*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ SS 総評 ・*:.。. .。.:*・゜゚・*
【まおゆー@管理人】
主題歌の鳥の歌は超名曲。一度は聞いて欲しい。あぁ~懐かしいんじゃ~!
初めてプレイしたのはもう何年前になるのか。切ない物語に涙した思い出が蘇る乙!
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/03(金) 23:12:13.37 ID:XymKQvJB0
物置小屋
国崎「……」クカー
観鈴「住人さーん?もう朝ですよー。朝ごはん食べませんかー?」
国崎「んん…ラーメンセット…っ」
観鈴「流石に今から作れないよ…あっ、何か落ちてる」
ガサッ
観鈴「国崎さんの袋から出てきちゃったのかな…」
ペラッ
観鈴「なになに……ッ!?」
ドンガラガッシャーン
国崎「うおっ!?ど、どうした何が起こった!」
観鈴「…っ」サッ
国崎「ん?今背中になにを隠した?」
観鈴「な、なにも無いですよー……」
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/03(金) 23:16:08.34 ID:XymKQvJB0
国崎「いいから見せてみろって…」
観鈴「い、いやです!」
国崎「……」
観鈴「…がお……」
ペシッ
観鈴「いたっ」
国崎「わかったよ、そこまで嫌がるんなら無理には見ねえ。だけど、どうしても困ったらちゃんと言うんだぞ?」
観鈴「う、うん!じゃあ朝ごはん出来てるから!」
国崎「おうっ…また蝉とか入ってないだろうな?」
バタン
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/03(金) 23:24:53.06 ID:XymKQvJB0
学校
観鈴(どうしよ…流れで持ってきちゃったけどこんなの住人さんは……)
観鈴「……やっぱり正直に言った方がいいよね。今から謝ればきっと許してくれるはず…」
…………
………
…
夜
観鈴「住人さん、住人さん」
国崎「んー?」モグモグ
観鈴「こ、こんなの小屋で見つけちゃった……」
国崎「おっ、お前これは……っ!!」
観鈴「み、見なかった事にしよう…。住人さんは見られなかった事にしよう、オーケー?」
国崎「そんな訳あるか!勝手に人の物盗み見しやがって、俺はこの家を出て行く!」
観鈴「ゆ、住人さーん!」
…
……
………
観鈴(なんて事に……)
観鈴「やっぱり言うのはダメかな…」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/04(土) 21:32:25.74 ID:qOtbi3Fs0
キーンコーン
往人「おう、帰るぞ」
観鈴「うん…」
観鈴(誰かに相談した方がいいのかなぁ…)
ガサッ
ポテト「ペコー!」
往人「うおっ!?」
観鈴「あっこのお犬さんは…」
佳乃「ごめーん!ちょっと捕まえてー!」
往人「佳乃?お前学校はズルか?」
佳乃「もー酷いな星人2号は!ただのサボりだよ」
観鈴「佳乃さん、ちょっと来て!」
佳乃「お、おおっ?」
往人「あっ、おいどこ行くつもりだ!?」
佳乃「ど、どうしたの?珍しいね話しかけてくるなんて」
観鈴「佳乃さん、私困ったことがあるの」
佳乃「へぇー、そんな事があったんだね」
観鈴「どうすればいいのかなぁ…」
佳乃「そういう時は相手にそれとなく注意すればいいんだよっ!例えば~」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/04(土) 21:42:46.92 ID:qOtbi3Fs0
夜
観鈴「往人さん」
往人「んー?」パクパク
観鈴「私ね、えっちなのは苦手かなって」
往人「ブッ!」
観鈴「ひぁっ」
往人「急に何をいいだすんだお前は!」
観鈴「ごっ、ごめんなさい!」
往人「学校でなにかあったのか!?」
観鈴「ううん、そんなんじゃないの。ちょっとね…」
往人(あいつが珍しく悩んでる…こいつは嘘を吐いてる顔だな……)
往人「観鈴!」ガシッ
観鈴「なっ、なに?」
往人「気に食わん野郎がいたら俺がぶっ飛ばしてやるぞ!」
観鈴「だから大丈夫だってば!」
往人「本当に本当か?」
観鈴「ぶいっ」
往人「そうか…とにかく今日は寝るからな」
観鈴「あっ、うん…にはは……」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/04(土) 22:02:41.11 ID:qOtbi3Fs0
観鈴(結局また言えなかったな…お母さんに相談しよっと)
往人(こういうことは晴子に相談した方がよさそうだな)
夜
観鈴「ねえお母さん」
晴子「なんやー?」
観鈴「実は…」
晴子「ほぉ…まあ、あいつも男やしそれが普通やろ」
観鈴「こんな本なんだけど…」
サッ
晴子「あっ」
観鈴「えっ?」
晴子「…………これ私が拾った奴やん…あちゃー、あっこ置きっ放しなん忘れとったわ…」ボソッ
観鈴「どしたの?」
晴子「ああいや何でもないわ!ええか?観鈴ちんは気にせんでええよ、私があいつに上手く言っとくからな!もうはよ寝た方がええでー」
観鈴「う、うん…」
観鈴(よくわかんないけどこれで一件落着かな?)
