2:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:33:03.23 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「そりゃ文字通り非現実的な事だから起こらないんだろうよ
その辺の欲求は今お前が言った漫画やアニメで補完すればいい」
ハルヒ「そんなのつまらないわ!!私は現実の世界で不思議な事件を見たり
聞いたりしたいの!」
キョン「あぁそうかい」
ハルヒ「本っっ当退屈!退屈すぎて頭おかしくなりそうだわ!
はぁ・・・現実世界が駄目なら、せめて夢の中だけでも面白い事に巻き込まれてみたいわ・・・」
キョン「夢?そういえば昔ドラえもんの映画でのび太が似たような事言ってたな」
ハルヒ「何それ?」
古泉「ありましたね、確か夢幻三剣士という映画です。
辛い現実に嫌気がさしたのび太が、夢の中だけでも格好良くなりたいと言って
ドラえもんがその望みを叶える、いや~懐かしいですね」
ハルヒ「へー、私ドラえもんとかってあんまり見なかったんだけど
のび太って意外と話せる奴かもしれないわね。
で、ドラえもんはその望みをどうやって叶えたの?」
古泉「確か好きな夢を自由に見る事のできる道具を使ったと記憶しています」
ハルヒ「好きな夢を自由に見れる道具!?羨ましいわ・・・そんな道具があったら
この退っっ屈な日常も耐えられるんだけどなぁ」
キョン「諦めろ、その道具だってドラえもんというアニメの中の話で
一般的に見たら非現実的なんだからな」
3:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:35:32.23 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「分かってるわよ、うるっさいわね!!今日はもう帰る!!
最後の人、ちゃんと鍵閉めてってね!!」
バタンッ
みくる「は、はぁ~い・・・」
キョン「・・・ったく、今日はいつにもましてご機嫌斜めだったな
特にやる事もないし、俺達も帰るか」
古泉「ちょっと待ってください、お話が」
キョン「ん?何だ?」
古泉「ここ最近の涼宮さんをどう思いますか?」
キョン「どうと言われてもな・・・取り敢えず不機嫌なのは確かだが
あいつの情緒は常に不安定だからよく分からん」
古泉「えぇ、確かに不安定なのは間違いないのですが、ここ最近は特に顕著でして・・・
閉鎖空間の発生頻度も日に日に高まっていってます」
キョン「またあの気味の悪い空間を作っちまってるのかあいつは・・・」
古泉「いつもなら現実世界で不思議探しなどをして気を紛らわす事で
涼宮さんの中にある様々な鬱憤を少しずつ解消する事が出来るのですが
どうやら今回はそれすらもさせてはもらえないようで・・・正直お手上げです」
キョン「あー、あれはビックリしたな。まさかあいつが恒例の不思議探しを断るとは」
4:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:38:19.92 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「一年以上も続けていた、いわばSOS団の活動の根幹とも言える不思議探しを
飽きたと一蹴した・・・これは正直かなり危険なサインです」
キョン「なにがどー危険なんだ?」
古泉「また以前のように、閉鎖空間と現実世界を入れ替えようとする恐れもあります」
キョン「・・・そうなったらまた俺だけあいつと残る事になるのか?」
古泉「恐らく。まぁそうなったらあなたが以前涼宮さんにした事を
もう一度していただければ解決するかもしれませんが」
キョン「断る!」
古泉「そう言うと思いました。では何か対策を立てなければいけませんね
そうならない為にも」
キョン「なぁ長門、お前の目から見ても今のハルヒはヤバイ状態なのか?」
長門「・・・そう」
キョン「はぁ~」
古泉「あまり深刻になっても仕方ありません、取り敢えず今日はここまでにして
明日また話し合いをしましょう。何か良い手立てがないか、みなさん各自
家で考えてきてください、よろしくお願いします。」
キョン「分かったよ」
みくる「分かりましたぁ」
6:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:41:55.04 ID:+hVVZ5Fy0
------その日の夜(キョンの部屋)
キョン「はぁ~、ハルヒの不平不満を少しでも晴らす為の手立てねぇ・・・
まずい、なにも浮かばん・・・」
キョン「まぁ、俺の頭に浮かびそうな考えなんざ古泉の奴ならとっとと思いつくだろうし
考えるだけ無意味だな。よし、もう遅いし寝よう!」
キョンは布団に入り眠りについた
?「キョン・・・・キョン」
キョン「Zzz」
?「キョン、いつまで寝てる気だい?早く起きてくれないかな?」
キョン「んん?まだ朝じゃ・・・・・・・って何だこれは!!」
目を覚ましたキョンは自分が今いる場所に驚いた
四方八方見渡す限り星空。そこはまるで宇宙空間のようだった
そして目の前にいたのは
キョン「さ、佐々木?何でお前が・・・・ていうかここは何処だ!?」
佐々木「やれやれ、やっと起きてくれたか」
9:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:43:30.75 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「質問に答えてくれ、ここは何処で、どうしてお前が俺の目の前にいるんだ!?
俺は自分の家の自分のベッドで寝ていたはずだぞ!」
佐々木「まぁ当然の疑問だね。でも残念、僕はそれらの答えを持ち合わせていないんだ
僕に与えられた仕事は、ここで君に別の世界へ行くにあたっての簡単な説明を
するという事であって、それ以外の事は何も分からないんだ」
キョン「別の世界?説明?お前は何を言っているんだ佐々木?」
佐々木「ククク、そりゃいきなりこんな事を言われたんじゃそんな顔にもなるよね
改めて言うけど、君にはこれから別の世界へ行ってもらう!
そしてそこで待ち受けてる様々な問題を解決してきてくれ」
キョン「・・・あぁ、なるほどな。俺って奴は頭がどうかしてたぜ
こりゃいつも見てるアホな夢じゃないか。目を覚ましたらそこはわけの分からん場所で
目の前には佐々木がいて意味不明な事を言ってる、完全に夢だ」
佐々木「ククク、まぁ解釈は自由だよ」
キョン「えーっと、何だっけ?あぁ、別の世界に行かなきゃならないんだったな?
じゃあさっさと連れてってくれ、睡眠の時間は限られてるんだ
別の世界とやらへ行く前に目が覚めちまったんじゃつまらんからな」
佐々木「随分と乗り気だねキョン」
キョン「アホな夢とは言え俺の夢だからな、出来るだけ楽しむさ
さぁ、早く連れてってくれ」
10:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:46:13.43 ID:+hVVZ5Fy0
佐々木「ちょっと待って、その前に簡単に説明をさせてくれ」
キョン「あぁ、そういえばそれがお前の仕事だったな」
佐々木「さっきも言った通り君はこれから別の世界へと行くわけだけど
急に何も知らない世界へと放り込まれても困るだろ?
だからその世界に関する一般的な知識や周りの人間に関する情報を
これから脳に記憶させる」
キョン「おう、何でもやってくれ」
佐々木「じゃあおでこ出して」
キョン「こうか?」
キョンは手で前髪を上げ佐々木にでこを出した
すると佐々木は右手人差し指をキョンのでこに当て
なにやらブツブツと呪文のような言葉を呟いた
佐々木「終わったよ」
キョン「は?もう終わりなのか?いくら夢とは言え適当すぎるだろ・・・」
佐々木「でもどうだい、これから行く世界の情報、関わる人間の事など
頭の中に入ってるだろ?軽い問題でも出してみるか
君がこれから行く世界の3分の1を支配している国の名前は?」
キョン「神聖ブリタニア帝国」
12:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:48:33.34 ID:+hVVZ5Fy0
佐々木「君がその世界で通っている学校の名前は?」
キョン「アッシュフォード学園」
佐々木「君はその学校でどんな立場だい?」
キョン「生徒会役員」
佐々木「生徒会に所属している人の名前は?」
キョン「俺に生徒会長のハルヒ、古泉に長門、朝比奈さんにリヴァル、シャーリーにルルーシュ
カレン、スザク」
佐々木「完璧だね!でも今入れた情報はあくまで基礎的な知識だけなんだ。
いざ向こうの世界へ行ったら知らない事も多いから油断は禁物だよ」
キョン「あぁ、それにしても凄いなこれ・・・当たり前の事のように自然と答えが出てくる!
流石は俺の夢、都合が良いいな・・・ん?ちょっと待てこの夢にはハルヒ達まで出てくるのか!?」
佐々木「勿論」
キョン「orz・・・夢の中くらい解放されたいもんだ」
佐々木「それと、これが一番重要な事なんだけど」
キョン「何だ?」
佐々木「君は向こうの世界で特殊な力を使う事ができる」
14:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:50:48.96 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「特殊な力?その情報は頭に入ってないぞ?」
佐々木「面倒だろうけどこれに関しては口頭で説明させてもらうよ」
キョン「あぁ、構わん」
佐々木「能力の名前はギアス、絶対遵守の力だ」
キョン「ぜったいじゅんしゅ?」
佐々木「簡単に言うと、君の命令した事に誰も逆らう事ができない能力って事だよ」
キョン「おお!そんな能力が使えるのか俺は!最強じゃないか!」
佐々木「ただこの能力にはいくつか制約があってね、まず相手の目を見ないと使えない
そして同じ相手に二度は使えない」
キョン「能力の内容の割りに楽な制約だな、流石は俺の夢だ
俺が困らないようにできてる」
佐々木「ククク、そうだね。以上で説明は終わりだ。じゃ、頑張って」
キョン「おう、いろいろとありがとな!」
佐々木「じゃ、飛ばすね」
佐々木がそう言った瞬間、キョンは激しい目まいに襲われた
いつぞやに朝比奈みくるとタイムリープした時のようなあの感覚
そんな中、かすかに佐々木の声が聞こえてくる・・・
15:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:53:32.06 ID:+hVVZ5Fy0
佐々木「あっ!言い忘れたけど、君以外にもギアス能力者は何人かいるからね!
