハァーッ!」ゼェゼエ
助手「よろぴくってさ」
雪歩(なんで息切れしてるのに陽気な態度なんですかぁ!?)
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:21:16.69 ID:4dLIRzA3O
老人「ハッ……ハァーッヒィーっ!」ゼェゼエ
助手「では、萩原さん、こちらへ」
雪歩「はっはいぃ!」タタタ
老人「ハヒィーッ…ハァーッ!」ゼェゼエ
助手「では、曲を流しますので、パフォーマンスをお願いします」
雪歩(うぅ…大丈夫かなあの人…何処かに入院したほうがいいのに…)
雪歩「よ、よろしくお願いします」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:27:59.03 ID:4dLIRzA3O
オイカケテーニゲルフリーヲシテ
雪歩(あ、あの時みたいに、鋭く睨みつけてないかなぁ……)チラッ
老人「…………………はヒィ」
雪歩(あ、あれって…睨んでるっていうか……その……ま、瞼がたるんでて、見ているのかさえわかんないよぅ)
老人「…………………ハヒィーッ」タルーン
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:33:57.57 ID:4dLIRzA3O
ミライーガーハジマルゥー
雪歩「お、終わりですぅ」
助手「では先生、審査の結果を」
老人「…………ハヒィーッ!」
助手「え?…本当ですか?」
雪歩「あ、あの、なんて……?」
雪歩(というか何でわかるんだろぅ、この人)
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:39:25.30 ID:4dLIRzA3O
助手「瞼のたるみで見えんかったって」
雪歩(何やってるんですかぁぁぁぁあ!)
助手「あちゃー、先生、もう今日は休みますか?」
老人「ハヒィーッ!ハヒィーッ!ハヒィーッ!………ハヒィーッ」ゼェゼエ
助手「セロハンテープで瞼を引っ張って見るからもう一回パフォーマンスしてって」
雪歩(もう休んでくださいぃぃぃ!)
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:43:39.25 ID:4dLIRzA3O
助手「じゃ、曲流すよー」
1、2、3、ヴァイ!
雪歩(め…面接官は……)チラッ
老人「………………」ギョロッ
雪歩(うわぁぁぁぁぁあ!本当にセロハンテープで瞼引っ張ってギョロ目で見てくるぅぅぅぅぅう!)
老人「…………」ギョロギョロ
雪歩(こ、怖いですぅぅぅぅぅう!前の睨みつけより倍怖いですぅぅぅぅぅう!)ガクガク
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:49:53.45 ID:4dLIRzA3O
雪歩(こ、怖いようぅぅぅぅぅうまことちゃんんんんん!助けてまことちゃーん!!)ガクガク
助手(すごい揺れてるなあの子)
老人「………………」ギョロギョロ
タカミヘ!
雪歩「お、終わりましたぁ……」
助手「さぁ、終わりましたよ、先生、審査結果を」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:54:28.54 ID:4dLIRzA3O
老人「ハヒィーッ!ハヒィーッハァァァーー!」ゼェゼエ
助手「先生、ほら、パネルがあるから、結果を萩原さんに伝えて」
雪歩(結果を聞くのが怖いうえに、あの人も怖いようぅぅ……ん?)
雪歩(あ、あの審査員の後ろにある文字は)
雪歩(も、もしかして、あの時の詩!?)
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 15:56:59.52 ID:4dLIRzA3O
雪歩(よ、よかったぁ、まだけされてなかったんだぁ!)
雪歩(内容は覚えてないけど、素敵なものだったのはわかってる!)
雪歩(あれを見て、緊張を吹き飛ばしますぅ!)
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:02:22.23 ID:4dLIRzA3O
旅に出て
素敵な出会いをしよう
決してあなたは一人じゃない
敵なんていない
孤独じゃないよ
ロングシャツ着て
さぁ、行こう
レールに乗って
ルートをまっすぐに
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:04:42.83 ID:4dLIRzA3O
雪歩(うん、やっぱり素敵な詩……ん?)
雪歩(な、なんか、詩の最初の文字に丸が付けられてる)
雪歩(えっと……続けて読んだら……)
た
す
け
て
こ
ろ
さ
れ
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:12:11.65 ID:HKheUAOQO
ヒエッ…
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/07/09(水) 16:17:25.62 ID:V4EjGplc0
唐突なロングシャツ
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:26:52.23 ID:P/A5+rLs0
雪歩「お……おびゃぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!」
助手「はっ……萩原さん!?どうしましたか!?」
雪歩「い、嫌ですぅぅぅぅぅう!殺されたくないですぅうぅぅぅぅぅう!」ダッ!
助手「は、萩原さん!待って!先生がまだ結果をいってないよ!」
雪歩「聞きたくないですぅぅぅぅぅう!」
助手「バッキャロウ!!!」
雪歩「!?」
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:33:19.80 ID:4dLIRzA3O
助手「先生を見ろぉ!!」
雪歩「………?」
老人「ハヒャーッ……ハッ……ハヒャーッ……ハヒッ!」ゼェゼエ
雪歩(め……面接官が……頑張ってパネルを持とうとして、私に結果を伝えようとしてる……)
雪歩(なのに……私ったら………)
助手「見たかい、萩原くん。」
雪歩「………はい」
助手「先生は言おうとしてるんではなく、パネルで伝えようとしてるんだから、『聞きたくない』はおかしいよ」
雪歩「あぁ、そこ」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:44:49.78 ID:4dLIRzA3O
助手「ほら、先生もノロノロしないで、後つっかえてんだから。」
雪歩(スパルタな人ですぅ……)
老人「ハヒィーッ………ハヒィーッ………ハァァァーー!持てんわい」ゼェゼエ
助手「あー、ほら、持てないなら無理しないで、休んでくださいよ。萩原さんの結果は僕が伝えますから」
雪歩(そ……そうです!!ゆっくり休んでくださいぃ!)
老人「ハヒィーッ………ハヒィーッ………まだ口があるわい……」ゼェゼエ
雪歩(えぇえぇえぇえ!?)
助手「先生……」ホロっ
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:48:38.55 ID:4dLIRzA3O
老人「はぁっ…はぁっ………はフゥ…ふゴッ」ゼェゼエ
助手「おぉ…!パネルを口でくわえた!」
雪歩(うぎゃぁぁぁぁぁぁぁあ!ヨダレがダルんダルんですぅぅぅぅぅう!)
老人「ハヒィーッ………うっうっ……ジュルっ………ふうぅ!」ゼェゼエ
パネルを持ち上げた面接官。
雪歩「けっ……結果は?」
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/07/09(水) 16:52:18.43 ID:4dLIRzA3O
『まぁまぁ。ギリ合格レベル』
雪歩「……………」
助手「……………」
老人「ハヒィーッ………ハヒィーッ………」ゼェゼエ
静寂が面接室を包み込んだ
終わろう
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL):2014/07/09(水) 17:39:16.04 ID:rHhVMTk20
ピューと吹くジャガー懐かしいなあ
元スレ:雪歩「うぅ…ここの会社のオーディションは苦手ですぅ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404882213
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