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/04(土) 22:13:05.80 ID:qOtbi3Fs0
観鈴「お休みなさーい…」
パタン
ガラッ
往人「おい晴子、少し相談がある」
晴子「なんやお前もか」
往人「って事はやはり観鈴も悩んでるんだな?…実はな」
往人「って事があった。俺は多分学校でイジメかなんかが起きてると踏んでるんだが…」
晴子「成る程なぁ…」ニヤニヤ
往人「なに笑ってやがる!」
晴子「いやな、私はあの子の学校の事は基本ノータッチなんや、強い子やし自分でなんとかするやろ。それに多分悩んでるのは他の事やと思うわ」
往人「なんだと…?」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/04(土) 22:29:44.48 ID:qOtbi3Fs0
晴子「実はあの子なぁ…お前を起こす時寝言聞いてもーたらしいんやわ」
往人「俺の寝言…?」
晴子「『観鈴ー好きだー胸触らせてくれー』」
往人「!?」ガタッ
晴子「『相変わらずいい尻してるなー』」
往人「俺はそんな事言わねえよ!というかんな夢見るかっ!」
晴子「人は夢の事なんかすぐ忘れるやろ?自分にも人並みの性欲っちゅうんがあるって事や」
往人「くそっ…だがそれなら辻褄が合うな、訳が分からない台詞もそれが原因か……」
晴子「まっ。私は関係ないから自分らで解決しーやー?もう寝るからお前もあっち行け」
往人「あ、ああ…」
バタン
晴子「……これは面白いことなるで…」ニ
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/05(日) 21:52:48.12 ID:AhiOW8T70
朝
シーン
往人「……」
観鈴「……」
往人「み、観鈴…」
観鈴「なっ、なにかな……」
往人「この間は俺がその……っく!」
観鈴「……?」
往人「き、今日は一人で学校へ行ってくれ!俺は忙しいからなっ」
観鈴「ええっ!?」
往人「……」ガツガツ
ドンッ
観鈴「わっ」
往人「ご馳走様!じゃ、行ってくるからな!」
ダダダッ
観鈴「お母さん往人さんになんて言ったのかなぁ…」
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/05(日) 22:26:35.40 ID:AhiOW8T70
往人(ダメだ…事情が分かった分、気まずくて話しかけ難いな…)
ドドドド
往人「ん?」
「くーにーさーきーゆーきーとーっ!!」
ドンッ
往人「ぐえっ!何しやがるこの野郎!」ゴンッ
みちる「ぎゃーっ!」
美凪「こんにちわ」
往人「やはり遠野もいたか…」
往人(案外相談してみるのもいいかもしれない。出来るだけオブラートに包んで話してみよう)
往人「みちる。ちょっとジュース買って来てくれ、3人分な」
みちる「にょわっ!?なんか太っ腹になったぞー?…まいっか」
タタタッ
往人「さて…」
美凪「…私に何かお話がある様ですね…」
往人「その通りだ」
美凪「もしかして告白……ぽっ」
往人「待て待て待て!」
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/05(日) 22:34:36.54 ID:AhiOW8T70
往人「それもいいかもしれないが今回は相談事だ」
美凪「神尾さんの事でしょうか?」
往人「鋭いな。実は~~」
往人「~って感じだ」
美凪「成る程…少し難しい問題ですね」
往人「遠野が俺の立場ならどうする?」
美凪「私なら…素直に謝ります」
往人「やはりそれしか無いか…」
美凪「ご武運を祈っております」
往人「おう、…っとみちるが帰って来たな。変なもん買って来なけりゃいいが」
美凪「…元気が出る様にこれを進呈……」
往人「何だ!?金か!」
美凪「お米券ー」
往人「やっぱりか…」
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/05(日) 22:49:24.65 ID:AhiOW8T70
夜
ジャー
観鈴「……」カチャカチャ
往人「観鈴、話がある」
観鈴「な、何の?」
往人「分かってるんだろ?」
観鈴「……」
往人「こっち来いよ」
観鈴「うん…」
往人「まず俺は謝りたい。お前にデリカシーが無いことを…」
観鈴「そっ、そんな!いいよ、勝手に私が入ったのが悪いんだし」
往人「そういう訳にもいかん、一応晴子はさほど問題にしてない様子だがお前としてもこれ以上こんな男に近付きたくないだろう」
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/06(月) 21:30:48.39 ID:Sn55IvHa0
観鈴「私が往人さんのを見なかったらこんな事には……がお…」
往人「……!?」
往人(『俺のを』見ただと!?まさか俺は寝てる最中にあろう事かアレがデカくなっていたのかっ!)
往人「そんな…俺は観鈴のことを考えてデカくなったのか……」
観鈴「私で?」
観鈴(往人さんは私のことを考えてあんなに体が大きくなったんだ!知らなかったなぁ…)
観鈴「そんなの初めてしったよ」
往人「なんだと!?」
往人(まさか墓穴を掘ったのか俺は!)