それと、君のギアスは他の能力者にだけは効かないからねぇぇ」
キョン「ん?何言ってるんだ佐々木の奴は?」
------
---
--
-
?「キョン、起きなさい!何寝てんのよアンタわ!!」
キョン「へ?」
?「へ?じゃないわよこの馬鹿!状況を考えなさい、寝てる場合じゃないでしょ!」
キョン「ハルヒか・・・?」
ハルヒ「・・・・あんた寝ぼけてんの?私以外に誰だってのよ!」
キョン「あ、いや何でもない!いやーすまんすまんつい寝ちまった」
古泉「この状況下で睡眠がとれるなんて羨ましいかぎりです
大物感に溢れてますね」
ハルヒ「ただ馬鹿なだけよ!全く信じられないわ!」
キョン「この状況この状況って、今どんな状況な」
16:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:55:50.84 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「(いや、分かるぞ・・・そうだ、ハルヒの奴が黒の騎士団とゼロの謎を暴くとか言いだして
みんなで放課後に新宿ゲットーを探索してたらブリアニア軍が来て・・・)」
古泉「急に日本人を襲い始めた為、我々は廃ビルの陰に隠れているというわけです」
キョン「連中がゲットーでやってるのは軍事演習だけじゃなかったのか?」
古泉「表向きはそう言ってますが、どうやら実情は違ったようですね
そういえば聞いた事があります、軍の中には演習と銘打ってゲットーに住んでいる
日本人を狩りと称し虐殺してる野蛮人がいると」
キョン「何だそれ・・・いくらなんでも酷すぎるじゃねーか!」
ハルヒ「クズもいいところだわ、許せない!」
みくる「あのぅ・・・それじゃ私達も殺されちゃうんですかぁ?」シクシク
ハルヒ「安心しなさいみくるちゃん!この私がいる限りは何の心配もないわ!
ブリタニア軍なんてコテンパンにやっつけてやるわ!」
キョン「やっつけるったってな、向こうはナイトメアを使ってるんだ
生身の俺達が勝てるわけがないだろう」
ハルヒ「そんなのやってみないと分からないじゃないの」
キョン「いいや、分かる!」
古泉「彼の言う通りです、残念ですが我々に勝ち目はありません
かと言って下手に逃げ回るのも危険です、背を向けて逃げる日本人など
狩人にとっては格好の獲物ですからね」
17:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 16:59:50.48 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「逃げるのも駄目、戦うのも駄目って、じゃあどうすりゃいいんだ?」
ハルヒ「有希、何か良い考えない?」
長門「・・・・・・・・」シーン
古泉「両手を挙げて保護を求めるしかありませんね。不本意ではありますが
我々は名誉ブリタニア人として国民IDも持っています、これを見せて
きちんと保護を求めれば、流石に殺される事はないかと」
キョン「なるほど・・・逃げたり戦ったりよりは確かに助かる可能性は高い」
ハルヒ「冗談じゃないわ!私は嫌よ!あんな連中に保護を求めるなんて!
あいつらは罪のない日本人を虐殺してるのよ!?」
キョン「気持ちは分かるが、ここで全員が助かるにはそれしかない
逃げるにしても戦うにしても、お前は何とかなるかもしれんが運動能力の低い
俺や朝比奈さんはどうなる?」
みくる「キョンくん・・・」シクシク
ハルヒ「・・・・・」
キョン「会長なら自分の事だけじゃなく、生徒会全員の事を考えた上で判断を下すべきだ」
ハルヒ「うるさいわね!そんな事アンタに言われなくても分かってるわよ!
・・・・いいわ、保護を求めましょう」
キョン「ありがとよ」
19:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:01:14.57 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「フン、アンタに礼を言われる筋合いはないわ!」
古泉「では次にそこの道をナイトメアが通ったら
全員で両手を挙げて保護を求めましょう」
キョン「分かった!」
古泉「出来ればライフルを装備していないナイトメアがいいですね
見られた瞬間発砲されたんじゃ保護を求めようもないですから」
ウィーーーン
キョン「来たぞ!ブリタニア軍のナイトメアだ!!」
古泉「ライフルは装備していないようですね、しかもサザーランドと比べ旧型のグラスゴー
武器はスタントンファーとハーケンのみ・・・・・行きましょう!」
キョン「よし!」
キョン達は隠れていた場所から飛び出し
走行するグラスゴーの前に姿を見せた
グラスゴーパイロット「ん?何だあいつらは?イレヴンか?」
パイロットはグラスゴーをキョン達の前で停止させ
音声を外に流し話し始めた
Gパイロット「貴様等、こんな所で何をしている!?見たところ学生のようだが・・・」
20:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:02:47.89 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「それが、学校帰りに興味本位でここに来てしまいまして・・・」
キョン「そうなんだ、そしたらあんたらが演習を始めてそれで・・・」
Gパイロット「帰るに帰れなくなったというわけか?」
古泉「えぇ、僕達は名誉ブリタニア人です、IDカードも所持しています
ご確認の後保護をお願いしたいのですが」
みくる「お、お願いしますぅ~」シクシク
Gパイロット「ふっ、ふははははwww何が名誉ブリタニア人だ、笑わせるな!!
そんな者ブリタニアには必要ない!!つまり、俺がお前等を保護する必要もない!」
キョン「な、何だと!?」
古泉「・・・・外れでしたね、まさか純潔派の方だったとは」
キョン「純潔派?」
古泉「ブリタニアはブリタニア人だけで構成すべきだという考えを主張している方々の事です
彼らはナンバーズだけでなく名誉ブリタニア人も毛嫌いしていますからね
IDを持っていようがいまいが関係ないのでしょう」
キョン「なっ・・・」
ハルヒ「ちょ、ちょっと何よそれ!?私達は名誉ブリタニア人なのよ!!
ちゃんと保護しなさいよ!」
21:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:04:55.44 ID:+hVVZ5Fy0
Gパイロット「黙れ糞餓鬼!!お前等はイレヴンだ!俺達ブリタニア人に狩られる
弱い弱いイレヴンだろうが!!立場をわきまえろ糞が!!」
ハルヒ「な、なんですってー!!」
キョン「お、おい止めろハルヒ!敵う相手じゃない!」
古泉「相手が純潔派ではもうどうしようもありませんね、作戦を考えたのも
保護を求める相手を選んだのも僕です、責任はとります
囮になりますので、みなさんはその隙に逃げてください」
キョン「おい、何言ってんだお前!?」
ハルヒ「そうよ、団員を見捨てるなんて事できないわ!みんなで逃げるの!
いいわね古泉くん!!」
古泉「しかし全員で一緒に逃げてもすぐに攻撃されて全滅です!」
キョン「(そうだ!!そういえば俺はギアスとかいう能力が使えるんだった!!
あれを使えばこの状況も簡単に打破できる!!)」
Gパイロット「何をごちゃごちゃ言ってやがんでイレヴン共!!
皆殺しにしてやる、覚悟しやがれ!!」
キョン「あ・・・・・駄目だ、直に相手の目を見ないといけないんだった・・・こりゃイカン」
ハルヒ「考えてる暇はないわ、みんな逃げましょう!」
キョン「お、おう!!いくぞ古泉!!」
22:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:08:25.74 ID:+hVVZ5Fy0
Gパイロット「逃がすかよ!!ひき殺してやる!」
グラスゴーが逃げるハルヒ達に迫る
キョン「くそ、もう駄目だ!」
みくる「ふぇぇぇぇ」
Gパイロット「死ね!!」
万事休すかと思ったその時、どこからかスラッシュハーケンが飛んできて
キョン達を襲っていたグラスゴーの右足を弾き飛ばし
バランスを崩した機体はその場に横転した
ドスンッ!!
Gパイロット「ぐわっ!!!」
キョン「ハァ、ハァ・・・た、助かった・・・朝比奈さん、大丈夫ですか?」
みくる「ふぇぇぇぇんキョンくぅぅぅん!!怖かったですー」シクシク
古泉「どうやら我々を助けてくれたのは、あのナイトメアのようですね」
ハルヒ「あの赤いのって、黒の騎士団のエース機じゃないの!?」
キョン「本当だ、黒の騎士団が来てくれたんだ!朝比奈さん、もう大丈夫ですよ!」
みくる「ふぇぇぇぇ・・・」
25:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:09:50.01 ID:+hVVZ5Fy0
赤い機体のパイロット「そこの学生、今の内に逃げなさい!」
赤い機体から外部音声で声が響き渡る
キョン「そ、そうだな!朝比奈さん、もう少し走れますか?」
みくる「ふぇぇ・・・なんとか」
古泉「急ぎましょう!」
ハルヒ「全速力で行くわよ!!みんなちゃんとついて来なさいよね!」
ハルヒを先頭に全員その場から走り出した
赤い機体のパイロット「(ふぅ、良かった・・・それにしても、何でみんなが
こんな所にいるのかしら?)」
Gパイロット「糞がっ!逃がさねーぞイレヴン共!!」
赤い機体のパイロットが油断した瞬間、グラスゴーのパイロットは横転したまま
スラッシュハーケンを逃げるハルヒ達のすぐ横にある廃ビルへと打ち込んだ
バシュッ!!
赤い機体のパイロット「はっ!しまった!!」
ズガーン!!
ハーケンは見事ビルに命中し
大量の瓦礫がハルヒ達目掛けて降り注ぐ
27:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:10:53.46 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「なっ・・・・に、逃げろ!!!」
古泉「しかしこうも広範囲では・・・」
みくる「ふぇぇぇぇ!!」
ハルヒ「嘘でしょ・・・きゃああああああ」
長門「・・・・・」
キョン「うわあああああああああ」
ガラガラガラドカーン!!
-------------
-------
----
--
-
キョン「うわああああああああああ!!!」ガバッ
チュン チュン チュン
キョン「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・・・・・・・へ??ここは??」
28:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:12:23.75 ID:+hVVZ5Fy0
ガチャッ
キョン妹「キョンくーん、朝だよー!!あれ?キョン君珍しく起きてる?」
キョン「・・・・・・へ?朝?」
キョン妹「そうだよー、キョン君どうしたのぉ?汗ビッショリだよぉ?」
キョン「い・・・いや、何でもない。分かったから先に下降りてなさい」
キョン妹「はーい」
ガチャッ
キョン「・・・・・・・・・・・ゆ、夢か・・・・・・」
キョン「・・・・・・・・・」
キョン「ぬおおおおおおおおお!!なんちゅー夢を見てたんだ俺は!!
最初の方は夢だって自覚してたのに後半は完全に忘れちまってた!!
