*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ SS 総評 ・*:.。. .。.:*・゜゚・*
【まおゆー@管理人】
お金が一番大事なら、お金を使えないだろ、と論破しているコピペが真っ先に頭に浮かびましたが。
そのようにちゃかしている場合ではありませんでした。臨場感が凄い、躍動感が凄い、物語の構成が凄い!
これはSS至上の歴史に残る作品といっても過言では無いかもです。ホントに乙☆でした!
1: ◆yufVJNsZ3s:2014/05/13(火) 21:52:27.70 ID:sWnNovzn0
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傭兵「七百万だ。それ以上はまからん」
目の前の傭兵さんは言いました。きっぱりと。そりゃもう、きっぱりと。
酒場の椅子に座って、体はこちらに向けていますが、左手は丸テーブルの上のエールのジョッキから決して離そうとはしていません。飲酒を続けたいがために適当な返事をしているのではないはずです。……たぶん。
ひとを何人か殺しているふうな顔がわたしをじっと見るものですから、思わず錫杖を握る手に力を籠めました。
だめです。しっかりしてください、わたし。この方がこの辺りでは最も腕が立つと、斡旋所の方もおっしゃっていたじゃありませんか。
酒場は殆どのテーブルが埋まっています。こちらに意識を向けている人はいません。いたとしても、傭兵さんの一睨みでそっぽを向いてしまうのでした。
誰かに助けてもらおうだなんてこれっぽっちも思ってはいませんでしたが、流石に少し、心細くもなります。
僧侶「そっ、それにしても、七百万なんて!」
傭兵「一日七十万。十日で七百万。寧ろ安いもんだと思うがな。十日を超えたらその分は差っ引いてやるって言ってるんだ」