観鈴「往人さんはもっと大きくなりたい?」
往人「な、な、な、何言ってんだお前!」
観鈴「私はそれぐらいが充分だと思うな」
往人(今のサイズのまま…つまりもう……)
往人「あ、ああ…お前がそう言うなら俺ももうお前で大きくなりゃしねーよ…出来る限りそう努力する」
観鈴「にはは…」
観鈴(そこまで思っててくれてたんだ…)
往人「なんで照れてんだよ!?」
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/06(月) 21:41:15.79 ID:Sn55IvHa0
観鈴「でも近くにいたらまた大きくならない?」
往人「馬鹿言え、流石に会うたび考えてる訳じゃねーよ」
観鈴「そっかー。別に往人さんさえ良ければいつでも大きくなって良いんだけどね、私のこと全く考えずに喋るの結構辛いと思うし」
往人「なぁぁあ!?」
往人(こいつ…誘ってんのか!?)
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/06(月) 21:59:35.01 ID:Sn55IvHa0
ガシッ
観鈴「急に肩掴んでどしたの?ちょっと痛いよぉ」
往人「観鈴、俺はお前がそういう奴だとは思ってなかった…もうちょっと誠実でこういうことなんか全く知らない様なものだと……っ!」
観鈴「何が?」
往人「だが据え膳食わぬは男の恥、お前の思いはちゃんと受け止めるぞ!」
往人(俺はすぐさまズボンを脱ぎ、観鈴に迫った)
観鈴「えっ、なあっ…」
往人「さあお前も脱げ!エディバディセイ!」
観鈴「お、お母さんー!!助けてーっ!」
往人「おまっ…なんで呼ぶんだ!?」
ガラッ
晴子「なんや誰か怪我でもしたんか!?」
往人「あっ…」
観鈴「うぇ…っく…」ポロポロ
晴子「……」
往人(そこから先の事は覚えていない)
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/06(月) 22:15:13.18 ID:Sn55IvHa0
往人「知らない天井…」
晴子「起きたか…」
往人「ひぃ…っ!」
往人(どうやら俺は居間で寝ていたらしい。酒を片手に晴子が呟く様に言った)
晴子「怯えんでええ、まさかあんな事になるとはなぁ…プッ」
往人「観鈴から聞いたか…」
晴子「いや、ほんま悪いことしたわ…ぶふっ」
往人「なんでさっきから笑ってるんだ?」
晴子「いや実はな…」
往人「全部あんたの仕業かよ!!」
晴子「あっはっはっは!おもろい事なるとは思ってたけどまさか襲う寸前まで行くとはなあー!」
往人「観鈴と俺がどんな思いしたと思ってやがる…あれじゃ二度と話せんだろうが」
晴子「あー、それは大丈夫や。ちゃんとあの子にも話したから今頃顔真っ赤でベッドにおるで」
往人「反省の色無しか!」
晴子「まーまー…二人の関係は二人に任せるから早よ部屋行ったりーや」
往人「くそっ…」
往人(俺は従うしかなく、終始晴子はニヤニヤしていた)
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/06(月) 22:58:25.44 ID:Sn55IvHa0
往人「観鈴、入るぞ」
往人(返事は無かった)
観鈴「……」
往人(観鈴はベッドで布団に包まっていた)
往人「観鈴、その…なんだ、気を落とすな」
モゾモゾ
観鈴「あぅ…でも往人さんに凄く恥ずかしいこと言った」
往人「ありゃ事故だ。というか晴子が仕向けた罠に近い」
観鈴「でももう往人さんの顔見られない…」
往人「馬鹿野郎!」
往人(俺は強引に布団を引っぺがし両手で無理やり観鈴の顔を掴みこちらへ向けた)
往人「どうして今まで気づかなかったんだ…俺はお前のそばにいて、お前が笑うのを見ていれば、それで幸せだったんだ。
そうしていれば俺は幸せだったんだ…
もうどこへも行かない、俺のそばで笑ってろ…なぁ、観鈴…」
観鈴「……ぶいっ」
往人(観鈴はいつもの顔でそう言った、もう手は必要ない様だ)
往人「明日はどこか遊びに行くぞ」
観鈴「えぇ?明日も学校だよ?」
往人「んなもんずる休みすればいい。それでどこへ行きたい?」
観鈴「往人さんとならどこだっていいな」
往人「そうか…なら海へ行こう、俺たちが最初に出会ったあそこだ」
観鈴「うん!」
終わり
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/07(火) 07:04:05.20 ID:FstAXcRIo
乙、面白かった
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2014/10/06(月) 23:16:22.26 ID:hu2BYBBoO
おおう、結構あっさり終わったな。取り敢えず観鈴ちんが普通で幸せで何より。乙
元スレ:【AIR】観鈴「ゆ、住人さんの寝てる物置小屋からいかがわしい本がでてきました……」
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