かぁーっ、フロイト先生も爆笑だっぜ!!」
29:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:15:24.27 ID:+hVVZ5Fy0
--------教室
国木田「あっ、おはようキョン」
キョン「あぁ・・・・」
国木田「どうしたんだい?朝だっていうのに疲れきった顔して?」
キョン「いや、ちょっとな」
国木田「もしかして夜遅くまで勉強してたのかい?」
谷口「国木田、キョンがそんな事するわけないだろ
精々深夜のエロイ番組でも見てたって所だな」
キョン「お前と一緒にするな」
谷口「残念だったな、俺は録画してるから起きてる必要はないんだ(キリッ」
キョン「あぁそうかい」
キーンコーンカーンコーン
国木田「そろそろ先生が来ちゃうね、じゃあキョンまた後でね」
キョン「あぁ」
国木田、谷口と別れたキョンは自分の席に着席した
32:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:17:55.85 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「(雰囲気からして今日も変わらず不機嫌モードっぽいな
取り敢えず話しかけてみるか)」
キョン「ようハルヒ、今日もイライラが顔に出てるぞ」
ハルヒ「はぁ!?何よ朝っぱらからうるさいわね!余計なお世話よ!!」
キョン「(どうやら当りのようだ)」
ハルヒ「別にイライラなんてしてないわよ!昨日変な夢見たから
それでちょっと変な気分なの!」
キョン「変な夢?奇遇だな、俺も昨日飛びっきり変な夢を見たばっかりだぞ」
ハルヒ「だから何?私とアンタの夢を同列にしないでちょうだい!」
キョン「へいへい」
ハルヒ「最初の方は凄くドキドキして、面白い夢だったのに
最後の最後で最低な終わり方したのよ!あー思い出すだけで気分が悪いわ!!」
キョン「ったく、前日の夜に見た夢の内容によっていちいち機嫌を変えられたんじゃ
周りの人間はいい迷惑だぜ・・・」
ハルヒ「何か言った!?あ、そうだ!今日ちょっと用事があるから私部活いけないの
みんなに伝えといてね」
キョン「へいへい(朝から放課後の話かい!)」
33:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:20:54.81 ID:+hVVZ5Fy0
-------文芸部室(放課後)
ガチャッ
キョン「うーっす」
古泉「おや?今日は涼宮さんは御一緒ではないのですか?」
キョン「今日は用事があるとかで欠席するとさ」
古泉「そうでしたか、それは都合が良いですね」
キョン「都合?何の都合だ?・・・・・ん?あ、朝比奈さん!?」
みくる「キョンくーん・・・・」シクシク
キョン「な、何で泣いてるんですか朝比奈さん!?おい古泉、まさかお前!」
古泉「か、勘弁してください。都合が良いと言ったのは、朝比奈さんが泣いている
理由を説明するのに都合が良いと言う意味です」
キョン「(何だか激しく嫌な予感がする、朝比奈さんが泣く時というのは
決まってハルヒ絡みだと相場が決まっているからだ・・・)」
古泉「流石ですね、正解です」
キョン「はぁ・・・で、今度は何をやらかしたんだあいつは?」
34:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:23:04.55 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「その質問に答えるには、まずこちらの質問に答えていただけなければなりません」
キョン「何だ?」
古泉「昨日、どんな夢を見ましたか?」
キョン「昨日?・・・・・・人に話すにはかなり勇気のいるアホな夢だったから
あまり言いたくないのだが」
古泉「では僕が当ててみせましょう」
キョン「なに?んな事できるわけないだろ」
古泉「お忘れですか、僕は超能力者ですよ?」
キョン「現実では力が使えないエセ超能力者だろ」
古泉「ふむふむ・・・・見えます」
キョン「付き合ってられん」
古泉「あなたが昨日見た夢、それは新宿ゲットーという場所で
我々SOS団がブリタニアという国の軍隊から逃げ回るという内容ですね?」
キョン「!!?」
古泉「途中黒の騎士団が助けに入るも、最後は瓦礫の下敷きになり全滅・・・違いますか?」
キョン「な、何で分かるんだ!?」
36:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:26:36.82 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「遂にこっちの世界でも超能力が使えるようになったのか?」
古泉「いいえ、先程のは冗談です」
キョン「じゃあ何で分かった!?」
古泉「簡単ですよ、僕も全く同じ夢を見ていたんです」
キョン「・・・・言っている意味が分からんのだが」
古泉「僕だけじゃありません、そこにいる朝比奈さんと長門さん
そして涼宮さんも、昨日あなたが見たモノと全く同じ夢を見ていたんです」
キョン「何でそんな事が言える?」
古泉「僕も今日ここに来るまでは何も気がつきませんでした
これらの事実を教えてくれたのは長門さんです」
キョン「長門が?」
古泉「えぇ、勿論僕がそれらの事を信じたのはきちんと裏付けをとってからですが」
キョン「おい長門、昨日俺達全員が同じ夢を見てたって言うのはマジなのか?」
長門「厳密に言うと夢ではない、昨日の夜私達は全員別次元の地球に飛ばされていた」
キョン「夢じゃない?別次元の地球?」
37:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:29:35.58 ID:+hVVZ5Fy0
長門「そう」
キョン「・・・すまんが、もう少し分かりやすく説明してくれ」
長門「私達が今生活しているこの世界とは別の歴史を辿っている並行世界
私達は昨日そこに飛ばされていた」
古泉「つまり、パラレルワールドですよ!」
キョン「飛ばされてたってのはどういう意味だ?」
長門「そのままの意味、昨日の出来事は寝ていた時に見た夢ではなく
実際に起きていた事」
キョン「するとなんだ、瓦礫の下敷きになったあれは実は夢じゃなく
本当に下敷きになってたって事か?」
長門「そう」
キョン「でも俺もお前も、ハルヒだって何ともないじゃないか?
あれが夢じゃなかったなら俺達は無事でいられるはずがない」
長門「それは涼宮ハルヒがあっちの世界を夢だと認識しているから」
キョン「ハルヒが夢だと思い込んでるから、その並行世界とやらで瓦礫の下敷きになっても
こっちの世界で目が覚めて身体には何の影響もなかったって事か?」
長門「そう」
38:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:37:57.86 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「涼宮さんがあれを夢だと思っていてくれてて助かりましたね
夜な夜な我々を別の世界へと飛ばしている原因は勿論彼女の力によるものです
現状明確な対処法はありません、恐らく今日の夜も飛ばされるでしょう」
キョン「あいつは何が悲しくてそんな事をしてるんだ?」
古泉「昨日のここでの会話をお忘れですか?」
キョン「ん?」
古泉「『せめて夢の中だけでも』という話をしていたではありませんか」
キョン「ドラえもんの映画のくだりか・・・」
古泉「えぇ。涼宮さんは無意識の内に、夢の中だけでも面白い体験をしたいという
願望を具現化してしまったようです」
キョン「今日も飛ばされるって言ったな?いったいいつまで続くんだ?」
古泉「涼宮さんの気が晴れるまでは永遠と続くと思いますよ」
キョン「orz・・・・・朝比奈さんが泣くのも無理ないな」
古泉「飛ばされた先の世界で涼宮さんが満足するくらい面白い体験が出来れば
恐らく解放されるでしょう、我々がやるべき事はそれです」
キョン「ハルヒを満足させりゃいいわけか・・・簡単なようで難しそうだな」
古泉「飛ばされる世界自体、一筋縄ではいかないような場所ですしね」
39:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:38:52.68 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「また昨日と同じ世界に飛ばされるとは限らないんじゃないか?」
古泉「いいえ、同じ場所だそうです」
キョン「何で分かるんだ?」
長門「こっちの世界と向こう世界を繋ぐ超空間がまだ存在してる
普通では絶対にあってはいけないもの、それがあるという事は
今夜もそこを通って同じ場所に行く可能性が高い」
キョン「なるほど・・・ん?でも待てよ、俺たちは向こうの世界では
確かに瓦礫の下敷きになったんだぞ?まさか向こうの世界に行った瞬間
瓦礫の下で瀕死の状態からスタートするのか?」
長門「それはない、涼宮ハルヒが事実を改竄した」
キョン「改竄した?」
古泉「あの時、夢の中であるという認識があったにしろ涼宮さんは
『死にたくない!』と強く願ったんですよ、だから向こうの世界でも
我々は瓦礫の下敷きにならず、あのまま軍から逃げ切ったという風に
歴史を書き換えたんです」
キョン「ハルヒパワーは別の世界でも健在なのか・・・
ていうか、何でそんな事まで分かるんだ?」
長門「情報統合思念体が調べた」
キョン「こういう不足の事態の時は本当に役に立つな、お前の親玉は」
40:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:40:17.80 ID:+hVVZ5Fy0
みくる「うぅぅ・・・キョン君、私怖いですぅぅ」シクシク
キョン「大丈夫ですよ朝比奈さん、俺達みんな一緒なんですから!
それにほら、向こうの世界でどんな怪我をしようが、ハルヒが夢だと認識している以上
こっちの世界では身体に傷一つつかないんですから」
古泉「夢だと認識している内は確かにそうですが、あまり時間がかかると
涼宮さんが夢である事を忘れ、それを現実だと認識してしまうかもしれません
そうなったらあちらの世界とこちらの世界が入れ替わってしまうでしょう」
キョン「そうなったらどうなる?」
古泉「夢ではなく現実なのですから、向こうで受けた傷はそのまま残りますね
死ねば本当に死にますし、それ以前にこちらの世界へ戻る手立ても失われます」
みくる「ふぇぇぇん、キョンくーん」
キョン「だ、大丈夫ですよ・・・・こっちにはギアスもあるんですし!」
みくる「ふぇ・・・ギアス?」
古泉「何です、そのギアスというのは?」
キョン「ん?お前昨日の夢見る前に佐々木に説明受けなかったのか?
同じ夢を見ていたんだろ?」
古泉「ほぅ、あなたの方には佐々木さんが出てきたのですか」
キョン「お前は違うのか?」
41:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:46:05.64 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「えぇ、どうやら最初に説明した人物に関しては、その人個人の中で
思い入れの深い人物が出てきていたようですね」
キョン「(特に思い入れが強いとも思わんが・・・付き合い自体もそんなに長くないし)」
古泉「ところで、そのギアスというのが何なのか説明していただけますか?」
キョン「あぁ、えーっと確か・・・」
キョンは古泉達にギアスの説明をした
古泉「絶対遵守の力・・・なるほど、確かにこれは我々にとって大きな武器に
なるかもしれませんね」
キョン「本当にお前には何の説明もなかったのか?」
古泉「えぇ、僕だけじゃなく朝比奈さんと長門さんもそういった能力の存在については
何も聞いていません。恐らくこの力はあなたにだけ与えられた特権なのでしょう」
キョン「何で俺だけなんだ?」
古泉「涼宮さんがそう願ったからです」
キョン「・・・・・」
古泉「やはり今回もあなたがキーマンになりそうです。頼りにしてますよ」
キョン「はぁ・・・・」
42:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:48:07.38 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「最終目標は涼宮さんを満足させる事で間違いはありませんが
まずは涼宮さんがあちらの世界で何をしたいのかを知る事から始めましょう」
キョン「やりたい事が分からないんじゃ満足させようがないしな」
古泉「かなり骨の折れる作業になると思いますが、みなさん頑張りましょう」
みくる「・・・はい」
キョン「あぁ」
------その日の夜
キョン「・・・・・・・・・・・・よし、寝るか。はぁ、寝るのがこんなに憂鬱なのは初めてだぜ全く」
----------
------
----
--
-
---アッシュフォード学園生徒会室
ハルヒ「起きなさい馬鹿キョン!!!」パコンッ
キョン「イテッ!!」
43:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:50:51.72 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「何しやがる!」
ハルヒ「これから会議が始まるってのに居眠りしてるアンタが悪いのよ!」
キョン「たく、どうして俺だけいつも叩き起こされる所から始まるんだ」
ハルヒ「ん?何か言った?」
キョン「いいや(よし、古泉達もいるな)」
ルルーシュ「何を決める会議なのか知らんが、早くやって早く終わらせよう
俺は他にやる事があるんだ」
キョン「(こいつはルルーシュ・ランペルージ、妹ナナリーと一緒に
学園内のクラブハウスに住んでる生徒会の副会長・・・分かる、分かるぞ
まるでずっと前から知り合いだったかのように分かる)」
シャーリー「やる事って、どうせまた賭け事でしょ?」
キョン「(シャーリー・フェネット・・・ルルーシュに思いをはせる同級生)」
ルルーシュ「いや、もう賭け事は止めたんだ。他に面白いものを見つけたからね」
シャーリー「面白いもの?」
リヴァル「おいルルーシュ何だよその面白い事って?俺も混ぜてくれよ!」
スザク「ルルーシュ、まさか法に触れるような事をやってるんじゃないだろうね?」
44:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:53:43.85 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「(リヴァル・カルデモンドに枢木スザク。前者は人畜無害の一般人
後者は名誉ブリタニア人でありながらユーフェミア皇女殿下の騎士にまで登りつめたイレヴンの英雄)」
ハルヒ「ありえるわね!詐欺だわ、詐欺でしょ!?アンタいったい誰を騙してるの?」
シャーリー「えぇ!?ルルそんな事してるの!?」
ルルーシュ「勝手に話を進めるな!法に触れるような事俺がするわけないだろ!」
カレン「どうかしら・・・じゃあ何で最近生徒会に顔を出さないの?
それどころか授業に出る回数も減ってるじゃない」
キョン「(カレン・シュタットフェルト、親父さんはブリタニアの一流貴族
学園一の超御嬢様だが、身体が弱くて学校は欠席する事が多い)」
ルルーシュ「少なくとも君よりは出席日数も、生徒会に顔を出す機会も多いと思うが」
カレン「・・・むっ」イラッ
ハルヒ「いいや、駄目よ!ルルーシュ、アンタ最近怠けすぎよ!!
授業はともかく生徒会の活動には必ず顔を出しなさい!!」
ルルーシュ「会議の時はいつも顔を出してるだろ、それに俺よりもカレンやスザクの方が
生徒会に来る回数は少ない」
ハルヒ「カレンは身体が弱いんだから仕方ないじゃない!スザクは軍の仕事があるし
アンタは何もないじゃない!それに副会長という役職に就いているんだから
毎日来て会長である私のサポートをしなさい!」
リヴァル「そうだそうだ、毎日来い!」
45:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:54:30.21 ID:+hVVZ5Fy0
ルルーシュ「嫌だと言っていたのに強引に人を副会長にしておいてその言い草か・・・」
ハルヒ「しょーがないじゃない、他に出来そうな人がいなかったんだから」
ルルーシュ「古泉がいるだろ!!」
古泉「まぁまぁ、その辺にしてそろそろ会議を始めませんか?」
ハルヒ「そうね!じゃあ始めましょう」
リヴァル「いや、始めましょうって言われても・・・」
シャーリー「今日は何の会議なの?」
ハルヒ「会議って言うか、実はアッシュフォード学園生徒会の名を世界中に轟かせる為の
活動目標が決まったからそれを発表しようと思っただけなの!」
ルルーシュ「世界中に轟かせる・・・お前はまだそんな事を言ってるのか・・・」
キョン「(活動目標・・・・これだ!これがハルヒがこっちの世界でやりたい事!
それを達成できればこの夢から解放される!)」
ハルヒ「何をするか聞きたいでしょルルーシュ?きっとビックリするわよ!」
ルルーシュ「どうせくだらん事だろうが、言ってみろ」
ハルヒ「フフーン♪我がアッシュフォード学園生徒会は、ゼロの正体を暴きます!!」
ルルーシュ「!!?」
47:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:57:23.49 ID:+hVVZ5Fy0
カレン「!?」
シャーリー「ゼロの?」
リヴァル「ゼロって、あのゼロだろ?」
ハルヒ「そうよ!ゼロの正体なんて今世界中の人が関心をもってる事だし
暴いたらこの生徒会の名が一気に知れ渡るわ!」
キョン「(これがハルヒのやりたい事か・・・やっぱり一筋縄じゃいきそうもないな)」
ルルーシュ「単純に暴くと言っても何か具体的な方法がなければ絵に描いた餅だ
何か作戦はあるのか?」
ハルヒ「勿論あるわよ!」
ルルーシュ「ほう、言ってみろ」
ハルヒ「まずはゼロに近づく事が第一ね!相手の懐に入って油断したところを襲うの!
公に募集なんてしてないけど、黒の騎士団は常に団員を求めてるって言うし
中に入り込む事自体はそんなに難しくないと思うわ!」
キョン「相手は仮にもテロリストだぞ?お前はゼロの正体を暴く為ならテロリストにも
なるっていうのか?」
ハルヒ「別にいいわよ」
スザク「いや、危険だから止めた方がいい!」
シャーリー「そうだよ、テロリストなんかになってもし捕まっちゃったら・・・」
48:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 17:59:15.66 ID:+hVVZ5Fy0
スザク「君達はこの間新宿ゲットーに行って大変な目に合ったばかりじゃないか!
それにゼロは・・・・黒の騎士団は普通じゃない!絶対に関わっちゃ駄目だ!」
カレン「むっ・・・」イラッ
リヴァル「スザクの言うとおりだと思うぜ、流石にテロリストに関わるのはまずいって」
ルルーシュ「そうだな、ただの学生が手を出していいような相手じゃない」
ハルヒ「・・・・・ったく、何真に受けてんのよ!冗談に決まってるじゃない!
ブリタニアンジョークよブリタニアンジョーク!」
キョン「お前はブリタニア人じゃないだろ!ていうか、ジョークだと?」
ハルヒ「いくら何でもテロリストに近づこうとなんてするはずないじゃない!冗談よ」
シャーリー「はぁ、良かったぁ」
ルルーシュ「くだらん冗談に付き合ってる暇はないんだが?さっさと本題に入ってくれ」
ハルヒ「本題?うーん、今日はもういいわ!解散!」
キョン「なに?解散?」
ハルヒ「そ、もうみんな帰っていいわよ!あっ、キョンと古泉くんと
みくるちゃんと有希は残ってね!」
ルルーシュ「・・・・何の為にここに来たんだ俺は・・・」
スザク「はは、会長らしいね」
49:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:00:28.46 ID:+hVVZ5Fy0
---------数分後
ハルヒ「よし、みんな帰ったわね!」
キョン「何だってんだ、俺達だけ残して?」
ハルヒ「さっきは誤魔化したけど、私は大マジなの!
ここにいるメンバーでゼロの正体を暴く為、本日から動き出すわよ!」
キョン「はぁ、やっぱりそういう事だったのか・・・」
みくる「で、でも相手はテロリストなんですよぉ・・・大丈夫なんでしょうか」
ハルヒ「心配ないわ!私がいるから!」
キョン「(お前がいるから心配なんだ!)」
古泉「しかし、何故我々だけなのですか?他の方々は?」
ハルヒ「スザクは軍人だから黒の騎士団に潜入なんてできないだろうし
カレンは病弱だし、リヴァルは・・・・・地味だし」
キョン「おい、最後おかしいぞ」
みくる「あの、シャーリーさんは?」
ハルヒ「シャーリーみたいな天真爛漫な良い子をこんな危険な事に巻き込めないわ!」
キョン「じゃあ朝比奈さんもはぶくべきだ」
51:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:06:34.04 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「みくるちゃんは大丈夫よねぇ?」
みくる「む、むむむ無理ですぅ~!!」
ハルヒ「うーん、まぁ仕方ないわね!今回は相手が相手だし
いいわ、みくるちゃんは外しましょう!」
みくる「よ、良かったぁ~」
ハルヒ「一応聞くけど、有希は大丈夫よね?」
長門「・・・」コクリッ
ハルヒ「決まりね、じゃあ私、キョン、古泉くんに有希の四人でやりましょう!」
古泉「個人的にはルルーシュさんも入れたほうが良いと思うのですが」
ハルヒ「あいつは駄目よ!」
キョン「何でだ?」
ハルヒ「私ね、実はルルーシュって黒の騎士団の関係者じゃないかって思ってるの!」
キョン「何を根拠に言ってるんだ?」
ハルヒ「根拠なんてないわ!勘よ、勘!!最近いつも出かけてるし
朝帰りばかりしてるのよ?だから私達が中に潜り込んでその真意を確かめるの!!
これは生徒会の仲間を更正させる為の活動でもあるのよ!」
キョン「もし本当にそうだったらの話だろうが」
52:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:06:50.06 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「違うならそれにこしたことはないんだし、別に良いじゃないの!」
キョン「それはいいが、どうやってゼロの正体を暴こうっていうんだ?」
ハルヒ「さっき説明したじゃない!」
キョン「俺達が黒の騎士団の内部に入り込むってあれか?んなもん無理に決まってるだろ
だいたいどうやったら黒の騎士団なんぞに入ることができるんだ?」
ハルヒ「心配ないわ、もう応募してあるから!」
キョン「・・・・は?」
ハルヒ「もうここにいるメンバー分の書類を送ってあるの!
審査が通れば後日連絡をくれるらしいわ!」
キョン「そんな話初めて聞いたぞ!だいたいんなもん何処に送ったんだ?」
ハルヒ「何処って黒の騎士団の関係者に決まってるじゃないの」
キョン「何でお前がその関係者とやらの連絡先を知ってるんだ?」
ハルヒ「調べたからに決まってるじゃないの、ゲットーに行けば
その手の情報はゴロゴロ転がってるわよ!」
キョン「ゲットーって・・・あの後もお前一人で行ってたのか?」
ハルヒ「そうよ!」
キョン「はぁ・・・」
54:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:13:29.51 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「ブリタニアが血眼になって探している黒の騎士団の人員確保のルートを
こうも簡単に見つけてしまうとは、流石涼宮さんですね」
キョン「ハルヒが流石というより、黒の騎士団が甘いんじゃないのか?」
古泉「あのゼロのことですから、そういったところからは決して足がつかないように
かなり警戒してるはずです。それを見つけてしまうんですから
やはり涼宮さんを流石と評するのが的確ですよ」
ハルヒ「確かに警戒心はかなり強いわね、入手した情報の9割はトラップかガセ
みたいだったし!」
キョン「よくもまぁ正解の1割にたどり着いたもんだな」
ハルヒ「当たり前じゃない!私に不可能はないの!」
みくる「あ、あのぉ~」
ハルヒ「何?みくるちゃん」
みくる「さっき全員の書類を送ったって言ってましたけど・・・
私に関する書類も送ったんですかぁ?」
ハルヒ「えぇ、勿論送ったわよ!」
みくる「こ、困りますぅぅ!」
キョン「朝比奈さんは外すとさっき決めただろ!どうするんだ?」
ハウヒ「そんなの適当に誤魔化せば大丈夫よ!みくるちゃん、心配しなくていいのよ」
55:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:14:57.56 ID:+hVVZ5Fy0
みくる「はい・・・」
ハルヒ「まずは黒の騎士団の内部に入り込んでゼロの信用を得るの!
そしてゼロが油断した瞬間を狙って仮面を剥ぎ取る!完璧な作戦だわ!」
キョン「完璧かどうかはさておき、まず書類審査とやらが通らないと話にならないぞ?
そこら中にいるただの高校生をテロリストが欲しがるとは思えん」
ハルヒ「大丈夫、きっと通るわ!私を信じなさい!」
キョン「どこから湧いてくるんだその自信は・・・」
古泉「何やら面白くなってきましたね」
キョン「何処がだ」
みくる「あの、みなさん気をつけてくださいね・・・」
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ルルーシュの部屋
C.C「ルルーシュ、腹が減ったぞ。ピザを頼め」
ルルーシュ「俺は今忙しいんだ、食べたいなら自分で電話して頼め」
58:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:18:30.16 ID:+hVVZ5Fy0
C.C「さっきからお前は何をしてるんだ?ずっとパソコンの画面ばかり見ているが」
ルルーシュ「入団希望者のリストを見てるんだ、そろそろ人員を補充する必要があるのでな」
C.C「まだ団員を増やすのか?組織というのは大きくなりすぎると
統率がとれにくくなるものだぞ」
ルルーシュ「無能な人間が上に立ってる場合はな。俺は違う」
C.C「ふふ、そうだといいがな」
ルルーシュ「きたるべき東京決戦を迎えるには、もう少し駒がいる
シュナイゼルが動き出した以上、もうあまり時間が無い
これが最後の補充だ、だからできるだけ有能な人材が欲しい」
C.C「それで自ら選別してると言うわけか、ご苦労なことだ」
ルルーシュ「ん?これは・・・」
C.C「どうかしたのか?」
ルルーシュ「・・・入団希望者の中に、生徒会メンバーの名前がある」
C.C「ほう」
ルルーシュ「ありえない・・・租界に住むただの一般人がどうやって書類を・・・
あれほど入り組んだダミーやトラップを全て見破ったとでも言うのか・・・」
C.C「租界に住む一般人が黒の騎士団に入団を希望する事とはそんなに
難しいことなのか?」
60:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:21:02.96 ID:+hVVZ5Fy0
ルルーシュ「あぁ、ブリタニアに情報が漏れたり、スパイ等が潜入しないよう
様々なトラップを幾重にも張り巡らせてある。租界からの希望者は
やはり念入りに振るいにかける必要があるからな」
C.C「ほう、ではそれを突破したそいつらは相当優秀なようだな」
ルルーシュ「(涼宮がこれらのトラップを突破したなど考えられない
となると、やはり古泉か)」
C.C「で?どうするんだ?前は生徒会の人間は出来るだけ巻き込みたくないと言っていたが」
ルルーシュ「(あの五人はイレヴンだ、ブリタニアと戦う理由はある
それにこれはゼロの正体を暴く為の策に基づいての行動
向こうの目的がはっきりしてる以上、スパイだと疑う必要もない)」
C.C「おい、聞いてるのか?」
ルルーシュ「(相手の懐に入って油断したところを、とあいつは言ってたな
その為にはまずゼロの信用を得る事が第一。表では忠誠を近い
裏では常に俺の仮面を狙っているというわけか)」
ルルーシュ「フフフ、面白い。入れてみよう!」
C.C「ほう、意外な判断だな」
ルルーシュ「確かに出来る事なら友人は巻き込みたくはない!が、あのトラップを
掻い潜った知力、そして行動力は賞賛に値する!逃すには惜しい人材だ」
C.C「やれやれ、カレンといいお前といい、生徒会の殆どがテロリストとは
学園の行く末が心配になるな」
62:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:37:11.00 ID:+hVVZ5Fy0
-----数日が経過したある日(ゲットー)
ハルヒ「ちょっとキョン、アンタちゃんと地図見てたんでしょうね!」
キョン「穴が空くほど見てただろ!!ここが指定された場所で間違いない」
ハルヒ「でもアジトどころかなーんにもないただの更地じゃないの!!」
キョン「確かに・・・・まさかガセだったのか?」
ハルヒ「何よアンタ、私が掴んだ情報を疑うわけ!」
キョン「そうは言わんが・・・」
古泉「指定された場所だからと言ってそこに黒の騎士団の施設があるとは考えにくいでしょう
恐らくここに出迎えが来て、そこから移動という手順だと思いますよ」
ハルヒ「なるほど!流石古泉くんだわ!!や~い、キョンのアホ~!」
キョン「はぁ・・・」
古泉「と、言っていたら来ましたよ」
黒塗りの車がハルヒ達の近くで停車し
中から大柄な男が降りてきた
扇「君達が新入団員だな?」
ハルヒ「そうよ!!」
63:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:37:26.93 ID:+hVVZ5Fy0
扇「ん?話には5人だと聞いていたが、後1人はどうした?」
キョン「え?いやそれはその・・・」
ハルヒ「途中で怖くなって逃げ出しちゃったのよ!だから私達だけで来ました!」
扇「そうか・・・まぁいい、取り敢えず車に乗りなさい。アジトまで案内する」
ハルヒ「はーい♪行くわよ有希!」
長門の手を引っ張ってハルヒは勢いよく車に乗り込んだ
扇「はは、元気な子だな」
キョン「騒がしくてすいません」
扇「気にしなくていいさ、暗いご時世にはあのぐらい元気なくらいが丁度良い
さ、君達も早く乗りなさい」
キョン「あ、はい」
ハルヒ達を乗せ車は黒の騎士団のアジトへと走り出した
64:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:39:30.16 ID:+hVVZ5Fy0
----------黒の騎士団アジト
カレン「え?新しい団員ですか?」
ゼロ「あぁ、今日ここへ来る予定になっている」
カレン「ここへですか?でもここは黒の騎士団の中でも初期のメンバーや
上層部の人達しか入れない場所ですよね?
入ったばかりの団員を入れるのは危険では・・・」
ゼロ「問題ない、スパイの類でない事は既に確認済みだからな
それに、これからここへ来る連中はただの一般団員とは違う」
カレン「どう違うんですか?」
ゼロ「即戦力になりうる人材だ、だから最初からアジトに入ってもらう事にした」
カレン「そうなんですか・・・あの、ナイトメアのパイロットもいるんですか?」
ゼロ「経験者はいないだろうが、何人かはナイトメアにも乗ってもらう予定だ」
カレン「え?経験者はいないんですか?」
ゼロ「あぁ、即戦力というのは何も戦闘においての意味だけじゃないぞカレン」
カレン「そ、そうですよね、すいません!」
ゼロ「心配しなくても紅蓮二式は君の専用機だ。これから来る連中や
藤堂や四聖剣にパイロットを替える予定はないから安心しろ」
65:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 18:40:50.41 ID:+hVVZ5Fy0
カレン「は、はい!ありがとうございます!」
コンコン
扇「ゼロ、俺だ。新入団員を連れてきた」
ゼロ「そうか、入れ」
ガチャッ
カレン「えっ・・・・・ええ!?」
扇「この子達が新しく入団する」
ハルヒ「カ、カレン!?何であなたがこんな所にいるのよ!?」
カレン「それはこっちの台詞よぉ・・・」
キョン「カレン・・・・本当だ、雰囲気は違うが確かにあのカレンだ!」
扇「何だ、お前達知り合いだったのか?」
カレン「学園の友達なの」
扇「そうだったのか・・・じゃあカレンがここにいて驚くのは無理もないな」
ハルヒ「ど、どういう事なのカレン!?何で病弱なアンタが!」
カレン「これが私の本当の姿よ、シュタットフェルトじゃなく
紅月カレンとしての私」
73:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:13:31.60 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「紅月カレン?」
カレン「私はブリタニア人と日本人のハーフなの、紅月が日本名で、私の本当の名前よ」
キョン「そうだったのか・・・」
ハルヒ「全く気付かなかったわ!まさかカレンに日本人の血が流れてるなんて!
何か嬉しいわね!!」
カレン「ありがとう、そう言ってくれると助かるわ」
古泉「病弱な名家の御嬢様というのは世を忍ぶ仮の姿だったというわけですか」
カレン「そっ、驚いた?」
キョン「そりゃもう・・・」
ハルヒ「全然見破れなかったわ・・・何か悔しいわね」
扇「ちなみにカレンは紅蓮二式のパイロット、つまり黒の騎士団のエースだ」
キョン「なんですと!?」
ハルヒ「あの赤いののパイロットなの!?凄いじゃないカレン!!」
古泉「という事は、いつぞや新宿ゲットーで我々を助けてくださったのは
カレンさんだったというわけですか」
カレン「そうよ、感謝してちょうだよね!正直ビックリしたわよ
まさかあなた達がゲットーをうろついてるなんて思わなかったし」
74:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:14:26.75 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「そうだったの、御礼を言うわ!あの時は助けてくれてありがとうカレン!」
カレン「別にそんな、照れるから言わなくていいわよ」
ゼロ「盛り上がってるところ申し訳ないが、そろそろ話してもいいかな?」
キョン「うわっ、ゼロ!!」
ハルヒ「ちょ、ちょっと急に出てこないでよ!ビックリするじゃない!!」
古泉「いえ、彼はずっと部屋の中にいましたよ」
ゼロ「一つの事に夢中になると回りが見えなくなるタイプのようだな
まぁいい、ところで人数が足りないようだが?もう1人はどうした?」
扇「それがどうやら直前になって一人辞退したそうだ」
ゼロ「そうか・・・(朝比奈みくるは自重したわけか)」
キョン「(これがゼロか・・・実際に会ってみると、威圧感というかオーラが凄いな
本当にこんな奴の仮面を剥がす事なんて出来るんだろうか・・・)」
ゼロ「君達の資料は読ませてもらった、それを踏まえた上で所属する部隊を分けたので発表する
以降は配属された部隊での活動となる。涼宮ハルヒ、君には零番隊でナイトメアに乗ってもらう!」
ハルヒ「本当!?やったわ!!私ずっと前からナイトメアに乗ってみたいって思ってたのよねぇ!!」
カレン「零番隊って事は私と同じか」
75:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:14:49.66 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「カレンも零番隊って所なの?」
ゼロ「カレンは零番隊の隊長だ、ナイトメアの操縦方法など指導を受けるといい」
ハルヒ「隊長!?黒の騎士団のエースであり隊長でもあるなんて
あなたって本当に全然学園でのキャラと違うのね!」
カレン「まぁね、嫌いになった?」
ハルヒ「いいえ、個人的には今のカレンの方が断然好感が持てるわ!」
カレン「そう、ありがと」
ゼロ「続いて長門有希、お前もナイトメアに乗ってもらう
所属するのは壱番隊だ」
キョン「長門もパイロットか・・・」
ゼロ「そして次は」
ハルヒ「キョンよ!」
ゼロ「・・・・何だ?」
ハルヒ「こいつはキョンって読んでくれればいいわ!
みんなそう読んでるし、呼びやすいでしょ?」
キョン「おい、それがいちいちカットインしてまで言う事か!」
ハルヒ「アンタだって本名で呼ばれるよりこっちの方が良いでしょ?」
77:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:16:23.57 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「いや、できれば名前か苗字の方が・・・」
ゼロ「フン、まぁいい。では私もキョンと呼ばせてもらう事にする
キョン、お前には私の側近として雑務などをこなしてもらいたい」
キョン「側近?俺がですか?」
扇「ゼロ、いくらなんでも入ったばかりの彼では」
ゼロ「問題ない、やってくれるな?」
キョン「え、えぇ」
ハルヒ「(ナイスよキョン!ゼロの側近なんて、仮面を剥がすチャンスが広がるわ!)」
ゼロ「そして古泉一樹、君には媒体情報管理の方を担当してもらいたい」
古泉「媒体情報管理?」
ゼロ「情報全般の整理及び管理は勿論、広報、諜報、渉外など様々な点で
黒の騎士団を支える部署だ、励んでくれたまえ」
古泉「なかなか大変そうですね」
ゼロ「では早速研修といこう。扇、藤堂達の準備はできてるな?」
扇「あぁ、問題ない」
カレン「?これから何かやるんですか?」
78:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:17:17.08 ID:+hVVZ5Fy0
ゼロ「パイロットに命じられた二名はこれから模擬戦を行う!
相手は藤堂と四聖剣だ」
キョン「なっ・・・・」
ハルヒ「なになに、いきなりナイトメアで戦えるの?最高だわ!!」
カレン「い、いきなり模擬戦だなんて無茶です!この二人はナイトメアの騎乗経験すら
ないんですよ?まずは基礎からみっちり教えるべきじゃないでしょうか?」
ゼロ「模擬戦の中で基礎を学んでもらう。実際に戦ってみての経験こそが一番貴重だ
それにゆっくり教えるほどの時間もない、多少荒っぽいかもしれんが
この二人をいち早く戦えるパイロットにする為の判断だ」
ハルヒ「素晴らしい判断だわゼロ!心配しなくても私と有希ならすぐに
即戦力になってみせるから安心しなさい!」
キョン「毎度の事ながら何処から湧いて出るんだその自信は・・・」
ゼロ「フン、それは心強い。カレン、二人のサポートは君に任せる
君がいるからこそこのような判断が出来たんだ。頼むぞ」
カレン「はっ、はい!!頑張ります!!」
扇「じゃあ三人は俺についてきてくれ!模擬戦をやる場所まで案内する」
ハルヒ「はーい♪行きましょう有希、カレン!」
キョン「お、おいハルヒ!あんまり無茶はするなよ!」
79:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:18:22.44 ID:+hVVZ5Fy0
カレンとハルヒ、長門と扇が部屋を出て行った
ゼロ「古泉一樹、君は下の会議室に行け。そこにディートハルトという男がいるから
彼の指示に従って行動してくれ」
古泉「承知しました、ではまた後で」
キョンを横目で見て古泉も部屋を後にした
ゼロ「さて、後はお前だけだな」
キョン「あの、側近のする雑務って具体的にどんな事なんです?」
ゼロ「実は私には君の他にもう一人側近がいてな。君にはその者の身の回りの世話を任せたい」
キョン「・・・・・えーっと、つまりは側近の世話係ですか?」
ゼロ「まぁ簡単に言うとそういう事になる。だが気を抜かない事だ
ある意味では涼宮ハルヒや古泉一樹よりも、仕事に関してはお前のほうがキツイかもしれん」
キョン「・・・・・その側近とやらはどんな奴なんです?」
ゼロ「会ってみれば分かる」
キョン「はあ・・・」
80:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:19:15.18 ID:+hVVZ5Fy0
---------ゼロの部屋
ウィーン
C.C「遅かったな、ん?そいつは誰だ?」
ゼロ「さっき話した新入団員だ」
キョン「ど、どうも・・・(この人がゼロのもう一人の側近で
俺がこれから世話を焼かなにゃならん人か、まさか女だとはな)」
C.C「そうか、では何故その新入団員をこの部屋に連れてきた?」
ゼロ「彼をお前の世話係に任命した、欲しがっていただろ?
身の回りの世話をしてくれる人間を」
C.C「ほう、気が利くではないか。しかしいいのか、こいつがここにいると
お前はアジトの中で仮面を外せる場所がなくなるぞ?」
キョン「(!?ゼロはこの人の前では素顔を晒しているのか・・・・)」
ゼロ「別に構わん」
C.C「そうか、ならばありがたくいただいておこう。おいお前、名前は何て言う?」
キョン「あっ・・・えっと」
ゼロ「キョンだ」
C.C「キョン?変わった名前だな」
82:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:20:08.16 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「あ、それはあだ名です」
ゼロ「みんなそう読んでいるそうだ」
C.C「そうか、では私もそう呼ぶとしよう。おいキョン!」
キョン「何でしょう?」
C.C「さっそくで悪いが、肩を揉んでくれ」
キョン「・・・へ?」
C.C「聞こえなかったのか?肩だ肩、最近疲れが溜まっていてな
それが終わったら私の服の洗濯、部屋の掃除、一階トイレの電球の取替えを頼む」
キョン「・・・・・・」
ゼロ「だから言っただろう、ある意味ではお前が一番キツイと」
--------ゲットー(外)
扇「ここで模擬戦を行う」
ハルヒ「広いところねぇ、サッカー場か何か?」
カレン「そうよ、今ではただの廃墟だけどね。誰も近づかないから
ナイトメアの訓練をする時はいつもここでやってるの」
84:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:21:26.36 ID:+hVVZ5Fy0
ハルヒ「へー、でもまぁ確かにここなら好きなだけ暴れられそうだわ!ね、有希!」
長門「・・・・・」
扇「二人にはこれからあそこにいる四聖剣の四人と戦ってもらう
とは言え流石にいきなりじゃナイトメアを動かす事さえできないだろうし
最初に一時間程度操縦方法などを学んでから」
ハルヒ「あ、それいらない!今すぐ戦わせて!」
扇「な、何言ってるんだ?騎乗経験もないのにいきなりナイトメアを動かせるわけがないだろ!」
カレン「そうよハルヒ!」
ハルヒ「ゼロも言ってたじゃない、模擬戦の中で基礎を学べばいいって!
だから面倒な事は省いちゃっていいわ!今すぐ戦わせてちょうだい!」
扇「確かにゼロはそう言ったが、操縦方法や起動の仕方なんかは
基礎以前の問題だ、流石にそれくらいは理解してからじゃないと
模擬戦なんて到底不可能だ」
ハルヒ「大丈夫よ、ここに移動するまでの間車の中でカレンがくれたマニュアル読んだし!」
扇「いや、しかしだな・・・」
ハルヒ「有希も大丈夫よね?」
長門「・・・・」コクッ
藤堂「ここまで言ってる事だし、いいじゃないか扇」
85:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:22:07.47 ID:+hVVZ5Fy0
扇「藤堂さん!」
ハルヒ「藤堂?この人があの藤堂将軍なの?」
藤堂「教本を読んでいるなら起動の仕方くらいは分かるだろうし
後は模擬戦の中で学ばせてやればいい」
扇「わ、分かりました」
ハルヒ「なかなか話の分かる人みたいね!私涼宮ハルヒよ!よろしくね!」
カレン「ちょ、ちょっとハルヒ!!敬語使いなさい」
藤堂「ははは、構わんさ!なかなか面白い娘だ。しかし、我々は手加減せんぞ?」
ハルヒ「望む所だわ、私が即戦力になれる逸材だってところを見せてあげる!」
藤堂「ふむ、楽しみにしているぞ」
藤堂は自分のナイトメアがある場所へ向かって歩き出した
カレン「ちょ、ちょっとアンタあんな事言って・・・・知らないわよ!藤堂さんって
物凄く強いんだからね!勿論四聖剣の人達も!」
ハルヒ「大丈夫よ、まぁ見てなさい!・・・ていうか、私たちが乗る機体はどれなの?」
扇「あそこに置いてある無頼という機体だ」
ハルヒ「旧型ね・・・・まぁいいわ、乗れるんだったらなんでも」
95:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:54:39.91 ID:+hVVZ5Fy0
扇「装備はスタントンファーにアサルトライフル、スラッシュハーケンの三つだ
ライフルの中に入っているのは勿論実弾ではなく着色弾だから安心しろ」
ハルヒ「え?そうなの?なーんだ」
カレン「アンタに実弾入りのライフルなんて撃たせたら死人が出る恐れがあるしね」
ハルヒ「確かに出るわね、向こうにいるシセイケンとかいう連中の中から♪」
カレン「・・・・・相変わらず凄い自信ね」
扇「模擬戦は涼宮と長門の二機VS四聖剣だ。四聖剣のナイトメアが縦一列に並び
それを前から順番に戦っていくという内容だ。つまり二対一になるわけだな
まぁ無いと思うが、四機突破したら最後に藤堂さんと戦えるぞ」
ハルヒ「面白そうね!」
扇「お前達は相手に一打でも攻撃を命中させる事ができれば勝ちだ
攻撃が当たった段階で受けた側は戦闘を中止することになっているから
そしたら君達は次の敵に向かっていけ」
ハルヒ「何だ、楽勝じゃないの!」
扇「君達の敗北条件は操縦不能になった場合のみとする
まぁ胸をかりるつもりでぶつかっていけ、初めての騎乗なら
勝敗はともかく得るものも多いだろうからな」
ハルヒ「だからさっきから負けないって何度も言ってるじゃないの、全く!」
扇「説明は以上だ。まもなく模擬戦を開始する、ナイトメアに乗ってくれ」
96:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:55:07.62 ID:+hVVZ5Fy0
--------会議室
ウィーーン
古泉「失礼します」
ディートハルト「ん?君がゼロの言っていた新入か」
古泉「はい、古泉一樹といいます」
ディートハルト「ディートハルト・リートだ。ここがどういった事をする部署かは
ゼロに説明を受けたかい?」
古泉「えぇ、だいたいのことは」
ディートハルト「ならば今更私が説明すべき事は何もないか
何か質問があるなら聞くが?」
古泉「では一つだけよろしいでしょうか?」
ディートハルト「言ってみたまえ」
古泉「見たところあなたはブリタニア人のようですが、どうして黒の騎士団に入ったんです?」
ディートハルト「ブリタニアを良く思ってないのは何もナンバーズだけではないという事だ
ブリタニア人でありながら黒の騎士団に所属している者は私以外にも沢山いる
それにつまらんだろ?」
97:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:56:02.35 ID:+hVVZ5Fy0
古泉「何がです?」
ディートハルト「ブリタニアは既に完成された素材だ、そんなものを見ていても
何の面白味もない。だがゼロや黒の騎士団は違う、まだまだ未完成であり
だからこそ面白い!私はゼロによって引き起こされる世界の変化を
一番近いところで見ていたいのだよ」
古泉「なるほど、ブリタニア人というのはみな祖国への忠誠心が高い
国民だと思っていましたが、全員が全員そうというわけではないんですね」
ディートハルト「それはそうさ。国への忠誠ほど馬鹿らしいものはない」
古泉「では組織や個人への忠誠はどうです?」
ディートハルト「ん?」
古泉「黒の騎士団という組織と、ゼロという個人への忠誠ですよ、どう思いますか?」
ディートハルト「どちらも組織をまとめる上では必要なことだ
私個人には忠誠という言葉自体が無縁だが」
古泉「ではアナタはゼロや黒の騎士団への忠誠心はないと?」
ディートハルト「私が黒の騎士団に入ったのはさっきも言ったがゼロに興味を持ったからだ
ここでの行動の原理は全てがそれであり、忠誠などという気持ちは微塵もない
つまらん存在に成り果てるような事があれば、次の素材に乗り換える、それだけだ」
古泉「実に分かりやすい回答です。ありがとうございました」
98:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:58:14.15 ID:+hVVZ5Fy0
ディートハルト「質問は終わりか?」
古泉「えぇ、もう結構です」
ディートハルト「そうか、ではこれから静岡へ行くから君もついて来なさい」
古泉「静岡?」
ディートハルト「他の団員にはまだ発表していないが、近いうちに大きな作戦があるのだよ」
古泉「その作戦予定地が静岡というわけですか?」
ディートハルト「あぁ、今回はその下見というわけだ。別に私一人でも構わんがどうする?」
古泉「行かせていただきます」
-------
---
-
-----ゼロの部屋
バリンッ
キョン「うわっ・・・・あ~あ、やっちまった」
C.C「どうした?皿でも割ったのか?」
キョン「えぇ、すいません」
99:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:58:53.16 ID:+hVVZ5Fy0
C.C「気にするな、皿など何枚でもある。それよりも早くご飯を作れ」
キョン「わ、分かりました(どんだけこき使うんだこの女は・・・)」
C.C「ん?おい、手から血が出てるぞ」
キョン「え?・・・あっ、本当だ!ちきしょー皿の破片か」
C.C「仕方ない、医務室で絆創膏でも貰ってきてやるか」
キョン「え?ありがとうございます(何だ、意外と良いところもあるんじゃないか)」
ウィーーン
ゼロ「ん?何処へ行くんだC.C?」
C.C「キョンが手を切ってしまったようでな、医務室に絆創膏をとりに行こうとしていた所だ」
ゼロ「ほう、珍しく優しいじゃないか。だが残念だがそれは後だ
これから格納庫で集会を行う、他の団員はもう集まっている。お前達も早く来い」
C.C「だそうだだが、血は大丈夫か?」
キョン「えぇ、これくらいなら何とか」
ゼロ「では格納庫へ」
100:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 19:59:47.39 ID:+hVVZ5Fy0
----------格納庫
ハルヒ「あっ、キョーーン!!こっちよこっち!!」
キョン「んなでかい声を出さんでも聞こえてるよ
しかし凄い数だなこれ・・・何人くらいいるんだ?」
カレン「団員の殆どが来てるからね!ちょっと前までは
これの10分の1にも満たない人数しかいなかったのよ?」
キョン「へー、それが今ではこの大所帯か。凄いもんだな
それよりハルヒ、お前ナイトメアでの模擬戦はどうだったんだ?」
ハルヒ「フフーン♪よくぞ聞いてくれたわねキョン!!」
キョン「何だその顔は?まさか勝ったんじゃないだろうな?」
ハルヒ「そのまさかよ!四聖剣の四人も藤堂将軍も完膚なきまでに叩きのめしてやったわ!」
キョン「どうして今日始めて操縦桿を握った奴が軍人相手に勝てるんだ・・・」
カレン「本当に凄かったのよハルヒと長門さんの動き!とても初めてとは思えなかったわ
特に藤堂さんの三段突きを交わした時の反応なんて、ラウンズクラスよ!」
ハルヒ「あ~あの攻撃ね、割と簡単に回避できたわよ?ねぇ有希」
長門「・・・・」コクッ
カレン「味方なんだし頼もしい限りだけど、エースとして私も負けてらんないわね!」
103:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:01:48.25 ID:6cYP4/mmP
藤堂涙目
104:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:02:23.06 ID:UHKX+Wkh0
しせいけん(笑)
102:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:00:49.48 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「おい長門、お前が何か小細工したのか?いくらなんでも初めて
ナイトメアに乗った奴が四聖剣や藤堂鏡四郎相手に勝つなんておかしい」
長門「そういった事はしていない、涼宮ハルヒは自分の力で戦っていた」
キョン「なっ・・・・それで勝っちまったってのか?」
長門「そう」
キョン「運動神経はやたらと良い奴だが、まさかそんな才能があったとは・・・」
ハルヒ「何ボソボソ喋ってんのよ!アンタはどうだったの、ゼロの側近としての仕事」
キョン「え?あぁ、そうだな・・・まぁ普通だったよ」
ハルヒ「アンタ分かってんでしょーね!ゼロの仮面を剥がす為には
側近に任命されたアンタの活躍が一番重要なのよ!」
キョン「わーってるよ」
カレン「ん?何の話?」
ハルヒ「こっちの話よ、それより集会って何をするの?」
カレン「基本的にゼロが次に予定してる作戦内容を発表したり説明したりするのよ
たぶん今日もそうじゃないかしら」
キョン「お、ようやく出てきたぜ」
106:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:03:17.81 ID:+hVVZ5Fy0
ゼロ「全員集まっているか?」
扇「それがディートハルトと新入りが一人まだ来てないんだ」
ゼロ「あの二人はいい、私が仕事を与えた」
扇「仕事って何のだ?」
ゼロ「それはこれから話す事を聞けば分かる」
玉城「おーいゼロ、何か話しがあるなら早くしてくれよ!!」
ゼロ「今日集まってもらったのは、近日決行する作戦をみなに説明する為だ!」
藤堂「作戦?」
ゼロ「ここ数ヶ月副総督であるユーフェミアが妙な動きをしている
週に何度も東京と静岡の間を往復している」
藤堂「ユーフェミアは静岡で何をしているんだ?」
ゼロ「現在調査中だが、その際ダールトンやギルフォードなどを同行させている事からみても
政治的な何かをする為の行動である事は間違いない!これは我々にとって最大の好機だ!
ブリタニア軍はこの間の九州戦役で疲弊しきっている!そこへ来て皇女である
ユーフェミアが租界を離れるのであれば、つけ入る隙があるというものだ」
扇「しかしユーフェミアって事はあの白兜もいるんだよな?」
ゼロ「あぁ、だがユーフェミアが静岡へ行く日程やルートなどは既に調査済みだ!
この二つのが分かっている以上、いくらでも事前に策を講じられる」
107:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:04:20.88 ID:+hVVZ5Fy0
藤堂「なるほど、確かにそれならば式根島の時のように
ランスロットの動きを止める事も容易かもしれんな」
ゼロ「あの騒ぎの後すぐに九州の件があったからな、連中はゲフィオンディスターバーの
対策は殆ど出来ていないはずだ、ならばもう一度あの策が生きる
白兜など恐れる必要はない、あの機体は無力化しパイロットを捕虜にする」
ラクシャータ「そしたらあのナイトメア私にくれない?いろいろとイジってみたいのよねぇ」
ゼロ「好きにしろ」
藤堂「この作戦の最終目標はユーフェミアを捕虜にする事か?」
ゼロ「そうだ、ユーフェミアさえこちらの手に入ればコーネリアとはいくらでも交渉ができる
皇族が捕虜になったとあらば連中もこちらの要求を無視できないだろう」
扇「要求?何を要求するつもりだ?」
ゼロ「前に言っただろう、東京に独立国を作ると?」
藤堂「いきなりそんな要求をするつもりなのか?
いくらなんでもそれでは連中交渉のテーブルにすらつかんぞ?」
ゼロ「いいや、絶対につくさ。こちらがユーフェミアを捕虜にしている以上必ずな」
玉城「んで、いつ決行なんだ?」
ゼロ「詳しい日時や作戦内容は日を改めて発表する。まだ検討しなければならない
部分が多少残っているのでな、だがこの作戦自体は必ず決行する!
ナリタとベイエリア、式根島での忘れ物を取り戻すぞ!!」
108:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:05:57.51 ID:+hVVZ5Fy0
------その日の夜(ゼロの部屋)
コンコン
ディートハルト「ゼロ、私です」
ゼロ「入れ」
ウィーーン
ディートハルト「ただ今戻りました」
ゼロ「御苦労だったな、で?何か分かった事は?」
ディートハルト「はい、何の目的があってかは分かりませんが
どうやらブリタニアは富士山周辺に一つの街のようなものを作っているようです」
ゼロ「街?」
古泉「街とは言っても、仮設住宅のようなものがいくつも建設してある程度です
あと大きなスタジアムのようなものも作ってました」
ゼロ「いよいよ連中が何をしようとしているのか分からなくなってきたな」
古泉「中華連邦から難民を受け入れようとしているのではないでしょうか?
先日の九州戦役、表向きは旧日本軍による攻撃となっていますが
実際は中華連邦の傀儡軍でありその事は国民の中ですら周知の事実です
移民を受け入れる事で中華を大人しくしようとしているのでは?」
109:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:07:27.21 ID:+hVVZ5Fy0
ゼロ「しかしエリア11の問題すら殆ど解決していないというのに
他国から難民を受け入れるなど・・・」
ディートハルト「いずれにしても奇妙な行動である事は事実です
引き続き今後も調査を続けます」
ゼロ「ブリタニアが何の目的があってそのようなものを作っているのかは知らんが
この際その理由はどうでもいい。大事なのはユーフェミアが租界を離れているという事実
これを逃す手はない・・・・・・よし、来週作戦を決行する!!
ディートハルト、来週ユーフェミアが静岡に行くのは何曜日だ?」
ディートハルト「水、木、金の三日間です」
ゼロ「よし、では金曜にしよう!明日もう一度全団員を集めさせろ!」
ディートハルト「承知しました」
ゼロ「疲れただろう、もう下がっていい。お前も御苦労だったな
入ったばかりなのにいきなり外回りじゃ不満もあるだろう」
古泉「いえ、不満なんてとんでもない。実に有意義な時間でしたよ」
ゼロ「君には期待している、これからもよろしく頼む」
古泉「承知しました」
古泉とディートハルトが部屋を出る
112:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:09:09.78 ID:+hVVZ5Fy0
C.C「いよいよ来週決行か、忙しくなるな」
ルルーシュ「あぁ、今度の作戦でユーフェミアとスザク、両方同時に攻略してやるさ」
C.C「まだあの男をこちらに引き込もうと考えているのか?」
ルルーシュ「いや、あいつは何があってもこちらに鞍替えするような事はしないだろう
だがブリタニア側にいられると厄介な戦力なのは事実だ、だから捕虜にする」
C.C「捕虜にするといっても相手はランスロットだ、そう簡単ではないぞ」
ルルーシュ「またゲフィオンディスターバーに活躍してもらうさ
それにナイトメアでの戦闘になったとしても、今の戦力ならスザクを倒す事も可能だ」
C.C「カレンと藤堂だけで事足りると?」
ルルーシュ「そこに涼宮ハルヒと長門有希が加われば足りるさ」
C.C「入団したばかりの女二人に何を期待している?取り付かせて自爆でもさせるつもりか?」
ルルーシュ「スザクは勿論あの二人も生徒会の仲間だ、そんな事させるわけないだろう・・・
あの二人、初めての模擬戦で藤堂と四聖剣を倒したそうだ」
C.C「馬鹿な、そんな事できるわけがないだろ」
ルルーシュ「事実だ。藤堂はどうだか知らんが四聖剣の四人は相当悔しがっていたそうだぞ
初めての騎乗であの五人を倒す・・・・もしかしたらスザクやカレン以上の逸材かもしれん」
C.C「なるほど、それでお前はさっきから上機嫌なわけか」
114:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:10:55.40 ID:+hVVZ5Fy0
ルルーシュ「あれだけの戦力が二枚も加わったんだ、上機嫌にもなるさ
それに古泉一樹もやはり使えるようだしな」
C.C「さっきの奴だろ?私はあまりああいうのは好かんな。終始にやけてて気持ちが悪い」
ルルーシュ「そこは同意するが、俺があいつを評価してる点は頭の中だから問題ない」
C.C「今日入った新人の中で一番使えるのはどう考えてもキョンだろう
あれはなかなか見込みのある男だぞ?何しろ私に従順だしな」
ルルーシュ「気に入ってもらえたようで何よりだ」
C.C「そうだ、明日はあいつにピザでも作らせよう!」
ルルーシュ「(これから大変だな、あいつ・・・)」
------アッシュフォード学園学生寮(キョンの部屋)
キョン「ふぁ~、今日はどっと疲れた・・・もう寝よう」
------
---
-
キョン妹「キョンくーん!!起きてー!!」
116:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:11:56.74 ID:+hVVZ5Fy0
---現実
キョン妹「朝だよキョンくーん!!」
キョン「んぅぅ・・・・分かったから下に降りてなさい」
キョン妹「あれー?キョンくん血が出てるよー?」
キョン「なに?」
キョン妹「ほらー、指から出てる!絆創膏持ってくるねぇ!」
キョン「なっ・・・・・・こりゃいよいよまずいな・・・・」
:
:
その日の放課後(文芸部室)
ガチャッ
キョン「うーっす」
古泉「おや?今日も涼宮さんはお休みですか?」
キョン「あぁ、面白い夢の続きを見る為に帰って寝るとさ」
古泉「夜な夜な我々が別世界へ飛ばされるようになって今日で丁度一ヶ月ですね
それは涼宮さんが部室に顔を出さなくなってからの日数でもあるわけですが」
118:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:13:24.00 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「いいじゃねーか、その方が平和で。それに閉鎖空間が出てるわけでもないんだろ?」
古泉「お陰様で、涼宮さんがあの夢を見始めるようになってからは一度も出現
していません。相当満足なさっているのでしょうね、あの世界での生活に」
キョン「そりゃ結構な話だ。しかし向こうの世界で寝た瞬間こっちの世界で
目が覚めるっていうシステムは何とかならんのか?
ここ一ヶ月間体感的に全く休めてる気がしないのだが・・・」
古泉「それは仕方ありませんよ、無事にこちらの世界に帰ってこれるだけまだマシです
事態が悪化した場合、それが出来なくなる可能性があるのですから」
キョン「それなんだがな、どうやらその事態とやらは確実に悪い方向に進んでるようだぞ」
古泉「どういう事です?」
キョンは切った指を古泉に見せる
古泉「何かで切ったのですか?」
キョン「昨日向こうの世界でな。皿を割った時に切っちまったんだ」
古泉「・・・・その傷が治りませんか」
キョン「あぁ、治るどころか一度は血が止まったはずなのに
こっちで目が覚めた瞬間またふきだしてきやがった」
古泉「これは確かにまずいですね・・・あまりに楽しい夢であるがばかりに
涼宮さんは現実世界と向こうの世界を入れ替えようとしているのでしょう
一ヶ月程度でここまで来てしまうとは・・・そろそろ何とかしなければなりませんね」
119:以下、魔王にかわりまして勇者がお送りします:2012/04/18(水) 20:14:56.69 ID:+hVVZ5Fy0
キョン「あいつの目的はゼロの正体を暴く事でいいんだよな?」
古泉「今のところはそれで間違いないでしょう。途中で変わってしまう可能性もありますが」
キョン「気紛れだからなぁ、あいつは」
古泉「側近ならばゼロの仮面を取る隙もあるのではないですか?」
キョン「いーや、全くない。常に警戒してる感じだ
ギアスを使おうにも仮面を被られたんじゃ使えんしな」
古泉「ゼロの素顔については他の団員も誰一人分かっていないようですしね
ある程度予想はしていましたが、トップがあの状態のままで組織が成立しているというのは
なかなか凄い事だと思いますよ」
キョン「いや、一人だけゼロの素顔を知ってる人がいる」
古泉「誰です?」
キョン「C.Cっていう女の人だ。もう一人のゼロの側近」
古泉「ほぅ、明かしてる人物もいるのですか・・・」
キョン「まぁ難しいが何とかするしかないだろう
そうしないと本当に向こうの世界とこっちの世界が入れ替わっちまう
ようやく黒の騎士団までたどり着いたんだしな」
古泉「えぇ、頑張りましょう」
【 関 連 記 事 】